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スズキ目 スズメダイ・ベラ系


飛島 8月

産卵の季節で大騒ぎのスズメダイたち。婚姻色になってない個体もわんさか集まってきます。
この仲間は、基本的に南方系の魚たちです。


メ ガネモチノウオ  Cheilinus undulatus

那覇空港 6月

訳あって空港で暇だったので撮った水槽写真です。本物はパラオでしか見たことありません。(パラオのログ参照)
泳ぎは結構とろそうなのですが、ブルーコーナーの激流の中でも、特に流れを気にすることも無く、ゆったりと泳いでいたのが印象的でした。

ホホスジモチノウオ  Oxycheilinus diagrammus

沖縄本島 7月

サンゴ礁の内湾でよく見かけるベラ。頬の模様が目立つのが特徴。

ホンベラ  Halichoeres tenuispinnis

(左、右とも)石川県 能登島 8月

全国共通、ベラのスタンダードです。しかしなぜかキュウセンの方がメジャーなような気が。
色は同類に比べてちょっと地味かもしれません。

右の写真は闘争中です。たぶん雄同士。


三保 6月

ちょっと赤みが強い固体です。そんなに海藻が繁っている場所でもないのですが。
こいつも雄みたい。


三保 6月

ストロボの当たりが弱いので体色が微妙ですが、たぶん雌。
心なしか腹が膨らんでいるような気がします。

キュウセン  Halichoeres poecilopterus
キュウセン オス キュウセン メス
(左、右とも)飛島 8月

「ベラ」というとホンベラよりこっちを想像する人も多いかも。
砂に埋もれて眠る、オスとメスで模様が違う、性転換などいろいろ特徴があって覚えやすいです。
しかし、ベラという連中はどうしてこうどいつもこいつもちょろちょろと泳ぎまわって写真がとりにくいったらありゃしない。
胸鰭の使い方に特徴があって、方向転換がすばやくて不規則みたい。

2008/08 追記
島根の釣り人に聞いたのですが、夏のキュウセンはとても美味しくて、釣りの対象魚なのだとか。
西日本では食べると聞きましたが、ちょっと驚きました。
ちなみに子持ちのスズメダイも最高に美味いそうです。


三保 11月

浅場の根に群れている幼魚たちです。全部メスの模様です。


コブダイ  Semicossyphus reticulatus

飛島 8月

飛島の成魚です。佐渡や七つ島の個体に比べるとやや小ぶりですが、それでもなかなかの貫禄。
人を恐れることも無く、悠々と私に近づいてきました。

コブダイ幼魚
飛島 8月

佐渡の弁慶君が有名で、私も見たことありますが、その時はカメラを持っていませんでした。
こいつは山形の酒田沖にある飛島で、岩陰に隠れていた幼魚。この後、ムラソイが奥から現れてコブダイを追っ払ってしまいました。


七つ島 10月

別に日本海に多いという訳ではないのですが、また日本海の写真です。
伊豆にもいるのですが、用心深い魚でなかなか近くには寄れません。日本海だと透明度が良いので寄らなくても写真が撮れます。
ちなみに幼魚だったら女川でも見たことがあります。マジで日本中にいます。ただ食い物としてはメジャーではないようですが。


川奈 9月

伊豆のコブダイです。見たこと無くはないんですが、撮影できたのは始めてです。
北から南から、分布範囲はかなり広いのですが、どうも日本海側の魚って印象が強いですね。


石浜 1月

なんか幼魚の写真ばかりですが、今度は三陸のコブダイです。
成長すると、深場や沖合いの根に向かうらしく、沿岸にいるのは幼魚ばかりです。
よく見ると目の下半分まで白線の模様が続いていますね。

イラ  Choerodon azurio
イラ
(左)神子元島 8月
(右)熱海 1月

奥平。
それはともかく、黒潮系の海ではよく見かける、割と綺麗な色彩のデコッパチな魚です。
こいつは、海底の石をひっくり返すなどして砂を巻き上げると、どこからともなく現れます。
巻き上げダイバーの後ろを尾行していることもあります。振り向けば、イラ。


伊豆海洋公園 10月

この魚の顔は本当に印象的で、二度と忘れられないようなインパクトがあります。
最初に見たときは、これが噂の人面魚かと思いました。
はたまた、吾妻ひでおさんの漫画に出てくる「のた魚」のリアル版みたいな感じでしょうか。
この、何か考えてるような、何も考えていないような表情がまた不気味可愛い。


シチセンベラ  Lienardella fasciata

沖縄本島 10月

赤白の縞模様が派手なベラ。
沖縄では割と普通に見られるような気がするのですが、図鑑にはやや稀とか書いてあります。
こいつに限らないのですが、さんご礁は魚がたくさんいるのに、「これ!」と決めた魚種にはなかなか出会えなかったりするのです。


スミツキベラ  Bodianus axillaris

沖縄本島 10月

さんご礁でよく見かけるベラ。背びれ、尻びれ、胸鰭の根元に黒い斑点があります。
こういうのって大抵、目玉の擬態とかだったりするのですが、こいつの場合は何かの目玉にはぜんぜん見えないので、ちょっと謎です。


モンツキベラ  Bodianus diana

(左、右とも)雲見 11月

幼魚です。牛着岩の子牛側、ソフトコーラルの陰をうろちょろしてました。
ご他聞に漏れず、斑紋が大きくて可愛らしい。
分布域は相模湾以南だそうなので、別に流されてきたわけではないようです。


オハグロベラ  Pteragogus aurigarius

浮島 6月

伊豆の海では比較的定番なベラ。
上の固体は、なぜか砂地に体をこすり付けるような動作を繰り返してました。

オハグロベラ
伊豆山 8月

はじめて見るときにはみなさんちょっとぎょっとするのではないでしょうか。黒と黄色の斑模様がグロい。
気が荒いのか、縄張り争いをしているところをしょっちゅう見かけます。


浮島 9月

メスです。オスほどグロテスクな体色をしているわけではありません。


川奈 11月

幼魚です。体色が薄いのでちょっとわかりにくい。


島根半島 8月

闘争中です。縄張り争いだとか。
オハグロベラは非常に喧嘩っ早いことでも有名です。
それでもこの時は、暴力沙汰にまでは発展しませんでした。どちらからとも無く収まったので、この喧嘩どっちが勝ったのかは謎です。


青海島 8月

またまたオス同士の闘争シーンです。かなり成長した大きなサイズのオスでした。
ヒレをいっぱいに広げてにらみ合いを続けていて、すぐに口を開けて威嚇しあうようなことはしませんでしたが、一触即発って感じでしたね。
写真撮ってるときは、派手な動きがないので何だか煮え切らない感じにも見えましたが。


カンムリベラ  Coris aygura
カンムリベラ幼魚
八丈島 10月

親は巨大になるらしいですが、見たことありません。子供は伊豆でもたまに見かけます。でも何で子供は派手で親は地味なんだろ。


シチセンムスメベラ  Coris aygura

(左、右とも)八重山諸島 10月

少し尖った口先と、背鰭の小黒点が目印です。
不明瞭な横縞模様がありますが、別にこれが必ず7本あるわけでもないようです。

右の写真は何かオグロトラギスと世間話してるみたい。


ムスメベラ  Coris picta

藺灘波 7月

そんなに珍しいベラではないのですが、やや深場にいるせいか、たくさんいるとちょっと変な感じ。
藺灘波にはたくさんいましたが、だいたいペアになっているようです。


シロタスキベラ  Hologymnosus doliatus

八重山諸島 10月

ちょっと細長い身体をしたベラ。結構大きくて、ご覧の通り100mmだと入りきりませんでした。
ナメラベラとよく似ているそうですが、口と尾鰭で区別ができるそうです。
本種は下唇が黒くありません。尾鰭は写ってないので分かりませんが。


ヤマブキベラ  Thalassoma lutescens

小笠原 1月

さんご礁にわんさかいる定番ベラ。最初見たときはなんてド派手な魚かと思いましたが、もっと派手なのがたくさんいます。
ちなみに写真撮った場所は結構透明度悪いです。

ニシキベラ  Thalassoma cupido

熱海 7月

伊豆では相当に普通のベラ。サイズはあまり大きくならない。たくさんいるのですが、予測できないようなちょろちょろした動きを見せるので写真を撮りにくい ことこの上ないのです。

コガネキュウセン  Halichoeres chrysus

柏島 5月

形はキュウセンだけど、体色はまっ黄色。
例によって幼魚は、背びれなどに模様があって結構かわいい。親になると模様は消失して、写真のように黄色一色になるようです。

ホシササノハベラ  Pseudolabrus sieboldi
ホシササノハベラ
熱海 7月

夏の伊豆はベラ多すぎてよくわからんです。
こいつはなぜか偶然カメラ目線。


三保 6月

サイズはかなり小さく、幼魚か若魚のようです。体色もかなり薄め。


菖蒲沢 7月

ナイトダイビング中、カイメンの中で眠っている成魚です。
ベラは寝床にもこだわる種類が多いようです。


タコベラ  Oxheilinus fasciatus
タコベラ
柏島 8月

流の浜の漁礁近辺をペアでうろちょろしてました。たまに「ぴらっ」という感じでヒレを全開にするのですが、それにタイミングを合わせてコンデジのシャッ ター切るなん て芸当は私にはできません。このくらいで勘弁してください。


初島 9月

伊豆のタコベラです。あまり見ない種類だなと思って撮ったのですが、タコベラの色彩変異のようです。
この日の初島では結構多く見られました。


テンス  Xyrichtys dea

黄金崎 12月

地味な感じのベラです。上の写真は、伊豆ではちょっと珍しい成魚(青年魚?)です。

テンス
(左、右とも)柏島 8月

幼魚は伊豆の砂地にもたくさんいます。例の葉っぱに偽装している魚です。あまり寄りすぎると砂の中に潜ってしまうし、身体は薄っぺらでいつもひらひら泳い でいるし、撮りにくいったらありゃしない。
親は……なんか砂地にいる地味なベラです。


(左、右とも)沖縄本島 10月

砂辺の水深20メートル近辺の砂地をうろうろしていた個体ですが、なんかちょっと病気みたい?
寄生虫でしょうか?


真鶴 10月

季節来遊魚として伊豆でもよく見るのですが、こいつはちょっと成長しすぎ。もう驚いても砂には潜りません。でも背びれの「ぴんぴん」な部分はまだ残ってい ます。


ホンソメワケベラ  Labroides dimidiatus

浮島 8月

あんまりありふれてるので忘れてました。言わずと知れたクリーニング屋さん。魚に付く寄生虫を主食とし、なぜか他の魚もそれを知っていて、大型肉食魚にも 決して捕食されないとか。
しかし自分についた寄生虫はどうするのかな? お互いクリーニングしあったりするのでしょうか。
ちなみにもともとはホソソメワケベラだったとか。誤植で「ソ」が「ン」になってしまったらしい。こうして書いてても確かに区別しにくいかも。


八重山諸島 10月

幼魚です。いったいどれぐらいの大きさの頃からクリーニングを始めるんでしょうね?

カミナリベラ  Stethojulis interrupta terina

(左、右とも)黄金崎 12月

実はベラ類の中で唯一の温帯適応種だとか。伊豆ではそれはもう季節を問わずたくさん見られます。
ちなみに左がメスで右はオスです。マジで違う種類だと思ってました…。

セジロノドグロベラ  Macropharyngodon negrosensis

八重山諸島 10月

ノドグロベラの幼魚とかブチスズキベラの幼魚と紛らわしい姿をしていますが、見分けるポイントは背鰭と腹鰭の色だそうです。
本種は背中が白くて、これが名前の由来になっているとか。腹鰭は黒いです。
ちなみに成魚も大して変わらない色合い。

オトヒメベラ  Pseudojuloides elongatus

伊豆海洋公園 10月

やや深場に生息するベラ。
写真はオスで、オスの場合は体側の青い斑点や背びれ、尻びれの縁取りが鮮やかなのだとか。
ちなみに写真を撮ったのは1番の根で、それほど深場ではありません。
ハーレムを作るそうなので、近くを注意すれば、メスの姿も見れたのかも。でも結構逃げ足早い。


スジベラ  Coris dorsomacula

三保 11月

砂底に生息するベラです。めっちゃ普通にいます。
しかしちょろちょろ泳ぎ回って撮りにくくてしょうがないのですが、一眼レフのマニュアルフォーカスだとあっさり撮れました。


三保 11月

着底して、なにやら身体をぶるぶるさせる不審な行動を取っています。
こいつに限らず、ベラたちは時々意味不明な行動を取ります。繁殖に関係あるのかな、、とも思うのですが周囲に同種の個体はいないし、やっぱり謎。


アカササノハベラ  Pseudolabus eoethinus

大瀬崎 12月

砂地でよく見る、ちょっと大きめのベラ。ベラ類らしく、いつもおなかを空かせてせわしなく泳ぎ回っています。
実はちょっと美味だとか。


伊豆海洋公園 10月

本種は身体の赤みが強く、雄が老成すると身体の後半部が黄色味を帯びるとか。
この固体は、まだそれほど黄色味が強くなっていないので、大人になりかけの青年?


伊豆海洋公園 2月

オクリダシ付近だと思うのですが、こうして見るとベラの行動範囲というか生息環境がわかります。
ベラはだいたい同じような生活をしていると思われますが、中層よりもやや海底寄り、沿岸の浅場の広い範囲を泳ぎまわって生活しています。


イトヒキベラ  Cirrhilabrus temminckii

初島 9月

腹鰭が一筋伸びていて、まるでネクタイをしているように見えます。
顔から背中にかけて鮮やかな赤色をしているため見分けやすい。


大瀬崎 5月

上で「見分けやすい」なんて書きましたが、実はちょっと深くなると体色の赤が消えてしまってすごく地味になるため、よくわからなくなります。
上の写真の個体も、ストロボを当てたら全然違う体色に変わったのでちょっとびっくりしました。

イトベラ  Suezichthys gracilis

雲見 11月

図鑑の写真だと、「キスジキュウセンと何が違うの???」って感じなのですが、ペアで行動していてどちらの個体の尾柄部にも黒点があることから、たぶんイ トベラの方であろうと。
(キスジキュウセンの黒点は雌や幼魚にはないそうです。なので、写真の個体はおそらくイトベラの幼魚)

ギチベラ  Epibulus insidistor

(左、右とも)八重山諸島 10月

サンゴ礁の浅場の普通種なのですが、他のベラ同様ちょろちょろ動き回り、しかも結構大きいので撮りにくい。
見かけもなんか派手で不気味っぽいです。


八重山諸島 10月

捕食時には、こんな風に口を伸ばします。よく見ると、あごの部分が外れて伸びやすくなっています。

ヤシャベラ  Cheilinus fasciatus

八重山諸島 10月

サンゴ礁域で普通に見られる、ちょっと不気味な感じのするベラ。
赤黒の組み合わせってやっぱり目立ちます。


トカラベラ  Halichoeres hortulanus

八重山諸島 10月

背鰭の斑紋と、黒っぽいウロコの模様が目立つベラ。サンゴ礁での普通種。
トカラって名前なのは、やっぱりトカラ列島から?

ソラスズメ  Pomacentrus coelestis

熱海 7月

日本近海に普通に生息していますが、色合いがとってもトロピカルなので熱帯魚と勘違いされがちな魚です。
伊豆近辺だと、さすがにタイドプールにはいませんが、防波堤近くにはうじゃうじゃいます。
ダイビング始めた頃は、みなさんこいつ見て感動したりするんですが……。

ソラスズメ
神津島 9月

最初はもっと違う種類かと思いましたが、こんな風に尾びれと尻びれが黄色いのは他に見当たりませんでした。まいっか。
ちなみに我が家で飼育しているシリキルリスズメはもうすぐ5歳になります。普通は何年生きるものなのでしょうね?

【補足】
上で述べたシリキルリスズメは10歳で亡くなりました。飼育下だと結構長生きしますね。


雲見 9月

若干潮の当たる場所で撮ったものです。
がんばって泳いでます。


セナキルリスズメダイ  Chrysiptera starcki
セナキルリスズメダイ
柏島 8月

日本では稀なんて書いてある図鑑もありますが、伊豆諸島あたりでもよく見ます。
私は1998年からシリキルリスズメを飼っていますが、一時期使っていた彼らの餌のパッケージイラストがこのスズメダイでした。
綺麗なので珍しい魚なのかと思っていたら、伊豆にも八丈島にも柏島にもわんさかおりました。


八重山諸島 10月

リーフ外の砂礫地帯で見かけました。単独行動が多いスズメダイのようです。
てことはやっぱり複数飼育すると喧嘩して殺しあうのか…? 観賞魚向きではないような。


ルリスズメダイ  Chrysiptera cyanea

(左、右とも)沖縄本島 10月

さんご礁域の浅場にたくさん群れています。リーフ内の常連種。
この写真を撮ったのも、砂辺の水深1メートル程の場所です。
写真を撮ろうと着底して構えると、なぜか私に向かって突進してきて、囲まれてしまいました。もしかして攻撃されてた?
尾びれが透明なのがメスで、体色と同じなのがオスなのだとか。

ちなみに熱帯魚屋さんでは一番安い海水魚です。\300くらい?


スズメダイ  Chromis notata notata

(左、右とも)石川県 能登島

三陸などの寒流域以外にはどこにでもいる小魚。
繁殖期には、上の写真のように黄金色に体色を変えます。右は卵。親魚は抱卵というほどではないですが、卵の周りを常にうろうろしています。ちなみに右の写 真は幅1センチくらいでしょうか、かなり小さな卵です。

ちなみにこのスズメダイ、山陰地方で聞いた話では、初夏の頃、卵を腹に持った個体はすごく美味しいとか。
スズメダイとキュウセンは、食用としてよく釣りの対象になるそうです。
そうえいば盛夏の頃、能登半島のスーパーでスズメダイの煮つけとか売ってましたね。あんまり私の好みな味ではなかったですが。



島根半島 8月

発眼している卵です。所々にハッチアウト済みの殻もあるので、じっと観察していたらハッチアウトも見れたかもしれません。
それにしても小さすぎ。

スズメダイ
(左)飛島 8月
(右)大瀬崎 2月

しばしば大量の群れを作ります。特に飛島のはすごかった。同じ日本海でも佐渡ではあまり見なかったのに。
かわいらしい小魚のような印象がありますが、飼育するとこれがとんでもなく気が強く、仲間をかみ殺すこともあります。
これってChromis属の特徴らしいです。


(左、右とも)安良里 6月

飛島は至る所スズメダイだらけってかんじでしたが、安良里にはスズメダイトルネードがありました。
なんか蚊柱みたいに見えなくもなかたのですが、この写真を見て、「ギンガメのトルネードみたい〜♪」と言ってくれたあなたはやさしい人です。

セダカスズメダイ  Stegastes altus

銭州 6月

ちょっとでかめのスズメダイ。藻食性で、縄張り意識が非常に強いとか。この写真の奴も、思いっきり私にガン飛ばしてます。
「人んちの庭先でなにうろちょろしてんだゴルァ」て感じです。

マツバスズメダイ  Chromis fumea
マツバスズメダイ
熱海 7月

青黒いラインがちょっと綺麗。こいつらも縄張り意識が強くて、撮影中に攻撃してくることがあります。
小魚だからいいけど、でかかったら嫌だなあ。


(左、右とも) 三保 7月

抱卵をしてます。
この種にかぎらず、スズメダイのお父さんはかなりマメに卵の世話をします。
写真の個体も、ヒレでなでたり、口で刺激したり、よっぽど可愛いのでしょう。


三保 7月

夜のお父さんです。さすがに眠って体色が変わっていますが、卵の側を離れません。

アマミスズメダイ  Chromis chrysura
アマミスズメダイ
串本 8月

珊瑚礁に嫌になるほどたくさんいるでかいスズメダイの代表格。
レギをひっくり返して泡を出すとどんどん寄ってきたりする。餌付けされてたりもするんだろうけど。

デバスズメダイ  Cromis viridis

渡嘉敷島 6月

すごくシャイで神経質なスズメダイ。浅海で薄い青緑色の身体がきらきら光る様はたいそう美しいのですが、いかんせん近寄らせてくれません。
ずいぶん昔に飼育したことがあります。しかしやはりとても神経質で、3ヶ月ほどで全員死亡。似たような環境で買っているシリキルリスズメがすでに7年間生 存中なのと比べると、やっぱり難しい魚なような気がします。


八重山諸島 10月

他のスズメダイと比べても、この種は本当に仲良しで、全員いっせいに枝サンゴの中に隠れたり、また出てきてホバリングしたりします。
飼育時の印象とは大分違います。
やはり外圧が無くなった途端に仲間同士殺しあうという、何だかありがちな性質を彼らも持っているということでしょうか。


ミツボシクロスズメダイ  Dascyllus tgrimaculatus
ミツボシクロスズメ
柏島 8月

小さい頃はイソギンチャクの中に隠れてる可愛い魚なんですが……。
でかくなるとごらんの通りなんつーか。しかも凶暴。


八重山諸島 10月

クマノミのところにも同じ写真がありますが、左側に何匹か見える、黒い小魚が本種の幼魚です。
この頃はほんとに可愛いのに…。


フタスジリュウキュウスズメダイ  Dascyllus reticulatus

八重山諸島 10月

ちなみにミスジとかヨスジとかもいます。みんな似たような模様です。
本種は、後の黒筋が成長とともに不明瞭になっていくので、最後はヒトスジになってしまう?


クロスズメダイ  Neoglyphidodon nigroris

沖縄本島 6月

かなり真っ黒けなスズメダイ。サンゴ礁の内湾に嫌って言うほど普通にいます。
てゆうかうんこしてるんですけど、この固体。

コガネスズメダイ  Chromis analis
コガネスズメダイ
柏島 8月

こいつも珊瑚礁の定番。でかい。凶暴。しかもたくさんいる。
まあ色は鮮やかだしちょっと可愛いだけましということも言えなくはないですが。


雲見 11月

伊豆で見かけるのは幼魚ばかりで、南の海のようにでかくて凶暴なのはほとんど見ません。
おかげでどいつもこいつも可愛いったらありゃしない。見かけるとつい撮ってしまいます。


ナミスズメダイ  Amblyglyphidodon leucogaster

沖縄本島 10月

腹ビレが黄色、腹部も黄色、尻ビレとと背びれの端は黒く、胸鰭の根元に黒い斑点があります。
生息域はさんご礁域全般。似たようなのがたくさんいるので、水中ではすぐに見分けられません。
しかしこの個体、丸々しすぎ。卵でも持ってるんでしょうか。


オヤビッチャ  Abudefduf valigiensis

沖縄本島 6月

見分ける方法は、体の縞模様と背中の黄色いワンポイント。
インリーフにそれはもう嫌ってほどたくさん居ます。伊豆でも結構見かけます。特に伊豆大島など。


(左、右とも)八重山諸島 10月

抱卵中の個体です。かなり立派な体格をした個体で、近くにもう2箇所ほど抱卵個体がいました。
結構広範囲に卵を産み付けています。産卵された岩肌は、綺麗につるつるに掃除されていました。

発眼はまだみたいです。ちなみにこれ、チョウチョウウオとかが食べに来るみたいですね。パパ頑張って。

レモンスズメダイ  Chrysiptera rex

八重山諸島 10月

悩んだのですが、レモンスズメダイみたいです。
レモンといわれるほどの明瞭な黄色い体色や、頭部の青い線は幼魚や若魚に顕著で、老成するとこの写真みたいにあいまいな体色や模様になってしまうようで す。

アサドスズメダイ  Pomacentrus lepidogenys

沖縄本島 10月

背びれから尾びれにかけてうっすらと黄色く、体色はブルーがかったグレーで、腹に向かって明るくなるようなグラデーションになっています。
浅場のさんご礁で、小さな群れで生活しています。
さんご礁では地味な姿なので、多いかどうか定かではありません。


メガネスズメダイ  Pomacentrus bankanensis

八重山諸島 10月

後姿ですけど、特徴が撮れてるんで載せました。
ちなみにこの背鰭の眼状斑は幼魚、成魚ともに残ってるようです。
サンゴ礁域のむちゃくちゃ普通種です。だからといってすぐ撮れるわけではないのですが。


クロメガネスズメダイ  Pomacentrus vaiuli

(左)八重山諸島 10月
(右)沖縄本島 10月

メガネスズメダイに似ているのですが、この種は尻尾の色が異なります。黄色っぽいです。
ちなみに青と黄色のどっちが強いかは、かなり個体差や成長ステージで違いがあるみたいです。


ヒレナガスズメダイ  Neoglyphidodon nigroris

沖縄本島 6月

上の写真は幼魚です。例によって幼魚のほうが可愛くて、親は地味。


八重山諸島 10月

透明度の悪いリーフで見かけました。幼魚と成魚では、見た目だけではなく生息域も異なるとか。


クマノミ  Amphiprion clarkii
クマノミ
(左、右とも)神子元島 8月

共生などで余りにも有名な魚です。
でも伊豆近辺ではこの一種しか見ません。ハナビラ、セジロ、カクレ、ハマ、トウアカなど他にもたくさんの種類がいますが、季節来遊魚として流されてきたっ て話は聞いたことがありません。

ちなみにこいつらも気が強く、カメラにごつごつと体当たりしてきます。
あと、ケラマでハマクマノミに指をかまれたことがあります。肉には達しませんでしたが皮は食われました(T_T)。


(左、右とも)八重山諸島 10月

抱卵中の個体です。クマノミは夫婦で抱卵します。パパが育児でママが外敵からの防御だとか。
上の写真の撮影中に、私はママに2回指を噛まれました。
またこの卵、思いっきり発眼してるのでなんかの拍子にハッチアウトしないかなと思ってたのですが、ハッチアウトは夕暮れ以降なので観察するのは結構難しい みたいです。

ハッチアウト後、幼魚たちは数日間の浮遊生活後、親と同じようにイソギンチャクの中に入るとか。でも若魚のうちはイソギンチャクの刺胞毒に耐性が無くて、 徐々に慣れていくのだそうです。
てことは、幼いうちはやっぱりイソギンチャクはチクチクして痛いんでしょうかね?


八重山諸島 10月

ハッチアウト後、運が良い個体はこんな風に住処となるイソギンチャクを見つけます。こんな感じの幼魚達のコロニーは、サンゴ礁内の様々な所で見かけること ができます。
ちなみに、こんな幼魚たちと、立派な成体が同居しているパターンが多いです。


カクレクマノミ  Amphiprion ocellaris

(左、右とも)渡嘉敷島 6月

白の3本線、逆パンツ模様? で見分けられるクマノミ。熱帯魚好きの人だと、可愛いけど弱っちくてすぐ死ぬという評判らしいです。
すごい一般種のはずですが、私はこいつになぜか縁が無く、上の写真を撮った渡嘉敷島でしか見たことありません。
沖縄の離島では食べることもあるとか。


(左、右とも)八重山諸島 10月

本種はあまりダイビング中に見かけないような気がしていたのですが、どうやらかなり浅所を好む種類なようです。
だいたいがリーフのてっぺん近くの浅い海中に住んでいます。
身体も小さいし、色々と生存のための知恵があるのかも知れません。

しかし例のニモのブームでは、相当な方々が飼育して、短期間に死んだものと思われます。弱弱ですから。


ハマクマノミ  Amphiprion frenatus

渡嘉敷島 6月

南の島ではすごい一般種。気が強くて、からかうとすごく突っかかってきます。
ちなみに気が強いのはメスの方。上の写真でも大きい方がメスで、小さい方がオスです。
生まれたときは全部オスで、途中でメスに性転換するとか。
肝っ玉かあちゃんと気弱なパパって感じです。


八重山諸島 10月

正面顔です。怖いです。なんかホラーっぽい顔してませんか。


八重山諸島 10月

メンチ切っとります。
「あぁん? 何撮ってんだよ!」
ひーーーハマクマノミさんマジパねぇっす。


ハナビラクマノミ  Amphiprion perideraion

渡嘉敷島 6月

淡い色合いで確かに花弁のようです。そんなに強気な方ではありませんが、やたらと見かけるような気がします。
首もとの白線でセジロクマノミと見分けます。


セジロクマノミ  Amphiprion sandaracinos

渡嘉敷島 6月

一見ハナビラクマノミに似ていますが、首もとの白線がありません。あと、体色もちょっと濃いような気がします。

トウアカクマノミ  Amphiprion polymnus

(左、右とも)渡嘉敷島 6月

日本近海に生息している中ではもっとも見つけにくいクマノミ。
だそうなのですが、貴重さが幸いして居場所がはっきりしているため、ダイバーにとっては逆に見やすい生物です。
上の写真は、2005年の6月に「海人」という砂地のポイントで見たものですが、1999年の11月にも同じ場所で見ています。
このコロニーにいる幼魚たちは、結構イソギンチャクから離れた場所までちょろちょろと泳いでくるので、どこか危なっかしくてしょうがない。
「ふらふら出歩くんじゃありません! カスミアジに食べられちゃうよ!」とか叱りたくなります。

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