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脊椎動物 VERTEBRATA

羅臼 9月

夏の羅臼の定番、潜行するマッコウクジラです。
頭を下にしてヘッドファースト潜行するため、巨大な尻尾が水面に現れます。


羅臼 4月

知床連山をバックに浮上したミンククジラです。



シャチ  Orcinus orca

羅臼 6月

言わずと知れた、海洋生物の頂点に立つ生物です。
春、GW頃からから初夏にかけて、根室海峡に群れで現れ、運が良ければ観光船で見ることができます。

上の写真、ブロウ後の飛沫で虹ができてます。



羅臼 6月

国後島をバックに潮を吹くオス。オスだけの数頭の群れでした。


羅臼 6月

背鰭だけで2m以上ある巨体です。
身長は6〜7m。小型のジンベイザメくらいの大きさですが、運動能力は遥かに高いようです。


マッコウクジラ  Physeter macrocephalus

(左、右とも)羅臼  9月

ハクジラの中では最大の種類。オスで全長18m、体重57トンに達します。ジンベイザメが10m前後なので、最大の魚類のおよそ2倍程度になります。
(ちなみにシロナガスクジラは30mに達します)
深く潜行する種類としても有名で、潜行深度は2000-2800mに達するとか。
写真を撮ったのは羅臼沖なのでそんなに深くはありません。400-800mなので、マッコウにとっては結構浅い海域かと思われます。

ちなみに私の祖父は鮎川の鯨漁師だったのですが、一度マッコウに船を破壊されたことがあったとか。
いわゆるキャッチャーボートですが、船の下に入り込まれて頭突きされたそうです。
実際にこの鯨を見て思いましたが、そんなことされたらひとたまりも無いでしょう。祖父はなんとか助かったみたいですが。

この写真を撮ったとき、ウォッチングの船(エバーグリーン号)では水中マイクでマッコウクジラの声を拾ってくれるのですが、最初は「カリッ、カリッ」とい う乾いた感じの遠い音だったのですが、だんだんと「ギュッギュッ」という大きな音に変わってきて、ちょっと洒落にならない近さにいることが分かってかなり 怖かったです。



(全て) 羅臼 9月

深く潜行する本種独特の、尻尾を上げる動作です。でかいです。
ヘッドファーストで頭を下げただけでもう10m以上の潜行、尾びれの一振りでどれほど進むのでしょうか。
ちなみにこtの時の海は結構荒れ気味で、ホエールウォッチングの船に乗っている人の半分くらいは鯨どころではない状態でした。
はっきりいってゲロ舟。
しかし、知床半島と国後島の中間地点あたりでも、平気でドコモの圏内になっているのは驚きでした。国後島も実は圏内なのでは?



(左、右とも)羅臼 9月

2012年のマッコウクジラです。
この時は大当たりで、マッコウクジラ8個体も目撃できました。さらにツチクジラのジャンプなどもあり。
「バスを海にブン投げてるようなもんだ」とは船長の説明。
ちなみにマッコウクジラはタンクローリーくらいあるそうです。


ミンククジラ  Balaenoptera acutorostrata

(左、右とも)羅臼  5月

ミンククジラはヒゲクジラの中ではかなり小型で、全長は6〜7mくらいにしかならない種類です。
ヒゲクジラなので、低緯度海域から高緯度海域への大規模な回遊を行います。
幼いうちは暖かい沖縄で過ごし、成長期になったら北海道で美味しいものたくさん食べるという寸法です。
ちなみにミンククジラは雑食性で、オキアミなどの他サンマやイワシなどの小魚も捕食します。


(左、右とも)羅臼  5月

この時は正直言ってシャチ目当てだったのですが、出たのはミンクばかりでした。
まあこんなにミンクがいるってことはシャチがいないってことなんでしょう。

しかし右の写真みたいな大海原を、時折小雨がぱらつく中、2時間半見続けるのは結構しんどい。防寒と防水は大事です。


(左、右とも)羅臼  4月

2013年のGW、北海道は猛烈な寒波に見舞われ、道東は大雪でした。
酷寒のホエールウォッチングを4時間ほど続けたのですが、目撃できたのはミンククジラだけでした。
彼らもうまくシャチを避けて回遊しているみたいです。


バンドウイルカ  Tursiops truncatus



(全て)利島 8月

日本近海のドルフィンスイムといえば御蔵島ですが、利島でもできます。
たった2匹しかいないのですが、人懐こくてすごく近くまで寄ってきます。
(注:2003年の段階では、もうここのイルカは1匹しかいないようです)
御蔵島でイルカにつれなくされた方は、こっちを試してみるのもいいかも。
私は3回ほどやったけど、そのうち1回は最初のアプローチで大当たり、他も2〜3回のアプローチで30分以上遊んでくれました。

イルカの目は可愛いという人もいるが、あのような巨体に二重まぶたの目が付いているのを間近で見た感想としては、まるで水木しげる先生描くところのぬりかべそっくりだっと言うに留めておきましょう。

ちなみに最後のドルフィンスイムの時、早朝のアプローチに二日酔で臨んだ私は、度重なるヘッドファーストの果てにリバースブロックを起こし、その後2ヶ月 ほどダイビング禁止となりました。呼吸をするか、鼓膜が破けるかの究極の選択を、水面下3メートルくらいの場所で、数秒の間に迫られたような感じでした。
当然ながら呼吸する方を選択し、耳には激痛が。
幸いにして鼓膜の損傷は大したことありませんでしたが、外耳が膿で塞がれたような状態になって、夜になると耳から血が溢れてくる状態となりました。
全く基本がなってないよねえ。


能登島 8月

非常に透明度が悪い海域でのドルフィンスイムで撮った写真です。この年は格別に悪く、ちょっと運が悪かったかもしれません。
一番左にいる個体は、まだ産まれて間もない赤ちゃんイルカで、母親(中央の個体)のおなかの辺りにずっと張り付いています。
その他は兄弟と父親らしく、いつもこの5頭で行動しているようです。(2008年8月現在)


(左、右とも)能登島 8月

能登半島周辺のイルカは、大規模な群れを作ることなく、このような家族単位や小規模な群れで生活しているようです。
定置網にも毎年かかるそうですが、群れでかかることは無く、いつも単体なのだとか。
しかしいつも一緒の仲良し家族です。この写真でも、赤ちゃんイルカはずっと母親の腹の下(おっぱいの辺り)にいるのがわかります。


トド  Eumetopias jubata


(全て)積丹半島 1月

海獣といえばタマちゃんが有名ですが、日本国内でダイビング中に海獣を観察できる可能性があるところといえば、だいたい羅臼と積丹半島でしょうか。
しかし、ダイビング中に高確率で撮影が可能なのは、やはり積丹半島のようです。私は羅臼でも見たことがありますが、何か常に移動しているようで、かなり偶 然に頼るところが大きいようです。
積丹では上の写真のようにだいたい一定時期には決まった場所にたむろしていることが多く、そこを狙っていけばかなりの確率で会うことができます。

しかし、実際に会ってみるとかなりでかい生き物です。しかも音も無く近寄ってくるし、動作もかなりすばやい。何か見とれてしまうような動きです。
こんな生き物を国内で見ることができるわけです。一見の価値はあると思うのですがいかがでしょう。
まあ野生動物なのでスカも多いのが難点ですが。

ちなみによく空港などで売っているトドの缶詰ですが、それなりに食べられます。でも熊の缶詰とあまり区別できないのですが。大和煮とはそういうものなので しょうけど。
ちなみにトドは魚網を破る害獣として、駆除されてます。


ゴマフアザラシ  Phoca largha

(左、右とも)羅臼 3月

身体にゴマのような白い斑点があるアザラシ。北海道沿岸にはやたらと多く生息しているようです。
流氷の上で出産、育児を行います。
上の写真の個体は、もうそろそろ出産が始まりそう。

ちなみに妊娠期間は1年近いとか。
そして生まれてきた赤ちゃんは例の真っ白な「ゴマちゃん」です。


羅臼 2月

氷泥の海から顔を出し、あたりの様子を伺っています。


羅臼 5月

毛が生え変わっているのでもう赤ちゃんではあませんが、まだ幼い個体です。
この後、この海にはシャチが現れるのですが、こういった幼獣は食べごろなのかもしれません。
なんとか生き延びてほしいものです。


クラカケアザラシ  Phoca largha

(左、右とも)羅臼 5月

体に帯状の模様を持っているアザラシです。特にオスがくっきりした模様があります。
右の写真はメスですが、左のオスと顔つきは結構似ているような気がします。


羅臼 5月

まだ体毛が生え変わりきっていない、「ベストを着た」状態の幼獣です。
これから換毛が進むに従って、泳ぎを覚えて、本来の生息地であるオホーツク海中心部へ移動していくのでしょう。


キタオットセイ  Callorhinus ursinus

(左、右とも)羅臼 4月

北太平洋に広く分布する海獣です。羅臼沖ではたまに目撃されてるみたいです。
東北の金華山沖などでも見られます。外洋の海面で、写真のようにぷかぷか浮かんで休んでいるみたいです。
身体はそんなに大きくなく、1.5〜2mくらいだとか。


ヒグマ  Ursus arctos

知床半島 9月

2012年の知床五湖は、ヒグマの出現率が非常に高い状態でした。
私が行ったときは、遊歩道は通行可能だったのですが、2〜3日前にもヒグマが目撃されて閉鎖されていたとのことでした。

結局遊歩道は無事に通り抜けられたのですが、通り抜けた直後、木道からヒグマが見えたのです。
それが上の写真です。この後すぐ、岩の向こうに下りていきました。


イエネコ  Felis Catus
眠る
東京都羽村市 9月

まあこれも脊椎動物。


宮城県石巻市 8月

兄弟喧嘩で猫パンチ。
元気な子たちでしたが、東日本大震災で行方不明になりました。

ドブネズミ  Rattus norvegicus

東京都瑞穂町 3月

ネコとくればやはりネズミ。
これは、東京都西部の瑞穂町から武蔵村山市に向かって流れる、残堀川の川べりに巣を作っていた固体です。
画像が荒いですが、日没直前の黄昏時で、さらに遠くてすばしこい被写体を、ISO感度上げて無理やり撮ってるからです。
(使用レンズはシグマの70-300ズームですが、望遠端がf5.6なので夕暮れ時はつらい…)
遠めに見てもかなり大きな個体でした。20センチくらい? 仔猫なら余裕で返り討ちされるでしょう。

ドブネズミは水際のような湿った所を好むそうで、写真の個体も本当に川のすぐ傍に巣穴を作っていました。
大雨で増水したらすぐ水没しそうです。でもそうなったらなったで、泳ぎも達者なのだとか。
クマネズミやハツカネズミのような登攀力が無い代わり、泳力があるというわけです。
しかし人家の近くに住んで湿った薄暗い所が好きという不衛生極まりない生活をしている上、性格も獰猛。ヒトに好かれるわけがありません。
遠めに見てるとなかなか可愛い動きをするんですけど。

ちなみに残堀川は都会の川にしては色々な生物が生息していて、川沿いにはそれらの生物を紹介する看板も見かけられますが、もちろんドブネズミは紹介されて いません(笑)


キタキツネ  Vulpes vulpes schrencki

北海道中標津町 3月

北半球に広く分布しているキツネで、北海道だとそれはもうどこにでもいるって感じです。
青函トンネルを通って青森に来ているという話があるとかないとか。

この写真は、養老牛温泉の駐車場で撮ったものです。自分の方が高い位置にいるせいか余裕の態度。
この後、露天風呂から見える高い崖を上ってどこかへと立ち去りました。


岩尾別 9月

北海道、斜里町に岩尾別川という川があり、ヒグマ出没の名所になっています。
ヒグマを陸撮したかったらここ、とか言われていますが、近年は餌付けする人などもいてちょっと問題視されたりもしています。
そんな岩尾別川ですが、昼間行くと釣り人がたくさんいたり、小狐が遊んでいたりとのどかな場所でした。


エゾクロテン  Martes zibellina brachyura

北海道中標津町 2月

北海道に生息するテンの仲間。暖かそうな毛皮の持ち主です。
養老牛温泉にある宿「だいいち」に住み着いている個体です。
ガラスで仕切られた中庭に出没するのですが、写真のように建物のすぐ近くに掘った穴に住んでいます。
時折、穴から顔を出し、周囲の様子を伺っています。


エゾシカ  Cervus nippon yesoensis

羅臼 7月

エゾシカの若い雄です、まだ身体にバンビちゃんみたいな白い斑点が残っています。
ニホンジカの亜種で、最近は道東に特に大量に生息しているのだとか。
この写真は羅臼のダイビングポイントの裏山にいるところを撮ったのですが、たまに器材洗い場で水飲んでたりします。
羅臼の道の駅近辺の道路に数頭で現われて、渋滞を引き起こしていることもありました。

天敵が少ないらしいですが、ヒグマと競争したらどっちが早いんでしょうかね?


知床五湖 9月

ウトロの知床五湖に行く途中の道端で、のんきに草を食んでいる群れを見つけました。
若いオスとメスが半々くらいでしょうか。結構近くに寄って写真を撮ったのですが、完全無視でした。


知床五湖 9月

これも知床五湖への道で見つけた仔鹿です。
背中にくっきりバンビちゃん模様。
観光客が光らせたフラッシュに驚いて、一目散に森の中に逃げて行きました。


知床五湖 9月

こちらは貫禄のあるオス。かなり身体の大きな個体でした。
これなら若いヒグマにも負けないんじゃないかってくらい。人里に出てくるような若いヒグマって2メートルも無いくらいなので、こんなでかい鹿に向かって来 られたら勝てないかも。
観光客がフラッシュ光らせまくってましたが、全然気にしてませんでした。



(左、右とも)野付半島 3月

2017年現在、野付半島が鹿だらけになってしまっています。
天敵もいない、食料も多いということなのでしょうか、まるでサバンナの風景みたいです。

左の写真、オスどうしてツノを突き合わせて何かしていましたが、喧嘩でしょうか。それにしては穏やかで緩慢な動きだったような。。。


ポニー  Equus caballus
ポニー
真鶴 7月

これもやっぱり脊椎動物です。
さらにお約束ですが、

ヒト  Homo sapiens

屋久島 5月

こんなのも脊椎動物ですね。
まあどうでもいいですが。


セグロカモメ Larus argentatus Pontoppidan

羅臼 2月

海といえばまずはこの鳥、カモメです。
北海道での通称「ゴメ」。
身体が白いのは成鳥の証しです。


羅臼 3月

他の個体に対して威嚇してます。
この種は、同種同士だと結構威嚇しあったり喧嘩したりします。
しかしカラス相手には、なぜか喧嘩になりません。カラスは、カモメがいくら威嚇しても無視して、カモメの食料を淡々と奪っていったりします。
カモメは威嚇するだけで、カラスの食事を黙って見ているだけ。気が強いんだか弱いんだか。
しかし目がちょっと怖い。


羅臼 2月

今度は羽の色が変わりきらない幼鳥です。大きさは成鳥とあまり変わらないのですが。
カモメは雑食性なようで、写真のように海藻を食べていることもあります。


(左、右とも)羅臼 2月

カモメは割りと強い飛翔力の持ち主で、航続距離もそこそこあります。
かなりの沖合いで見かけたこともあります。


ウミネコ Larus crassirostris

志津川 3月

この前の週に、羅臼で散々カモメの写真を撮っておりまして、「ウミネコいないね〜」なんて話をしていたのですが、志津川に行ったら普通にその辺をたくさん 歩いていて拍子抜けしました。
羅臼の方は、もっと暖かくならないと数は増えてこないようです。志津川は年中いるとか。

ちなみにセグロカモメとの見分け方は、
・足が黄色い(セグロカモメはピンク)
・クチバシの先端が黒に赤い斑点(セグロカモメは黄色に赤い斑点)
・尾に黒い帯がある(飛ばないとわからない)
こんなとこです。まあクチバシと足だけでほぼ分かります。


シロカモメ Larus hyperboreus

(左、右とも)羅臼 3月

その名の通り、白いカモメ。数はそれほど多くありませんが、体が大きいため、他のカモメの群れに混じっても結構目立ちます。


(左、右とも)羅臼 3月

威嚇していますが、特に他の個体に向けているわけではなく、なんだかとにかく周囲に向けてアピールしているかのように見えました。
とにかく一声上げないと食事もできないらしいです。


ユリカモメ Larus ridibundus

羅臼 4月

日本国内では非常に広範囲に生息する小型のカモメ。栃木など内陸部にも現れるそうです。
写真は羅臼ですが、この日は大雪で水温も0度前後、波も高い状態。
真冬の北海道にはあまり多くなく、春になると大量に現れるようですが、この日は真冬に逆戻りしたような天気でちょと気の毒でした。


ハシボソミズナギドリ Puffinus tenuirostris

(左、右とも)羅臼 4月

外洋でよく見かける、黒っぽい海鳥の仲間です。
渡り鳥の中ではもっとも遠距離を移動するとか。オーストラリア南東部から北極海まで、ほぼ地球を半周するようです。
写真のように海面すれすれを飛行しながら、餌を探しています。
渡る時にはものすごく大きな群れを作ります。海岸からも、沖合いを移動する巨大な群れを観察したことがあります。


エゾフクロウ  Strix uralensis coreensis

(左、右とも)北海道 某所(道東) 5月

木の洞の中でうとうとしているつがいのエゾフクロウです。
完璧に熟睡はしておらず、時折右の写真のように身づくろいをします。


北海道 某所(道東) 5月

つがいになってはいますが、営巣はしていません。
このカップルが営巣して、可愛い雛を育ててくれたりするとよいのですが。


シマフクロウ  Ketupa blakistoni

(左、右とも)羅臼 5月

北海道の一部に生息する世界最大のフクロウ。羽を広げると2m近くになります。
神の鳥カムイチカフ、またはコタン・コロ・カムイとも呼ばれていますが、現在は生息数が激減して、国の天然記念物に指定されています。

上の写真の個体は、羅臼の山間にある某旅館で餌付けされている個体で、足に個体識別のためのリングがついています。
管理されているとはいえ野性動物なので、現れるのは本当に気まぐれ。
フクロウのための魚が用意された池の近くに張り込んで待つこと3時間、ようやくゆっくりと魚を食べる姿を見せてくれました。
人によっては徹夜で撮影するのだとか。


北海道中標津町 2月

道東にある養老牛温泉も、シマフクロウの生息地です。
いつも見られるわけではないようなのですが、この日は「湯宿 だいいち」の中庭に堂々と現れました。
泊まったわけではなく、日帰りで立ち寄っただけなのでかなりラッキーでした。


オオハクチョウ  Cygnus cygnus
白鳥
稚内 4月

美しい、というよりはでかくてうるさくて大量にいるという印象のほうが強いです。
私の故郷の宮城では「ブタアヒル」と呼ぶ人もいます。


(左、右とも)北海道 小清水町 トウフツ湖 3月

トウフツ湖はそれなりにバードウォッチングのポイントではあるみたいですが、北海道内では小粒なほうかも。
だがそのこじんまりしたとこがいいのかも。ちなみにラムサール条約登録湿地に指定されております。

オオハクチョウは巨大な野鳥で、あまり人間を恐れないので野生動物って感じがそれほどしない生物ではあります。
ちなみに左の写真に写っているのは、クチバシが黄色くなりかけの若い鳥。
「みにくいアヒルの子」の話どおり、白鳥の幼鳥って本当にブサイクかも。


(左、右とも)宮城県 伊豆沼 8月

真夏の白鳥です。どこかしら怪我をしたなどの理由で北に帰れなかった越夏個体たちです。ちょっと薄汚い。
片足を上げているのは休憩のポーズ? 真夏なので水が冷たいってことはなさそうです。
しかし2010年夏の猛暑をこの重装備で乗り切るのは大変だったでしょうね。


宮城県 伊豆沼 8月

ちょっと羽を広げてストレッチ?
オオハクチョウは体長140センチ、体重10kgという大型種で、空を飛ぶ生物としては限界に近いサイズなのだそうです。


カルガモ  Anas poecilorhyncha

(左、右とも)東京都 瑞穂町 3月

日本と言わず東アジアの広範囲において、水辺に生息している水鳥。
あまりにもそこらじゅうにいるので、子供の頃は誰かがニワトリみたいに放し飼いにしてるのかと思ってました。
ちなみに上の写真は、瑞穂の残堀川にいるカルガモたちです。



(左、右とも)東京都 羽村市 6月

初夏の田んぼで餌を探している個体です。
カルガモは水草や水生昆虫の他、タニシなどの淡水性巻貝を好んで食べるそうです。
イネを踏んづけそうな風にも見えますが、意外と害はないらしいです。

マガモ  Anas platyrhynchos

中木(静岡県 南伊豆町) 9月

日本に生息するカモの仲間では最大種。写真の個体も中々のサイズでした。
本来は冬に飛来する冬鳥だそうですが、上の写真は残暑厳しい秋です。
全てオスであることから、越夏した非繁殖個体でしょうか。


中木(静岡県 南伊豆町) 9月

メスのような体色ですが、クチバシが黄色いことから、メスみたいな体色のオス(エクリプス)と思われます。
観察時には、ハーレムなのかと思ってました。


オナガガモ  Anas acuta

(左、右とも)北海道 小清水町 トウフツ湖 3月

本州以南では渡り鳥ですが、北海道では周年見ることができる水鳥です。
マガモ等と比べるとちょっとスマートな感じで、首の後ろに切れ込むように白い部分があるのが特徴です。
トウフツ湖の白鳥公園にはたくさんいて、餌をくれると思うのか、向こうからどんどん寄ってきます。


北海道 小清水町 トウフツ湖 3月

こっちはメスです。オスみたいに図々しく正面から寄っては来ないのですが、ちゃっかり背後から近寄ってきます。


ヒドリガモ  Anas penelope

羅臼 4月

淡水性の普通種ですが、海岸でもよく見られます。
時折潜水して、海草をつまんで食べてるようです。



(左、右とも)羅臼 2月

必ず群れで固まって行動し、カモメのような乱暴者が多い場所からは、とっとと立ち去る平和主義者でもあります。
しかし水温が氷点下なのは全然物ともしないんですね、やはり。


マガン  Anser albifrons

羅臼 4月

早朝の羅臼の空に現れた巨大な渡り鳥の群れ。かなり上空を飛んでいます。
拡大してみると、首が長いのでカモの仲間と思われますが、体色からするとマガンかな?


アヒル  Anas platyrhynchos

東京都 羽村市 4月

マガモを家畜化した鳥らしいのですが、写真の個体はそいつがさらに野生化したもの(野良アヒル?)っぽいです。
羽村の堰近くの多摩川で、何か適当にふらふら泳ぎ回っています。
ちなみにサイズはカルガモよりも全然大きい。


東京都 羽村市 4月

こんな風に、時折川底や川べりの土を突いています。
主食は100%植物性らしいので、藻を探してるのでしょうか。
しかし人間を全く警戒してません。


宮城県 伊豆沼 8月

なぜかカルガモとずっと一緒に行動していました。後を追いかけているような感じで。
カルガモはちょっと迷惑そう?


ハクセキレイ  Motacilla alba

(左、右とも)東京都 羽村市 6月

水辺に住んで、昆虫類などを食べているセキレイの仲間。カワラスズメなんて呼ばれることもあるようです。
明瞭な過眼線が特徴ですが、上の写真の個体はまだ若鳥なので、身体全体の模様が不明瞭です。

右の写真の個体、一生懸命食料を探しているようです。


東京都 羽村市 6月

もう少し成熟した個体と一緒にいるところです。
右の個体は全身の模様が明瞭で、本種の特徴が出ています。

長い尻尾を振り振り歩くのも本種の特徴だとか。


ダイサギ  Egretta alba

東京都羽村市 4月

全長1m以上に達する、日本最大のサギ。
でかいな、と思ったらまず本種だと思って間違いないでしょう。


東京都羽村市 4月

ダイサギの捕食姿勢です。
でかいだけあって、食事のときはじたばたせず、じっと待ち伏せするのがスタイルなようです。


宮城県 伊豆沼 8月

かなり沖の方にいるのですが、この姿勢を保っているということは足が着く深さなのでしょう。
周りはハスの群生地です。


東京都 羽村市 4月

私は通勤の関係で毎朝多摩川を渡るのですが、こいつらの姿をしょっちゅう見かけます。
多摩川中流域には、サギの仲間がたくさん生息しているようです。
大型の鳥の割には警戒心が強くて、なかなか近くで写真は撮れません。


(左、右とも)東京都 羽村市 4月

ちなみにこいつらは、羽村動物園のペンギンの檻に飛来して、勝手にペンギンの餌を食べているという話があります。実際に見たことはありませんが。


チュウサギ  Egretta intermedia

(左、右とも)東京都  瑞穂町 4月

いわゆる「シラサギ」にはダイサギ・チュウサギ・コサギの3種が含まれます。
チュウサギは比較的珍しいかつ、ダイサギとの区別が難しいそうです。
上の写真も、口角の位置が眼と同じっぽいのでチュウサギと判定していますが、結構あやしい。
ちなみにこの個体を見つけたのは、瑞穂町の残堀川。サギが歩くたびに、メタンっぽい泡が立ち上るドブ川です。
地元の方は珍しいとおっしゃってました。


神奈川県横浜市 6月

横浜市内を流れる「滝の川」で見かけた個体です。テナガエビを捕らえたようです。
滝の川は都市部のドブ川のように思われていますが、意外と生物が豊富です。

オオワシ  Haliaeetus pelagicus

(左、右とも)羅臼 3月

日本最大の猛禽類。翼を広げると2.5mに達します。
冬になると北海道に渡ってきますが、かなりの数の個体が集まるため、海外からも鳥好きの人が観察にやってきます。


羅臼 3月

着地体勢に入ったところです。こんな巨体で滑走路も何もなくいきなり着地するわけですから、結構なテクニックですね。



羅臼 2月

個人的にはモフモフしたくなる鳥No.2です。させてくれないでしょうけど。(モフッとやった瞬間に頭カチ割られそう)
ちなみにNo.1 はふくろう。


北海道 小清水町 トウフツ湖

氷結した湖の中心近くに佇んでいるカップル?
何してんでしょうね? 何か獲物でも待ってるのでしょうか。確かに水鳥が豊富な地域ですが、彼らの側には何にも見当たらないのですが。

オジロワシ  Haliaeetus albicilla

羅臼 3月

名前の通り、尾が白いワシ。オオワシよりは小型ですが、それでも翼を広げると2mに達します。


羅臼 3月

オオワシ同様、冬になると北海道に飛来しますが、夏もそのまま留まる個体もいるようです。
羽の色や顔つきの渋さからか、オオワシよりオジロワシの方が好きだという方も結構います。


トビ  Milvus migrans

宮城県石巻市 5月

人家近くによく現れる、わりと身近な猛禽類。翼の先の方にちょっと白い模様があります。
屍骸や残飯を食べる雑食性なので、カラスと競合することが多く、たいてい一緒にいます。
上の写真は、石巻の漁港近くにあるスーパーマーケットの廃墟にたむろしている個体群です。

港近くには割と見かけるような気がします。



北海道 網走市 2月

網走市内の森林公園で見かけた個体です。
海の見える丘の上で、かなり上空を輪を描くように飛んでいますが、時折こうやって降りてきます。


カワウ  Phalacrocorax carbo

お台場 6月

ウミウよりはちょっと小型。ボラを1匹捕らえればその日の食事はおしまい。あとはごらんのようにだらだら過ごしてるみたい。
目の前で魚がぴょんぴょん跳ねてても完全無視。


東京都 羽村市 4月

うららかな春の昼下がり、多摩川の岸辺で獲物をくわえて物思いにふける2匹のカワウ。
端から見てるだけだと、本当にのんきな生き物に見えます。

ムクドリ  Sturnus cineraceus

東京都 羽村市 4月

頬に明瞭な白斑があり、くちばしと足は橙色、体全体はグレーということで、たぶんムクドリでしょう。
人里に住む、雑食性の留鳥です。
羽村のチューリップ畑を見下ろすように、群れを作っていました。
彼らの目に赤や黄色の鮮やかなチューリップはどのように映っているのでしょうか。

ツバメ  Hirundo rustica

静岡県 静岡市 6月

春になると日本にやってきて民家に営巣する、おなじみの渡り鳥。
特に初夏の頃は、巣立ったばかりの若鳥も混じってにぎやかです。
有名なツバメの観察ポイントとして、中央高速の談合坂SAがあります。


(左、右とも)神奈川県 足柄郡 6月

巣立ったばかりの若鳥です。まだ羽毛が子供っぽい。鳴いてる様子も、なんだかまだヒナっぽく見えます。

なんだが複雑で長い鳴き声を発するので、何か呼びかけられているかのように勘違いしそうになります。
「じゅーじゅくじゅくじゅじゅくくじゅじゅー」って感じに聞こえるのですが、「土食って虫食って渋ーい」と鳴いている説もあります。


東京都 羽村市 8月

夏の間、ツバメ達は日本に留まって、田んぼや畑で虫を捕食します。
上の写真は、羽村市の水田近くで撮ったものです。


シジュウカラ  Parus major

(左、右とも)東京都 福生市 4月

愛玩用に飼育されることもある、可愛い小鳥です。
都市近郊の雑木林などにも普通に生息しています。
上の写真ですが、玉川上水沿いの公園で、ベンチに座ってじっと待ち構えていると、10分ほどで現れてくれました。
このように、地面で落ち葉をひっくり返しながら、餌となる昆虫を探しています。
ちなみにかなり小さいので、樹上にいる個体は300mmレンズじゃ全然撮れません。

ゴジュウカラ  Sitta europaea

北海道 網走市 3月

日本では北海道から九州まで広く分布する小鳥で、クチバシから目を通る黒い筋模様があります。
この写真のように、頭を下にして木を降りてくるような動きをするのが特徴らしいです。


ヒヨドリ Ixos amaurotis

(左、右とも)東京都羽村市 4月

人里近くに多く生息する、非常に身近な鳥。
頬の模様や頭頂部の羽毛に特徴があるのですが、下から見上げるアングルだとどうしても分かりにくいです。
おなかの斑模様も特徴となるかも。
甘いものが好きらしく、春になったら写真のように、桜の木に集まって蜜を吸っているのがよく見かけられます。
まさに季節限定の味。

ドバト Columba Livia

(左、右とも)東京都 羽村市 4月

公園や駅に大量に住み着いて、人間にとっては割りと迷惑な存在となっています。
人間が餌を与えるからとも言われていますが、彼らを狙う天敵の数が少なすぎるんじゃないかって気もします。
人里近くで生息する野生の肉食動物って、カラスくらい? ハトを狩れるネコなんて、よっぽど優秀なネコだろうし…。
トンビやタカは、都市部ではあまり見かけません。ハトもそのことを知っているのか、森林には近寄らないみたいです。

スズメ Passer montanus

(左、右とも)島根県 島根町 8月

人家近くにのみ生息する、ヒトにとって非常になじみの深い鳥。上の写真は島根の漁村で撮ったのですが、みなさんちょっとくたびれているというか貧相という か幸薄そうというか。

ちなみにスズメは基本的に植物食、穀物食で、害鳥のように扱われていますが、初夏の繁殖期だけは肉食になって、昆虫を食いまくるのだそうです。
半分益鳥なわけですね。中国では以前、スズメを大量に駆除して、逆に収穫が減ってしまったのだとか。
人間との付き合いの距離感が、なかなかに絶妙です。こんな風にスズメとの付き合いはこれからも続くのでしょうか。


東京都 羽村市 8月

うだるような暑さの日中、畑の中を集団で移動しているスズメです。
彼らは人間の存在に結構敏感で、なかなか近寄らせてくれません。


北海道 小清水町 3月

水鳥がたくさん群れている公園近くで撮ったものですが、こいつら水鳥でも何でもないのにたくさん群れていました。
おそらく観光客がまく水鳥の餌のおこぼれを狙っているのでしょうか。本当に人がいるところにはどこでもいます。
トーフツ湖には、オオワシとか怖い鳥も住んでるんですが。


埼玉県狭山市 3月

群れを作って一定の範囲を一緒に移動し続けていることがあります。
上の写真だけで30羽ほど。しかし木の下から見ると、地味な体色が保護色のようになって識別しにくいのです。


ベニスズメ Amandava amandava

福島県いわき市 4月

赤っぽい体色と白い斑点が目立つ美しい小鳥。
アクアマリンふくしまという水族館の中で、自由にうろうろしてました。
別段檻の中にいるわけでもなし、また人が近づいても逃げるでもなし、不思議な状態でした。

外来種だそうですが、近年は個体数が激減しているのだそうです。


コガラ Poecile montanus

北海道 網走市 3月

北海道から九州まで広く分布していますが、平地に分布するのは北海道だけらしいです。
お腹の毛が柔らかそうで触りたい。。モフモフな感じ


ツグミ Turdus naumanni Temminck

東京都羽村市 4月

有名な渡り鳥で、日本にははるばるシベリアから渡ってくるようです。
木の上等より地表を好み、いつも地べたをぴょんぴょん跳ね回っていますが、警戒心も強くて、すぐにいなくなります。
上の写真は、坂道にある神社の柵の外から撮ったものです。


埼玉県狭山市 3月

こうして地べたにいると、とても目立たない体色をしているのがわかります。
この写真は狭山の運動公園ですが、冬になるとかなり多くのツグミが観察できます。


オオアカゲラ Dendrocopos leucotos

東京都 羽村市 10月

キツツキの仲間では大柄な方で、30センチほどになります。
上の写真は、多摩川沿いの神社で見かけた個体。木から木へと移動しまくってせわしない。


エゾアカゲラ Dendrocopos major japonicus

北海道 中標津町 2月

養老牛温泉「だいいち」の中庭にいた個体です。
餌付けされているのか、この庭にずっといるようです。
北海道にいるアカゲラは、本州のアカゲラの亜種だそうですが、ぱっと見、違いがよくわかりません。


ハシボソガラス Corvus corone

(左、右とも)東京都羽村市 6月

全国の農耕地などに生息する、やや小型のカラス。都市部などで大繁殖しているハシブトガラスとの違いは、やや細めで基部が白っぽいクチバシだとか。
雑食性で、昆虫や動物の死体から植物まで何でも食べるとか。
写真の個体は田んぼで何を探してたんでしょうか? 貝? それともオタマジャクシ? それともアメンボとかの昆虫?
この時期の田んぼなら、おそらく食料には事欠かないでしょう。


ワタリガラス Corvus corax

羅臼 4月

北方系の大型のカラス。国内では最大種です。日本では、冬の北海道でしか見られません。
くちばしから額にかけてのラインが、ハシボソガラスなどよりスマートな感じがします。

ユーラシア大陸の広範囲に生息し、旧約聖書やジョージ・マクドナルドの幻想小説などにも登場するなど、人類とはかかわりの深い鳥です。


ミヤマカケス Garrulus glandarius brandtii

北海道 中標津町 2月

カケスは日本全国に生息する普通種の野鳥ですが、ミヤマカケスは北海道にのみ生息する亜種です。
割と鮮やかな体色をしています。
上の写真は養老牛温泉で撮ったものですが、バードテーブルなどにもよく現れる種類のようです。


アカウミガメ  Lepidochelys olivacea

銭州 5月

……とそれを取り囲むダイバーさん達です。
この個体はやけに人懐こかったですね。見てのとおりなかなかいいサイズでしたし。
ちなみにこの時、私はカレント(潮流)に捕まって容易に動けない状態でした。「そんなバカな」とお思いかもしれませんが、銭州とはそういうところです。カ メ君に とっては大したことではないのでしょうけど。


八丈島 2月

シマアジの幼魚を引き連れて泳いでいます。つーかカメが息継ぎするために水面まで行っても、このアジ達はついていくのでしょうか?


宮城県石巻市 7月

石巻の狐崎で定置網ダイビングをしたのですが、アカウミガメが入っていました。
東北地方まで回ってくるのですね。



アオウミガメ  Chelonia mydas japonica

八丈島 2月

岩陰で寝込んでいました。しかしこいつら、呼吸を止めたまま居眠りできるんですかね。
何か不思議。毛が凍ったまま居眠りしているアザラシと同じくらい不思議。


渡嘉敷島 6月

渡嘉敷島もカメが多いです。てゆうか必死に逃げてます。


アオウミガメ
(左、右)小笠原 1月

いきなり頭上からあらわれた。あわててワイコン付けてさらにフィルター付けて撮影したが、いつのまにかフィルターが取れて無くなってた(ToT)。それで 左右の写真の色合いが違うのです。
黒潮の影響を受ける海域では普通に見られるみたい。


川奈 11月

2012年、なんと川奈ビーチでウミガメが見られました。しかも春から秋までずっと滞在していたのです。
かなり小型の個体でしたが、無事に暖かい海に移動できたのでしょうか。


川奈 2月

なんと2017年になってもまだ居ます。しかも数が増えてます。
ここにウミガメを引きつける何かがあるのでしょうか?

ちなみに川奈のカメ達は、浅場に大量に生えているテングサやオオパンカイメンを、季節によってはアオリイカの卵をむしゃsむしゃ食べてるそうです。


竹野 5月

兵庫県の日本海側、竹野で見たウミガメです。
日本海でカメを見たのは初めて、しかもダンゴウオがいるような水温です。
背中に海藻がやたらと生えていたので、「掃除したい」という声もありましたがその後出没しているのでしょうか。

しかし意外とウミガメって日本中にいるのかもしれませんね。


クサガメ  Chinemys reevesii

(左、右とも)東京都羽村市

東アジア一帯に生息する淡水棲のカメ。
流れの緩やかな川や池などに棲むようですが、上の写真の個体は田んぼにいました。
ペットとして売ってるのはよく見るのですが、自然下で見たのは初めてです。(ペットが逃げたのかもしれませんが)

農作業をしている方々が田んぼの中で発見して、蓮を栽培している休耕田に投げ込んだのですが、上の写真は投げ込まれてから10分後くらいです。
こういう浅い沼地みたいな場所にいると、黒い甲羅がものすごく目立ちません。
結構大きいのですが、完全に泥底に溶け込んでいます。あと、顔の緑色の模様が水草と似ていてこちらも目立たない。
こういう場所が本来の生息地なのだとよくわかりました。
しばらくあの池にいてくれればよいのですが。


神奈川県横浜市 6月

横浜市内に滝の川という小さな川があります。
ほとんど暗渠化されてしまって、地上に露出しているのは河口近くのわずかな部分だけなのですが、そのわずかな部分に何故か亀が住んでいます。
何年前からなのかはわかりませんが、結構大きいのでそれなりの年数は経っているように思われます。
この写真のクサガメと、他にミシシッピアカミミガメが何匹かいるのですが、何を食べていきてるのでしょう?
海から上がってくるボラの幼魚とか?


ミシシッピアカミミガメ  Trachemys scripta elegans

(左、右とも)神奈川県横浜市 4月

このカメも、横浜市内の滝の川下流に住んでいます。
外来種としてあまり評判が良くないですが、アメリカ本国では減ってて保護されているとか。


神奈川県横浜市 4月

こんな感じで川岸によじ登って甲羅干ししてます。
パワーありそう。
実際、子供の頃はミドリガメとして売られるくらい可愛いのですが、大きくなると力はあるわ気は荒いわで持て余してしまうようです。


神奈川県横浜市 6月

これも滝の川です。緩やかな川べりで甲羅干ししています。
左足のあたりにカニがいるのですが、これもカメの食料になってるのかな?


エラブウミヘビ  Laticauda semifasciata

渡嘉敷島 6月

サンゴの影にいたり、砂地でとぐろ巻いてたりしますが、概しておとなしい性格で、ダイバーのおもちゃにされることが多いです。
しかし中層を泳いでいることもあって、そんなときはダイバーのことは完全に無視。まっすぐ私に向かって泳いでくることなどもあって、そのときはちょっと肝 を冷やしました。
ちなみに沖縄では食用になることもあるようです。那覇あたりでは売ってるのも普通に見れますが……まあいつかは食ってみたいですね。


沖縄本島 10月

水深15mほどの海底に寝そべっているエラブウミヘビです。
尻尾の方がヒレみたいに平たくなっていることがわかります。


沖縄本島 10月

岩陰で寝そべっていた個体に寄って見ました。
エラブウミヘビの頭は小さいと聞いているのですが、実際に見てもやっぱり小さい。
なんだか目に白い幕が張っているように見えますが、これってもしかして「ヘビの瞼」かもしれません。
なぜかと言いますと、


沖縄本島 10月

こんな感じのヘビの抜け殻が、すぐ近くに落ちていたからです。
ヘビの瞼は透明で、常に眼球を覆っている、レンズガードみたいな役割をしているのですが、脱皮のときには一緒に剥がれ落ちます。
なので、この個体は瞼の再生中だったのではないかと。

ヤマカガシ  Rhabdophis tigrinus

島根県 島根町 8月

水辺に住み、遊泳や潜水もこなすヘビ。カエルが大好物。
強力な毒を持っていて、大量に注入されると人間でも死に至るそうです。
ただし、毒の牙はかなり奥の方にあるので、そんなひどい結果になることは稀だとか。


(左、右とも)島根県 島根町 8月

後述するダルマガエルが大量に生息している側溝の中で、間抜けなカエルが近づいてくるのを待ち構えています。
カエルはカエルで、間抜けな昆虫が近づいてくるのをじっと待っています。
そして私も、カメラを構えたまま決定的瞬間を待ち構えていたのですが、10分くらいで根負けしました。
彼らはあの後もずっと待ち構えていたのでしょうか。翌日早朝、同じ場所に行って見たのですが、ヘビは既にいなくなっていました。


(左、右とも)東京都羽村市 6月

公園を歩いていたら、木の上に上っているヘビと出くわしました。
私も驚きましたがヘビも驚いたらしく、慌てて木を下って、というか途中からは落っこちてしまいました。
右の写真が木から慌てて降りているところで、左が地面に落っこちてから石垣の向こうの草叢に逃げ込んでいるところです。
しかし木に登って何を探してたんでしょうか? 鳥? 虫? カタツムリ?


ニホンヤモリ  Gekko japonicus

(左、右とも)東京都羽村市 8月

リゾートに行けばお約束のように現れる生物で、ダイビングともそんなに無縁でもないかなと思うの です(かなり強引)。
後述するイモリ、またこのヤモリの両者とも4本足で尻尾がありますが、イモリは両生類で、湿った林床などに住みますが、ヤモリは爬虫類で、しかも人家 の近くに住んで、蚊とかダニとかハエとかゴキブリの天敵をやってくれているとてもいい奴です。
上の写真のように、都内の住宅地にも普通に生息しています。見つけてもいじめないでください。


東京都渋谷区 10月

オペラシティのある渋谷区の初台で、ビルの外側に張り付いていた個体です。
内側から観察されているとは思ってもいないでしょう。ちなみにビルの外壁に止まっていた蛾をぱっくりと捕食したりしてました。
しかしこういったつるつるのガラス窓やコンクリの壁は、彼らにとっては非常に移動しやすく、住みやすい場所のような気がしなくもないです。


(左、右とも)神奈川県横浜市 6月

横浜に住むようになってから、近所で見かけたヤモリ達です。
街灯に寄ってくる昆虫を狙って、毎晩のようにヤモリが現れていました。

この灯りの近くに放置されて雑草が生い茂る空き地があったのですが、昨今のアパート建設ブームのお陰でアパートが建ってしまい、それ以来彼らを見かけることは稀になりました。


ミナミヤモリ  Gekko  hokouensis

石垣島 10月

川平の海岸沿いの防砂林に貼りついてました。
この種は人家よりもこういった郊外に多いみたいです。ただ詳しい生態はまだよく分かってないとか。


ニホントカゲ  Plestiodon japonicus

東京都羽村市 9月

「誰もいないね? 今のうち…」という感じで側溝のふたの下から現れたところです。
夏場、羽村駅東口近くの青梅線線路沿いには、なんだかやたらとトカゲがいます。たまに車に轢かれて死んでることも。
開けた場所を好むようで、森の中よりは草っ原でよく見かけます。伊豆だと、わりと海の近くで見かけることも。
(と思ったら、伊豆で見かけるトカゲはニホントカゲではないようです)


(左、右とも)東京都羽村市 9月

草むらから出てきた若いトカゲが、何かくわえています。
どうやらダンゴムシ(Armadillidium vulgare)を捕らえたようです。


東京都羽村市 9月

2,3回咀嚼するような仕草の後、丸呑みして、そのまままた別の草むらの中に逃げていきました。


東京都羽村市 7月

炎天下のアスファルトの道路上で、3個体ほどのトカゲが堂々と日向ぼっこしてました。
私がカメラを持って近づくと慌てて逃げ出したのですが、1匹だけあまり逃げる気のない個体がいて、写真を取らせてくれました。
もちろんこのままだと車に轢かれるので、草叢に向けて追っ払いましたが。


オキナワトカゲ  Plestiodon marginatus marginatus

石垣島 10月

石垣島の鍾乳洞近くで見かけました。
遠目から見ると、ニホントカゲと何が違うのかさっぱりわかりません。
私の視線を感じたのが、この後すぐ草むらの中に走り去って行きました。

ニホンカナヘビ  Takydromus tachydromoides

宮城県女川町 10月

トカゲが出たなら、次はやっぱりこいつでしょう。
ニホントカゲと違ってウロコに光沢が無く、よく見ると小さなイグアナのようです。
尻尾が全身の3分の2を占めていますが、綺麗に残っている固体はなかなか見つかりません。写真の個体も切れています。
ちなみに宮城での通称は「かなぎっちょ」。


(左、右とも)東京都福生市 7月

ここは多摩川中央公園。2時間ほど前には、バーベキューをする家族連れでいっぱいだった公園を、カナヘビがうろちょろしてました。
ただの草っ原なのですが、どうやって大量の子供達から身を隠していたのでしょうか。
カメラを構えて正面から近付いてみましたが、ご覧のように睨み返してきます。さすがドラゴンの親戚?


東京都福生市 7月

真上から撮るとこんな感じ。尻尾の長さが胴体部分の倍くらいあります。


神奈川県横浜市 6月

横浜で暮らすようになってから、自宅の庭がカナヘビ天国であることに気付きました。
トカゲやヤモリも居ることは居るのでしょうが、圧倒的にカナヘビが多いです。



神奈川県横浜市 6月

お陰で休日はカナヘビの撮影三昧。しかし自宅庭なのに繁殖行動や捕食行動は観察できていません。
春になると小型の個体が増えたりするのでどこかで産卵してるはずなのですが。。。


オキナワシリケンイモリ  Cynops ensicauda popei

(左、右とも)渡嘉敷島 6月

いきなり趣旨が変わりますが、まあしかし一応国内の水生生物なので……海ではありませんけど。
上の写真を撮ったのは集中豪雨に見舞われた渡嘉敷島でして、あちこちでこのイモリの姿が見られました。
私の記憶では、こいつは小川の岸辺や山間部の静かな沼や池にいるものと思ってましたが、豪雨で流されてこんな人里をうろうろする羽目になっていたようで す。イモリの側にはゲジゲジやダンゴ虫の溺死体がごろごろしていて、かなり悲惨な状況であったことを思わせます。

こいつはほぼ日本全国に分布していまして、私にとっても実に身近な生き物でありました。捕獲するのが若干手ごわいというところが、小学生位の子供にとって はステータスになったりしていたような気がします。

2006/09/24
この個体ですが、どう見ても本州産のイモリに見えたのですが、慶良間諸島に分布しているのはシリケンモリの亜種であるオキナワシリケンイモリなのだそうで す。シリケンイモリかな……と頭をかすめはしたのですが、どうも記憶している特長と違う、と思われたので。
メールで指摘を受けたのですが、慶良間諸島にはいわゆるアカハライモリは居ないようです。
それで調べてみたのですが、この種はかなり色彩変異が激しく、こんな風に背中が真っ黒な個体も多いとか。
離島にのみ分布しているので、絶滅危惧種に指定されているそうです。

オオサンショウウオ  Andrias japonicus

アクアマリンふくしま 4月

中国地方を中心に、西日本に生息している世界最大の両生類です。
最大で1メートルを越えるらしいのですが、そんな巨大な生物が小さな川の浅瀬をうろうろしてるなんてちょっと驚く光景です。
ですが、関西方面の愛好家の皆さんが撮った写真をみると、まさにそんな感じでした。
ただし、強い夜行性だそうで昼間は滅多に見ることはできないようです。

一生を水中で過ごしますが、サイレンやアホロートル(一時期ウーパールーパーと呼ばれた)のように鰓が残ってはいません。純然たる肺呼吸生物です。
(皮膚呼吸の割合がかなり多いようですが)
そのため時々水面に出る必要があるので、もしも水中の巣穴の中に閉じ込められてしまったら、窒息死するはずなのです。
小学生の頃、井伏鱒二の「山椒魚」を読んだ時、「いつ呼吸するのだろう?」とそればかり気になってちっとも作品に入り込めなかった覚えがあります。

今思えば「細けぇこと気にすんなよ! じゃあ鰓のある種類なんだってことにしとけよ!」って感じなのですが。


岐阜県北部 8月

岐阜県某所で、野生のオオサンショウウオを観察することができました。
彼らは普段、岩陰などでじっとしていますが、たまに上の写真のように出歩いて息継ぎをします。
でも、全然息継ぎせず、何時間も水中にとどまっている個体もいます。



岐阜県北部 8月

上の個体は、かなり頻繁に(15分に一回くらい)息継ぎをしていました。
ちなみにこの水面で普通に家族連れが水遊びとかしてます。水面下にこんな巨大な生物がいるとは全く気付かないようです。

エゾサンショウウオ  Hynobius retardatus

羅臼 6月

雪解け水が溜まった側溝を覗いたら、久々に卵塊を見つけることができました。
周囲にはエゾアカガエルと思しきオタマジャクシがたくさんいます。
サンショウウオの幼生が孵化したら、おそらくオタマジャクシを捕食しはじめるでしょう。

子供の頃、理科の授業でオタマジャクシを採ってきて飼育したことがあるのですが、サンショウウオの幼生が混じっていて、カエルのオタマジャクシがすっかり食い荒らされてしまったことがあります。
サンショウウオの幼生は非常に口が大きく、同種同志の共食いもするとか。


標津サーモン科学館 6月

標津サーモン科学館に展示されていた成体です。
サンショウウオの成体って、産卵時期に水辺で見かける以外、どこに居るのか本当にさっぱりわからない種類が多いです。


トウキョウダルマガエル  Rana porosa porosa

宮城県東松島市 8月

またまた両生類。子供の頃はトノサマガエルだと思っていたんですが、仙台平野にいるのは別種のダルマガエルでした。
結構大きなカエルで、捕まえるとちょっとした自慢になったものです。

水棲種で、基本的に水辺から離れないため環境の変化に弱く、絶滅が危惧されてたりするとか。(準絶滅危惧種)
メダカなんかもそうですが、こんなやつらまで絶滅しそうなの? ちょっとびっくり。

ダルマガエル  Rana porosa brevipoda

(左、右とも)島根県 島根町 8月

今度は西日本のダルマガエル。トノサマガエルにしては手足が短くて鈍そう…と思ったらほぼ間違いなくダルマガエルだそうです。
ただこの写真だと、背中線がはっきりした個体ばかりなので、トウキョウダルマガエルのようにも見えます。
山陰地方なのでトウキョウダルマガエルの分布域ではないような気がするのですが…。
ちなみに後足の中指が鼓膜まで達していない(短足)なのでトノサマガエルでもないようにも思われます。

小波海水浴場へ注ぐ、生活排水を含んだ側溝の中にうじゃうじゃと群れていました。
ほぼ全員が、まだ若い子蛙です。


(左、右とも)島根県 島根町 8月

側溝の両脇はコンクリで固められているので、ジャンプ力に乏しい彼らは、ある程度成長しないとここから脱出することはできないでしょう。
それを知っているのか、カエルを狙ったヤマカガシたちが側溝の中に待ち構えています。

右の写真は、なぜか1箇所に固まって夜明けの空を眺めているカエルたちです。画面内だけで6匹いますが、ちょっと離れた所にも数匹いました。


ニホンアマガエル  Hyla japonica

(左、右とも)東京都羽村市 9月

樹木や草原での生活に適応したカエル。指先にある吸盤で、つるつるの垂直面でも登っていきます。
水場から離れた住宅地にも現れます。夏場、遅くまで残業してから帰宅すると、扉にこいつが張り付いていたことが何度かありました。
乾燥にも強く、上の写真も、炎天下の昼間、直射日光を浴びている場所で撮ったものです。

あまり知られていないことですが、こいつの皮膚には毒があります。傷ついた指で触ったり、こいつを触った後に目を擦ったりしてはいけません。
しかしヘビや鳥などの捕食者は、そんな毒などお構い無しなようです。

羽村市では、根がらみ前水田の近辺で手軽に観察できます。


東京都羽村市 9月

カムフラージュに自信がある、待ち伏せ型のハンターのようです。すっかり稲になりきり、目の前に獲物が舞い降りてくるのを待っています。
しかしこんな風に、背中に小バエが止まったりするとちょっとムカついたりはしないのでしょうか。


(左、右とも)東京都羽村市 6月

梅雨時の、小雨が降る田んぼで見つけた個体です。
なんだか草の上でべったりと腹ばいになって、まるで寝そべっているみたいです。
こんな風にじめじめして小雨が降ってたりすると気分がいいのかもしれません。


(左、右とも)東京都羽村市 7月

この年に産まれた仔たちがまだ尻尾を残している時期、田んぼ周辺にいるやや大きめの個体は、間違いなく越冬して生き延びてきたのでしょう。
ちなみにニホンアマガエルは5〜6年生きるそうです。飼育下だともっと長いとか。


東京都羽村市 7月

手足は生えそろってますが、まだまだ立派な尻尾が残っています。
中途半端な姿ですが、既に食性はカエルと同じものに移行していました。
この写真の個体、こうやって水面下をホバリングしているのですが、なんとアメンボを狙っていました。
頭上にアメンボが現れると、猛然と飛び掛って水中に引き込もうとするのです。残念ながら成功シーンは見れませんでした。
しかしよく見ると、確かにカエルの顔になっています。


東京都羽村市 8月

羽村市の根がらみ前水田近くにある公園は、夏の雨上がりに訪れると、すっかりアマガエル天国と化しています。
6月ごろは、まだ昨年からいる成体ばかりなのですが、8月になると今年産まれた仔ガエルたちが目立ち始めます。
上の写真も、そんな仔ガエルの一匹。
2009年の夏はすっかりカエル萌えに目覚めてしまいました。


(左、右とも)東京都羽村市 8月

乾いたコンクリの上を歩いている、若い固体です。
真夏なので結構暑いですが、アマガエルは乾燥にかなり強い種類だそうで、水辺に全然近寄らなくても平気だとか。
実際、水場とは程遠い私の家近くでも見かけます。
最近良く聞く、茹でガエルのたとえ話もありますんで、程ほどにして欲しいような気もしますが。
(まあ茹でガエルの話持ち出す輩は、ほとんどが政治的意図で何か煽ろうとしてますんで、眉にツバ付けて話半分に聞いてるのが吉なようです)


東京都羽村市 8月

草葉の陰にアマガエルの仔を発見しました。
しかしなんだか不安定そうな所にいます。
「むむ。なんだか人間に見つけられてしまったようだぞ。さらに足元がぐらぐらして嫌な感じだ」


東京都羽村市 8月

「この葉っぱの上に乗ってみようか。さすれば問題の一つは片付く」


東京都羽村市 8月

「よいしょっと」


東京都羽村市 8月

「うむいい感じだ。あれ? 何かほかにも問題があったような気がしないでもないが。ま、いっか」
実際、この仔はこれ以上逃げる気配は全然ありませんでした。
保護色系の生物によくある行動パターンだとは思いますが、「動かないのが一番安全」ってことなのでしょうか。


ウシガエル  Rana catesbeiana

(右、左とも) 宮城県石巻市 8月

私が子供の頃、田んぼや用水路、ため池などで遊んでいるとき、異様に大きなオタマジャクシを目にする機会が多々ありました。
それは、オタマジャクシのまま越冬するというウシガエルのオタマジャクシだということを知識では知っていたのですが、実際に彼らが成長する姿を観察するこ とはできませんでした。

上の写真は、石巻市の稲井地区という、田んぼだらけの所で撮ったものです。
稲井の田んぼの用水路は様々なカエルや魚、ザリガニ等で満ちていました。(スッポンやナマズも生息しているらしい)
おそらく昨年の夏〜秋ごろ生まれて、越冬した個体でしょう。まだ尻尾があるのに数センチはあります。
赤っぽい目と、背中のク黒い斑点が目印です。
ウシガエルは水辺のギャングみたいに思われているところもありますが、少なくとも稲井では、圧倒的優位とまでは至っていないようです。


ツチガエル  Rana rugosa

東京都羽村市 7月

背中のイボイボが特徴的な小型のカエル。常に水辺にいます。
オタマジャクシのまま越冬することがあるとか。
羽村では親の姿を目にすることはそれほど多くありません。
ただし、ハスが栽培されている場所など、年中水が絶えない所もあるので、この種の生存には適しているように思えます。
天敵の鳥などから隠れる場所が少ないのがちょっとネックなのかもしれません。アマガエルみたいに保護色も使えないし。


エゾアカガエル  Rana pirica

羅臼 5月

北海道全域に生息するアカガエルなのだそうですが、雪解け水が山から流れ出す頃、写真のような溝や水溜りに産卵します。
「こんなところに!」とびっくりするような道端の水溜りにも産卵しています。
おそらく、山の雪が解けきるまではじめじめとした状態が続くことを本能的に知っているのでしょう。
また、エゾサンショウウオとバッティングするような環境だと、オタマジャクシが特異な防御形態を取るのだとか。

ちなみに学名が「ピリカ」。



軟骨魚綱 Chondrichthyes


条鰭綱 Actinopterygii



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