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スズキ目  アジ・フエダイ・タカサゴ・イサキ系


山形県 飛島 8月

この仲間は基本的にみな回遊魚です。
上の写真はイナダと呼ばれるサイズのブリの群れです。潮当たりの良い磯に颯爽と現れ、どこへともなく去っていきます。



ブリ  Seriola quinqueradiata

(左、右とも)飛島 8月

沿岸性の大型回遊魚。寒い時期にとっても美味。上の写真は夏なので味はいまいちと思われます。
しかし海の中で見たときは美味そうだとしか考えが浮かばなかったのですが。
(追記。40cmクラスのいわゆるイナダは、夏に美味しいそうです。なので上の写真の個体は美味)


(左、右とも)玄達瀬 8月

ゲンタツのハマチです。2007年の玄達瀬の釣りはかなり厳しかったようで、潜っても魚影の薄さははっきりわかりました。
上の写真は、そんな中で出会った数少ないハマチです。かなり遠い、かつ個体数も少ないです。
参考までにブリの名称変化を述べますと、

・関東
ワカシ → イナダ → ワラサ → ブリ
・関西
ツバス → ハマチ → メジロ → ブリ
・北陸
ツバイソ → コズクラ → フクラギ → ガンド → ブリ

Wikipedia 見ると、「ガンド」って呼ぶのは富山県みたいに書いてありますが、石川県の人もガンドって呼んでました。
ちなみに玄達瀬に行ったときの船長は、「ハマチ」って呼んでいたので福井県は北陸というよりも関西寄りなのかも。


三保 12月

三保の真崎海岸でイッテンアカタチの観察中、頭上に突然大型のブリの群れが現れました。
アカタチを捕食することもあるらしいです。
この後、アカタチたちは警戒したのか、巣穴から出てこなくなりました。

飛島や玄達瀬のような外洋ではなくても、こんなでかいブリの群れが現れるのかとちょっと驚きました。


ツムブリ  Elagatis bipinnulata
ツムブリ
銭州 5月

細長い紡錘形で、身体の横に黄色と青の線があります。潮当たりのよい海中を、群れでびゅんびゅん泳ぎまわっています。
ずいぶん美味な魚のようですが、写真の個体はまだちょっと小ぶりかも。ちょっと大き目のアジってところでしょうか。

カスミアジ  Caranx  melampygus

渡嘉敷島 6月

海人の漁礁の周りをぐるぐる回ってました。こいつのヒレは、水中では青白い色が結構目立ちます。
回遊魚系ではトップクラスの男前? かと。

ロウニンアジ  Caranx ignobilis
ロウニンアジ
藺灘波 7月

ペア? なのか2匹しかいないけど群れなのか、とにかく藺灘波島のまわりを縦横無尽にびゅんびゅん泳ぎ回っておりました。
最初はカスミアジかと思ったのですが、なんか黒っぽいし点々が不明瞭なのでとりあえすロウニンアジってことで。

あ、でもギンガメアジも黒くなるんですね。やっぱよくわかりません。

ヒレナガカンパチ  Seriola rivoliana
カンパチ
神子元島 8月

額のVがかっこいいと評判の回遊魚。(実は八の字)
見ても食べても釣ってもすんばらしい魚です。青い海の向うから颯爽と現れて去っていく。
だけどストロボの光が届くところにはなかなか来てくれません。


(左、右とも)銭州 6月

銭州はカンパチだらけでございました。
開き直って自然光ですが、デジカメでも青くなるもんですね。ちなみに両方とも絞り優先オートでF8.0。

カンパチ  Seriola dumerili

七つ島 10月

日本海は能登半島の外洋ポイント、七つ島のカンパチです。ヒレの形が明らかにヒレナガカンパチとは異なります。
七つ島というところは魚影の濃淡が異様にはっきりしているところで、ところどころにスズメダイのものすごい大群がいるのですが、その周辺は必ずこいつらが 現れました。積極的に捕食するような感じではなく、なんか小魚相手にじゃれているような感じに見えます。

カンパチ
柏島 8月

柏島の竜の浜です。エントリーしてアンカー集合だったのですが、入るとすぐに小魚が群れを作ってうろうろしている。アジかな、と思ってよく見ると、頭のと ころに例の黒い筋がある。カンパチでした。 アジみたいな子カンパチです。これではまだ食えそうにありません。いや、アジみたいに塩焼きにすれば食えるか。でももっと太らせた方が……。


島根半島 8月

柏島とはちょうど反対側の日本海、島根半島でも子カンパチの群れがいました。こちらもアジと同じくらいの大きさです。
これから北に旅立っていくのでしょうか。

ヒラマサ  Seriola lalandi

七つ島 10月

結構大型の回遊魚。七つ島には良型の(メートルクラス近い)マダイがたくさんいるのですが、こいつが現れるとどんなでかいマダイもかすんで見えるほど格好 良い魚です。
残念ながらかすんでますが。もっと近くにも来たのに、シャッターチャンス待ちすぎました。余裕で1メートルオーバーの個体だと思います。

シマアジ  Pseudocaranx dentex
シマアジ
(左)神津島 9月
(右)利島 8月

かなりの高級食材らしい。らしいというのは食ったことないからです。
ありふれた魚なんですが。

マアジ  Trachurus japonics
マアジ
熱海 1月

安くて美味しくて沿岸に多くて簡単に釣れます。まさに大衆魚。
しかし伊豆の宿で出されるアジの干物は、なんでああもカリカリに焼いてあるのでしょうか。骨まで食えてよいけど。


黄金崎 1月

黄金崎ビーチでぐるぐる群れを作って泳いでいた個体たちです。
水温が低いせいか、やたらとゆっくり泳いでいました。


玄達瀬 8月

玄達瀬の中をちょろちょろと回遊している子アジたちです。いわゆる青モノのよい餌なのですが、この年は青モノが少ないためにほとんど子アジとスズメダイの 天国みたいになってました。
子アジが多いとハンマーヘッドが出る確率も少なくなるようです。

ムロアジ  Decapterus muroadsi

銭州 7月

マアジよりもちょっと体高が低く、また側線に沿った鱗が側線全体を覆わないなどの特徴があります。
干物はマアジの方が美味しいかな。


オキヒイラギ  Leiognathus rivulatus

三保 7月

ヒイラギの仲間は、伊豆などの砂地で群れているのが時々観察できます。
昼よりも夜の方が見やすいようです。
上の写真もナイトダイビング中のもので、発光器が白く光っています。
これはコミュニケーションの道具なので、近くに相手がいるはずですが…見つかりませんでした。
ちなみにオスもメスも光ります。この写真はメスっぽい。光るのは発光細菌で、銀白色の食道および、透明な筋肉がレンズのように作用して、発光器を形成して いるとか。

ヒイラギ自体はよく干物として売っている、一般的な沿岸魚です。
軽く火であぶるとおつまみにちょうどいい。


クロサギ  Gerres equulus
クロサギ
大瀬崎 12月

なんかいつも砂食ってエラから砂出してます。
雑魚のくせにキラキラしていて、ほんとにヒカリモノって感じの魚です。


(左、右とも)三保 11月

これが起こったのは忘れもしない2007年11月24日。
何がどうしてこうなったのかは全く謎なのですが、石の下にクロサギが挟まっていました。
この石の近くで、私を含め数人のダイバーが結構長い時間、だらだらと潜って写真を撮っていたのですが、いつのまにか挟まっていたのです。
人為的にこんなことをするのはほとんど不可能だと思うので、何者かに引っ張り込まれたか、それとも自分で突っ込んだかなのですが、クロサギにこんな性質は ありません。
最初見たときは左の写真のような状態で、しばらくすると反時計回りにちょっとづつ移動して右の写真のような状態になりました。
このあと脱出できたのかどうかは定かでありません。

イサキ  Parapristipoma trilineatum
シマイサキ
(左)神子元島 8月
(右)串本 8月

これも美味しいです。近所の西友で1匹300円くらい。シンプルな塩焼きが好き。
それはともかく、こいつらの群れはタカベほど多くはありません。でも見るとなんか幸せな気分。美味そうだから。

右の写真は、浅地のかなり潮当たりのきついときに撮ったもの。群れが一丸となって移動していて壮観でした。


三保 11月

泥地にいた幼魚です。黒いスジがあるのが幼魚のしるしだとか。

ヨスジフエダイ  Lutjanus kasmira
ヨスジフエダイ
小笠原 1月

さんご礁にはありふれた魚ですが、よく似たのにロクセンフエダイというのがいるので、みつけるとついスジの数を数えてしまう。


八重山諸島 10月

パッチリーフの傍の吹き溜まりのような所に群れていた幼魚たちです。
カワユス。


黄金崎 1月

上の写真は伊豆なので、いわゆる死滅回遊ってやつでしょうか。
とても小さい固体でした。


クロホシフエダイ  Lutjanus russellii

三保 11月

ちょっと美味しそうな外見をしていますが、その通り食用魚です。
体側に黒い斑点があるのが特徴ですが、成魚になるに従って薄くなるようです。

このときは、三保の泥地を単体で泳ぎまわっていました。あまり見たことがありません。


イシフエダイ  Aphareus furcatus

(左、右とも)八重山諸島 10月

南の魚にしては渋い色合い、スタイルの魚。
最初はアジ系の回遊魚かと思ってました。
貪欲な肉食魚で、沖縄では食用魚だそうです。


ウメイロモドキ  Caesio teres

八重山諸島 10月

青と黄色のカラーが良く目立つ小魚。ダイバーには人気があります。
沖縄では普通に漁獲され、食用になっています。いわゆる「グルクン」として一緒くたになっているとか。アフターダイビングの飲み屋で頼んだ「グルクンの唐 揚げ」は実はこいつかもしれません。

ちなみに本家? のウメイロは生息深度が深いのであまりダイバーには馴染みが無いようです。(釣り人は御馴染みなようです)
背鰭の色や鱗の有無、色合いなどで見分けが付くそうです。

クマザサハナムロ  Pterocaesio tile
クマザサハナムロ
小笠原 1月

小笠原ではやたらと群れを作っていました。そんなに巨大な群れでもなかったけどとりあえず。

こいつも「グルクン」です。

コロダイ  Diagramma pictum

雲見 11月

雲見の子牛付近、かなり良い型のマダイが群れているあたりに、単独で泳ぎ回っていた個体です。
もう釣られてしまったかな?


(左)三保 6月
(右)三保 11月

左、もうそろそろ幼魚は卒業? という感じの色合いです。
サイズはもう7〜8センチ。
右はもうすこし幼魚っぽいですが、しかし秋のほう方が若い個体ってのはどういうこと?
新しく流されてきたってこと?


コロダイ青年
大瀬崎 2月

幼魚ですが、ずいぶんでかくなってました。コロダイってどれぐらいの期間、幼魚モードでいるのでしょう?

コロダイ子供
浮島 9月

これはだいぶ小さな個体。一生懸命泳いでました。
上にかすかに写ってるのは浮島湾内のガイドロープ。そのうちここに沿って泳いでくるダイバーにあおられて吹っ飛んでしまうのではないかと心配でした。浮 島ってちょっと前まで隠れ家的雰囲気があったのですが、このときはほんとんどイモ洗い状態。

アジアコショウダイ  Plectorhinchus picus
コロダイ大人 アジアコショウダイ
(左)小笠原 1月
(右)柏島 8月

右の個体は幼魚というか若魚。もう例のくにゃくにゃした泳ぎ方はしてません。普通の魚の姿です。
ちなみにちっこいやつも、柏島にはおりました。写真は撮れなかったけど。


黄金崎 7月

2010年夏の黄金崎はやたらと季節来遊魚が多かったのですが、こいつもおりました。
砂地で例のくにゃくにゃした泳ぎを披露してくれました。


ホホスジタルミ  Macolor macularis

沖縄本島 10月

幼魚というか若魚です。
真栄田岬のドロップオフを単独で泳いでいました。成魚も似たような所で生活しているのだとか。
フエダイ科の幼魚の中では、体側の模様がかなり複雑なほうです。


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