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スズキ目 チョウチョウウオ・キンチャクダイ・カワビシャ系


キンチャクダイ  Chaetodontoplus septentrionalis

伊豆海洋公園 10月

特異な形や色彩を持ったグループです。



ユウゼン  Chaetodon daedalma
ユウゼン
(左、右とも)小笠原 1月

日本固有種らしいです。小笠原や八丈島にはやたらとたくさんいます。美しいという人もいるし、気持ち悪いという人もいます。
私は結構好きです。

ミゾレチョウチョウウオ  Chaetodon kleini
ミゾレチョウチョウウオ
雲見 9月

夏から秋の伊豆半島で普通に見られる、ちょっと地味目の季節来遊魚です。
きっと熱帯では目立たないのでしょう。伊豆で見かけるのはやはりちょっと不憫ですが、これから地球温暖化で生息範囲を広げていくのかも??

チョウチョウウオ  Chaetodon auripes
チョウチョウウオ
熱海 7月

これが日本近海におけるカエトドンのスタンダードらしいですが、でもそんなに見かけないのは気のせい?
シラコダイの方がよっぽど多いです。


熱海 7月

こいつはポリプ食だそうですが、この時もイソギンチャクの触手を突っつきまくってました。
痛くないのかな?


伊豆海洋公園 10月

なんかの流れ者の幼魚かな? と思って撮ったのですが、これは土着民であるチョウチョウウオの幼魚でした。
背びれの眼状斑は、成長するとだんだんと消えてなくなるのだそうです。


チョウハン  Chaetodon lunula

渡嘉敷島 6月

とても特徴的な斑紋のチョウチョウウオ。すっごい普通種です。岩陰でじっとしていたりするので、他のチョウチョウウオよりは撮影し易いかも。


カガミチョウチョウウオ  Chaetodon argentatus

沖縄本島 10月

白黒模様で地味な体色のチョウチョウウオ。
西部太平洋の一部にしかいないそうですが、日本だと伊豆から沖縄まで生息しているのだそうです。
沖縄でもそんなに多くないはずなのですが、この日の真栄田岬ではやたらと見かけたような気がします。


トゲチョウチョウウオ  Chaetodon auriga

沖縄本島 6月

トゲチョウチョウウオ
(左)小笠原 1月
(右)柏島 8月

実は一番ポピュラーなチョウチョウウオではないかと思います。並チョウよりちょっとかっこいいし、数も多い。


真鶴 10月

これはいわゆる季節来遊魚になっている固体です。
浅場のゴロタの間をひらひら泳ぎまわっていました。しかしこの愛らしい幼魚の寿命もあと僅か。

テングチョウチョウウオ  Chaetodon selene

大瀬崎 2月

実はよくわかりません。でも可愛いでしょ。

フウライチョウチョウウオ  Chaetodon vagabundus

沖縄本島 7月

これといった特徴のないチョウチョウウオ。
水中では特に識別していないため、たくさんいるような気もするし、あまり見かけてないような気もします。

ミスジチョウチョウウオ  Chaetodon trifasciatus

(左)沖縄本島 7月
(右)柏島 5月

黄色と黒のコントラストが派手な印象を与えます。
ちょっと南のほうに行けばありふれてますが、伊豆で見かけるとぎょっとします。
写真のようにして、いつもサンゴをついばんでいます。
右の写真は、まだ幼魚っぽい。

ヤリカタギ  Chaetodon trifascialis
ヤリカタギ
小笠原 1月

比較的識別が容易なチョウチョウウオ。ミドリイシのポリプを専食するそうです。

コクテンカタギ  Chaetodon guentheri

銭州 7月

銭州をうろちょろしていた見慣れないチョウチョウウオ。若干深めの場所にいるチョウチョウウオらしいです。
ちなみに上の写真も水深20mオーバー。

カスミチョウチョウウオ  Hemitaurichthys polylepis
カスミチョウチョウウオ
小笠原 1月

潮通しのよい外洋を好むチョウチョウウオ。パラオあたりで大群を成して泳いでいる写真をみることがあります。
が、このときはそんなに大した数ではありませんでした。水温が低い(21℃)せいかも。ちなみに写真を撮ったのはタコ岩という回遊魚ポイント。


藺灘波 7月

潮通しのよい外洋といえば、ここ藺灘波はまさにそんな場所。このときは流れはほとんどありませんでしたが、それでも流れ始めたらとんでもないことが予想さ れます。
それでもこの海はさまざまなチョウチョウウオやヤッコなどカラフルでかわいい魚にあふれているのです。黒潮の激流や外洋の時化をこんなひらひらのちっこい ヒレで乗り切ってきたわけですね。

スミツキトノサマダイ  Chaetodon plebeius

八重山諸島 10月

どこのサンゴ礁に行っても見かける、水色のワンポイントが入ったチョウチョウウオです。

スミツキトノサマダイ
柏島 8月

こいつとトゲチョウはどこの珊瑚礁に行っても必ずいるような気がします。しかもたくさん。
伊豆だと中木あたりにいけばたくさんいそうな気がします。行ったこと無いけど。
イシサンゴのポリプが主食なのでサンゴがいないところには絶対いません。白化現象で相当数が減ったところもあるようです。

シラコダイ  Chaetodon nippon
シラコダイ
(左)神子元島 11月
(右)熱海 1月

カエトドン・ニッポンとはなんといいましょうか、まったく何故にこんな学名に?
完全に温帯に適応したチョウチョウウオで、北の海でも、さんご礁の海でも見たことがありません。


雲見 11月

雲見の子牛近辺ですが、そこそこの群れを作って泳ぎ回っていました。
銭洲ではこいつらの大群を見たことがあるので、実は外洋の岩礁域が好みなのかも。

ゲンロクダイ  Chaetodon modestus

三保 6月

かなり北方にまで分布するチョウチョウウオです。
生息水深も深く、通常は大陸棚から大陸斜面にかけての水深200m前後に分布しているとか。
でも三保だと水深15mくらいで見られます。これも例によって駿河湾マジック?

ちなみにタキゲンロクダイとは結構明確に模様が異なります。


三保 11月

もうちょっと小ぶりの個体です。沖提付近のゴロタの間をちょろちょろと泳ぎ回っていました。
大瀬あたりにもいそうな気がするのですが、あんまり見覚えありません。


三保 7月

というか、三保の沖提にいくとほぼ100%見れるような気がします。


フエヤッコダイ  Forcipiger flavissimus

沖縄本島 7月

いかにもさんご礁っぽい姿。口の長さに紛れてよく見えませんが、胸鰭が異様に長い。体長の1/2より長いそうです。


八重山諸島 10月

とんがった口でサンゴを突いていますが、ポリプ食ではありません。ゴカイや甲殻類が主食だそうです。
しかし確かに胸鰭が長い。


タキゲンロクダイ  Coradion altivelis
ゲンロクダイ
熱海 7月

実は深場が本来の生息場所なようです。でもちらほらと見かけます。どうやら透明度が悪いと浅いところまで上がってくるらしいですが。


伊豆海洋公園 2月

一番の根の下にある砂地ぎりぎりの場所、水深30m程のところをうろうろしてました。
やっぱり深場にいます。


ムレハタタテダイ  Heniochus diphreutes
ムレハタタテダイ
大瀬崎 2月

冬になると大瀬崎の湾内を群れで巡回しています。ワイドで撮影して後で数えてみたら、かすかに写っているのを含めて100匹くらいでした。


三保 7月

三保の浅場には、ガイドロープを固定する小さなコンクリのブロック等があるのですが、そこにはいつもさまざまな幼魚が群れています。
ハタタテダイの幼魚も常連で、毎年いるような気がします。
しかしいつも数匹しかいないのですが、成長したら100匹超の群れに合流できるのでしょうか。


ミナミハタタテダイ  Heniochus chrysostomus

渡嘉敷島 6月

背びれの旗が貧相で、単独行動が多いためちょっと目立たないハタタテダイ。
最初に見たときはゲンロクダイの仲間かオニハタタテの子供かと思いました。
伊豆でも見られる一般種だとか。

オニハタタテダイ  Heniochus monoceros

沖縄本島 7月

上の写真はそっぽを向いていますが、この種は目の上の額の辺りに角が生えています。
たぶんその辺がオニの由来かと。
しかし全体的にムレハタタテなんかと比べるといかつい印象があります。

キンチャクダイ  Chaetodontoplus septentrionalis

(左)熱海 7月

青く光るタテジマが目印の、美しい温帯の魚。

キンチャクダイ キンチャクダイ幼魚
(左)田子 7月
(右)大瀬崎 1月

綺麗な魚なのですが、いかんせん臆病でなかなか写真を撮らせてくれません。
左のものは岩陰に逃げ込んだところを撮りました。右のは大瀬崎のバイクに隠れている幼魚。

アカネキンチャクダイ  Chaetodontoplus chrysocephalus
アカネキンチャクダイ
大瀬崎 1月

大瀬崎の漁礁をうろちょろしてました。ちょっと珍かも。と思ったけど同時期に大瀬崎を訪れた人はみんな撮影していたに違いない。
伊豆某所のガイドさんに、「あのちょっと汚いキンチャクダイ」とか言われてた不憫なやつです。

タテジマキンチャクダイ  Pomacanthus imperator
タテジマキンチャクダイ
(左)小笠原 1月
(右)八重山諸島 10月

正面から見ると、ターミネーターみたいなサングラスをしてるようにも見えます。
ちなみに左の個体はまだすっかりタテジマになりきっていません。


八丈島 2月

幼魚のウズマキ君です。でも渦の中心が結構尻尾寄りになっていて、そろそろタテジマに変化しはじめているような感じがします。


雲見 11月

伊豆まで流されてしまった幼魚です。
八丈島の個体と比べるとはるかに幼い。
撮影時の水温が19度だったので、あと2ヶ月くらいの命でしょうか。

サザナミヤッコ  Pomacanthus semicirculatus
サザナミヤッコ
柏島 8月

珊瑚礁域にはものすごく普通。しかしまあよく泳ぎ回ります。こいつが千葉県の富津あたりで泳いでいる映像がテレビに映ってたことがあります。異常気象のせ いだとかなんとか。んなあほな、と思いましたが確かに成魚はちょっと珍しいかも。
しかし幼魚は伊豆海洋公園あたりでよく見つかってますね。私も一度見ました。


大瀬崎 12月

またも流されてきてしまいました。しかも大瀬崎です。
湾内中央のケーソン(神社)付近です。2007年はなかなか水温が下がらないので、1月中くらいは生き延びることができるでしょう。


(左、右とも)沖縄本島 10月

しかしこの、鰓蓋や各ひれを縁取る青い蛍光色の筋は何なんでしょう?
水中で見ても非常にきれいです。


タテジマヤッコ  Genicanthus lamarck

沖縄本島 7月

オーバーハングに沿って泳いでいるところを撮ったので、上下逆さになっています。
リーフの外っぽいところでよく見かけます。オスメスで模様が少し異なり、写真の個体はメスです。


(左、右とも)沖縄本島 10月

今度はオスです。
こいつも遊泳性が高くて、ちゃんとフレームに収めるのは結構大変。


コガネヤッコ  Centropyge flavissima
コガネヤッコ
小笠原 1月

熱帯魚屋さんで「レモンピール」という名前で売っています。私の世代にとっては知る人ぞ知るキワドイ名前だったりするがそれはさておき。
結構神経質で臆病です。黄色ベースに青のメッシュというカラーリングは結構目立ち、識別も容易。同じ黄色ベースのヤッコ群の中では一番好きかも。

ヘラルドコガネヤッコ  Centropyge heraldi

八重山諸島 10月

全身黄色のヤッコです。メスからオスに変化するタイプで、オスになると目の周りに黒い模様が現れるみたい。
なので写真の個体はオスです。
なんか殴られたみたいとか表現する人もいます。


シテンヤッコ  Apolemichthys trimaculatus
シテンヤッコ
(左)柏島 8月
(右)沖縄本島 7月

青い唇? と平安貴族みたいな眉毛?  という感じで見分け易い。変な顔〜、と見るたびに思うのですが、可愛いという人もいるみたいです。

レンテンヤッコ  Centropyge interrupta
レンテンヤッコ
(左)八丈島 10月
(右)銭州 6月

八丈島というところはものすごく湿気が多くて、水温が高いにもかかわらずずいぶん結露に悩まされました。てなわけで若干ソフトフォーカスです。
この魚は頭から尾びれにかけてのグラデーションがすごく綺麗。特に生体は綺麗なんですが、写真に撮るとなんだが今ひとつ。
要は写真写りが悪い魚なのかも。

右の写真ですが、銭州というところは暖色に満ちた本当に美しい場所でした。個人的には珊瑚礁より綺麗だと思うのです。
ちなみに串本ではまるっきり雑魚。私的にはすごく好きな魚なのですが。

トサヤッコ  Genicanthus semifasciatus

藺灘波 7月

八丈島あたりでは普通の魚。藺灘波にもたくさんおりました。ちなみに雄と雌ではかなり体色が違います。上の写真はメスで、ありふれた方です。

アカハラヤッコ  Centropyge iferrugata

八重山諸島 10月

サンゴ礁で普通に見かけますが、ちょろちょろ逃げ回って撮りにくい。
最初はメスで、成長するとオスに変わるタイプで、上の写真はまだメスみたい。
ハーレムを作るそうですが、たくさん群れているのはまだ見たことありません。


ソメワケヤッコ  Centropyge bicolor

雲見 9月

黄色と青の二色で塗り分けられたような体色をしています。
メインはさんご礁で伊豆でもちらほら見かけますが、死滅回遊ではないみたいです。


テングダイ  Evistias acutirostris
テングダイ
(左、右とも)神津島 9月

神子元または伊豆諸島でしか見たことがありません。ペアまたは数匹の群れで行動してます。
しかし近くで見るとまったくもって妙な形の魚。ちなみに幼魚はもっと変。

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