前に戻る  一つ上  topへ戻 る  次へ進む

スズキ目 ハゼ・ツバメウオ・アイゴ・ニザダイ・カマス・サバ・イボダイ系


川奈 7月 強気なダテハゼ

ハゼたちはどちらかというと南方系の魚でして、南の島好きな方の中にはハゼコレクターみたいな方もいらっしゃいます。
私はもうこいつらの撮影チャンスを待って粘っているだけで神経ぶち切れそうになる方で、なかなか数は集まりません。
ウミウシは見つけさえすればあとは苦も無く撮影できますが、ハゼはそこらじゅうにうじゃうじゃいても一枚も満足に撮れないなんて日常茶飯事です。柏島、川 奈、三保、とリターンマッチの場所には事欠きません。



メダイ  Hyperoglyphe japonica


(全て)宮城県 志津川沖 7月

イボダイの仲間です。イボダイとは伊豆あたりでよく干物になっている魚で、丸っこい頭が特徴なのですが、この写真の魚も確かに頭が丸っこい。
メダイは稚魚の時には流れ藻に付く習性があるとかで(ちなみにイボダイはクラゲに付く)、写真の個体群は20センチくらいはあったと思うのですが、おそら くメダイと判定してよいのではないかと。
写真を撮ったのは宮城県の志津川町沖で、水深130メートルほどある海域の近辺です。数多くの流れ藻が見られたのですが、魚群が付いていたのは一 つだけ。そこで撮ったのが上記の写真です。

メダイは基本的には大陸棚以深(200m〜500m)に生息する深海魚で、大きさは90センチほどになります。
稚魚は流れ藻に付いて成長するようです。
ちょっと美味しそうな姿をしてますが、イボダイと同じく食用です。


ニセカンランハギ  Acanthurus dussumieri
ニセカンランハギ
串本 8月

ハギって色彩変異が多すぎてどれがどれやらって感じです。こいつは尾柄棘が白いってことでニセカンランハギと分類しました。
ちなみに「ハゲ」ってカワハギじゃなくてこっち(ハギ)のことですよね、湖月のみなさん? とりあえず、すごく美味しかったです。


川奈 10月

幼魚です。まだ模様ははっきりしていません。
伊豆の浅場では結構見かけます。


ニジハギ  Acanthurus lineatus

八重山諸島 10月

派手な模様のハギです。でもサンゴ礁はこんなやつばかりなのでそれほど目立つわけではありません。
草食性で、藻を食べてるんだそうです。そういうやつは大抵縄張りを作るのですが、本種は結構遊泳性が高くて、ずっとせわしなく泳ぎ回っています。
パトロールに忙しいんでしょうか?

ナンヨウハギ  Paracanthurus hepatus

八重山諸島 10月

サンゴ礁の定番…のはずなのですがなかなか見かけない魚の代表です。
熱帯魚屋さんではよく見かけるんですが。
上の写真はまだ幼魚で、身体の模様も黒一本線です。


ヒレナガハギ  Zebrasoma veliferum

八重山諸島 10月

白黒シマシマのハギ。背鰭と尻鰭が長くなっているそうです。
海中ではいつも高速で移動しているため、ダイビング中に鰭を広げた姿をばっちり写真に撮るのはちょっと難しいです。


沖縄本島 10月

上では難しいとか書いてしまいましたが、小型の固体はいつもヒレ全開で泳いでました。
成魚になるとなかなか開かなくなるような。


ミヤコテングハギ  Naso lituratus

(左、右とも)沖縄本島 10月

さんご礁の割と浅場で良く見かける、ド派手なハギの仲間。
草食性で藻類を食べるので、いつも岩の表面を削り取っているように見えます。
しかしいつ見ても「メイク濃すぎ」。


ニザダイ  Prionurus scalprum
ニザダイ
(左)伊豆海洋公園 10月
(右)安良里 6月

すごく不味い魚らしいです。猫も食わないとか。
群れで移動して、通りすがりに岩礁表面をしきりに突付いています。タカノハダイも似たような行動をとるから、岩の表面なんぞつついている魚は不味いってこ とでしょうか。
海洋公園よりも南に多いような気がします。八幡野あたりにはたくさんいますが、熱海や伊豆山ではそんなに見ません。


浮島 8月

なんというか、潮通しの良いところが好きなんですね、この魚。神子元あたりにもいっぱいいました。

ツノダシ  Zanclus comutus

沖縄本島 7月

2月頃、大瀬崎あたりでこいつらが瀕死の状態になっているのをよく見かけます。
季節来遊魚にしては、毎年毎年すごい量だと思うのですが、もしかして流されやすい?
三陸海岸での目撃例も聞いたことがあります。


初島 9月

東伊豆まで流されてしまった固体です。秋ごろには浅場の岩礁地帯などで普通に見られます。

ツバメウオ  Platax teira
ツバメウオ
小笠原 1月

ツバメウオといえば沖縄の真栄田岬ですが、私が行った時は上の写真のような群れではなく、なんか見たことも無いほど巨大なのが1匹いただけでした。
また、伊豆大島の秋の浜で、エントリーポイントの真下にこいつの幼魚がいたことがあります。「そんな迷惑なところにいるんじゃないっ。みんなすぐに泳ぎ去 らずに立ち止まってしまうじゃないか」と言っても無理な話ですが。


沖縄本島 7月

上で話題にしました真栄田岬を6年ぶりに潜ってみたのですが、やっぱりいましたツバメウオ。
しかしダイバー多すぎ。スノーケラーも多すぎ。こんな場所だったっけ〜?


(左、右とも)雲見 11月

2008年の11月頃、子牛側のブイのロープ近辺をうろうろしていた幼魚です。
以前に伊豆大島の秋の浜で見たときもそうですが、結構迷惑な場所に居ついてくれます。
この子も、大勢のダイバーがしょっちゅう安全停止する位置なのに、しばらく移動しなかったようです。


(左、右とも)沖縄本島 10月

夕暮れ時のナカユクイの海中で、突然ツバメウオの大群に遭遇しました。
あまりの量にちょっとびっくり。前日に潜った真栄田岬でも大した量は見なかったのに。
しかし、驚いたのはこれだけではありませんでした。


沖縄本島 10月

大きな群れの近くの岩陰に、幼魚の群れが潜んでいたのです。
どういうこと?
まるで、ツバメウオ幼稚園に親達が群れで迎えに来たような感じに見えます。
または、夕暮れなので回遊から帰ってきた親を幼魚たちが出迎えているような?
それとも、成魚は成魚、幼魚は幼魚で別々な群れを作って行動していて、夕方になったら同じ場所に戻ってるってことでしょうか。


沖縄本島 10月

「なんか用?」
なんだか素っ気無い表情の、真栄田岬のツバメウオです。


ナンヨウツバメウオ  Platax orbicularis

沖縄本島 10月

ナカユクイで見たツバメウオの幼魚の群れの中に、ナンヨウツバメウオの幼魚も混じっていました。
これもとっても不思議。まあ生息環境が似てるから混じっててもおかしくないのかも知れませんが。

なんというか、ツバメウオよりも三角形っぽい。


(左、右とも)川奈 10月

川奈ビーチのエントリー口付近、水深2〜3mしかない浅場で、ゴミと一緒に漂っていました。
水面直下の上周囲はゴミだらけ、だからもう撮りにくいのなんのって。


アカククリ  Platax pinnatus

沖縄本島 7月

万座のドロップオフの岩穴に隠れていた個体。どえらい変な形の幼魚です。
親になるとツバメウオとあんまり見分けがつかない姿になります。親は見たことないけど。

アイゴ   Siganus fuscescens
アイゴ 夜 アイゴ 昼
(左)神津島 9月
(右)安良里 7月

左はお休みモード。えらく模様が違います。背びれが立ってるけど、ここに多少の毒があるらしいです。
食用らしいが食べたことはありません。
根頭付近をいいサイズの群れが颯爽と泳いでいく様はちょっとかっこいいかも。


島根半島 8月

幼魚の群れです。しかしやることは成魚と一緒で、群れで移動しつつ、海藻をついばんでいます。
足音には敏感で、写真を撮ろうとして近づくとぱっと逃げるのですが、そのまま静かに待っていると、食べるのに夢中になるのか、また近づいてきます。

しかしこの大きさ、「すくがらす」にちょうどいい?


初島 9月

今度は水中での幼魚の群れです。この時にはあちこちでこんな感じの小さな群れが見られました。
しかし群れの移動の仕方がどこか「ポニョの妹たち」っぽい。いや逆なのか。あっちが幼魚の群れっぽく作ってあるのか。

ヒフキアイゴ   Siganus unimaculatus

渡嘉敷島 6月

珊瑚礁を泳ぎ回っている黄色い魚の一つ。この姿からアイゴの仲間というのはちょっと連想できません。
歌舞伎役者みたいなメリハリの利いたメイクです。


八重山諸島 10月

いつもこうやってペアで泳ぎ回っていますが、別に年中繁殖期ってわけではないようです。
縄張りの巡回はペアが基本だとか。


マサバ  Scomber japonicus

石巻 8月

石巻市狐崎の定置網に入っていたマサバの群れです。
群れ自体が大きな生き物のように、網の中をののたうっていました。



石巻 8月

これが金華サバか……と思ったら、あれはサイズ制限があるらしく、これくらいだと金華サバとは呼べないようです。
マサバは子供の頃によく岸壁から釣っていましたが、こんな規模の群れが沿岸を通ることもあるってことなのでしょうね。


アカカマス  Sphyraena novae

川奈 9月

浅い海を単独で泳ぎまわっています。
防波堤でアジ釣りをしていると、たまに外道として釣れることがあります。食べられますが、たぶんアジの方が美味しい。


川奈 10月

川奈ビーチではかなりの広範囲で泳ぎ回っています。しかもそれなりの大きさの群れでした。
群れたり単独行動したり、よくわかりません。


(左、右とも)三保 12月

三保の沖堤近くですが、かなり大きな群れでした。群れの端が見えないくらい。
こんなにたくさんいても美味しくないんだよなあ、などと罰当たりなことを考えてしまいましたが。


イボダイ  Psenopsis anomala

青海島 4月

伊豆でよく干物で売ってる魚、くらいの認識しかなかったのですが、幼魚はクラゲやサルパに付く性質がある、なかなか面白い魚でした。
写真のようにクラゲにまとわりつくようにして泳いでいるのですが、あまりプレッシャーをかけるとクラゲから逃げ出してしまいます。
伊豆でも探すと見つかるかもしれません。



(左、右とも)青海島 5月

アカクラゲにまとわりついている姿もよく見ます。触手の間だったり、傘だったり。
背景的には、ミズクラゲよりは派手でよい感じがします。


ミナミトビハゼ  Periophthalmus argentilineatus

アクアマリンふくしま 4月

熱帯域のマングローブ林などに生息する、半陸生の魚です。というかいつも陸の上にいます。
魚というよりは殆どサンショウウオとかに近いように思えます。
ただ、さすがに両生類よりは乾燥に弱いようで、水辺からは絶対に離れないようです。
ちなみに海水性の両生類はいないので、海水域の半陸生脊椎動物としては唯一に近いものかもしれません。

上の写真は水族館ですが、石垣島でも干潟をちょっと探してみました。見つかりませんでしたが。
もう少し下調べしてから行ってみるべきだったかもしれません。また探します。

トビハゼ  Periophthalmus modestus

沖縄本島 10月

恩納村にある「恩名の駅」裏にある沼? で見たものです。
同行の人に「トビハゼがいる」と教えてもらって行ってみると、小さなトビハゼがぴょんぴょんと逃げ回っています。
本当に水面を飛んで移動していました。
近寄って写真を撮るのは、結構コツと粘りが必要でした。小雨が降ってたのでさらに大変。


アワユキセジロハゼ  Clariger chionomaculatus Shiogaki

(左、右とも)志津川 1月

自己紹介のところで、好きなハゼはミミズハゼなんて書いてますが、ミミズハゼの撮影なんて到底できるとは思えない、なんて考えてたのですが、それ系のヤツ をたまたま撮影できました。
普通のセジロハゼとは、背中の模様がちょっと違います。
ちなみに撮影しているときはハゼとは思えず、「変なギンポだな?」なんて考えていて、この後ガイドさんに「アワユキセジロハゼは初めて見ましたか?」とか 聞かれて「???」状態でした。


(左、右とも)志津川 4月

どうやら志津川では、寒い時期にはいつも見られるようです。(通年かどうかはわかりません)
ちなみに同じ種なのか、「アワユキセジロハゼ」なのか、いずれもまだはっきりしていません。
しかし、「こんな感じ」のハゼはいつも見られるようです。

シュンカンハゼ  Amblyeleotris japonica

川奈 3月

岩陰に隠れている黒くて地味なハゼ。
表皮がなんだかごわごわして渋い感じ。渋すぎて目立ちません。
シュンカンってのは一瞬で逃げるからとかいう話も聞いたことありますがマジですかね。


伊豆海洋公園 10月

カケアガリのゴロタの隙間にいました。
じっとこちら側を見ていましたが、3回ほどシャッターを切ると、ぷいっとどこかへ去ってしまいました。
瞬間というほどではありませんでしたが‥「必要な分は見せた。これ以上は見せぬ」ということでしょうか。


川奈 7月

やはり川奈ビーチはこの種の定番の観察スポットです。それでもシャッターを押すタイミングはそれほど多くありません。
「瞬間」に逃げてしまいます。


オキナワハゼ  Callogobius hasseltii

(左、右とも)川奈 10月

ぱっと見、「なぜか砂地にいるシュンカンハゼ」ですが、体色や模様が結構違います。
しかし逃げ足はやっぱり一流で、3〜4人のダイバーで取り囲んで撮影していていても、ちょっとした隙を突いて何処かへ消えてしまいます。
砂地なのに。不思議です。


ダテハゼ  Amblyeleotris japonica

雲見 11月

伊豆の雑魚ハゼ。
代表的な共生ハゼでもあります。
上の写真でも、尻尾の辺りにちらっとニシキテッポウエビの姿が見えます。

ダテハゼ
(左、右とも)黄金崎 4月

カエルみたいに可愛い顔してるんですが。誰かログに書いてあげて。
本来はテッポウエビの掘った穴の中に入っていることが多いんですが、この時は砂の上に露出してました。


ハチマキダテハゼ  Amblyeleotris diagonalis

(左、右とも)柏島 5月

見た目はいかにもダテハゼ系ですが、頭にハチマキのようなスジが入ってます。
伊豆ではあんまり見ないかも。柏島では雑魚。

ヒメダテハゼ  Amblyeleotris steinitzi

八重山諸島 10月

普通のダテハゼより若干寸詰まりで、目の上に黒い斑点が3つあります。
石垣島でダテハゼだと思ったものは殆どこれでした。
沖縄本島でも、ガレ場や砂地にいる種類はほとんどこれです。


ダンダラダテハゼ  Amblyeleotris periophthalma

(左)柏島 5月
(右)八重山諸島 10月

ダテハゼというよりは、この後にあるクビアカハゼに似てます。顔の模様がちょっと違う。
また、体側の模様も特徴的で、「ダンダラ」の由来になってるようです。

クビアカハゼ  Amblyeleotris wheeleri
クビアカハゼ
(左)小笠原 1月
(右)柏島 8月

テッポウエビと共生するハゼです。
だがエビは異様に警戒心が強く、なかなか出てきてくれない。
しかもストロボたくとすぐ巣穴に引っ込んでなかなか出てこないし。ミジンベニハゼを見習ってすぐに出てきて欲しいですね。(←何を勝手なことを(^^; )

右の写真ですが、ハゼ狙いで行った後浜でネジリンボウもヤシャハゼもクロユリもハタタテも何一つモノにできず、せめてこいつくらいは、との思いで撮ったも のです。

ヤマブキハゼ  Amblyeleotris guatata

八重山諸島 10月

山吹色の斑点と、腹部の黒い模様が目印。実は鰭まで山吹色の斑点があるのですが、そこまで寄ってる時間が無かった。。。
サンゴ礁の砂礫帯に普通に生息してます。


シノビハゼ  Ctenogobiops pomastictus

八重山諸島 10月

共生ハゼの一種ですが、身体が半透明なのでサンカクハゼの仲間と誤認しやすいです。
胸鰭の根元に白い斑点があるのが、シノビハゼの仲間の特徴だとか。


リュウグウハゼ  Pterogobius zacalles
リュウグウハゼ
石浜 1月

石浜では最も繁栄している雑魚中の雑魚。でも伊豆ではレアなようです。
三陸で釣りをする時には、まめに餌の様子を見ないといつのまにかこいつらに全部食われてしまうので要注意。


石浜 9月

大岩の上に群れている、無数の幼魚の群れです。さしずめリュウグウハゼの幼稚園か小学校か。ここなら怖い大型のアイナメやヒラメにも狙われずに済むので しょう。
メダカの学校は日本では絶滅寸前らしいですが、ハゼの学校はもうちょっと続いて欲しいもんです。


石浜 8月

撮る機会がありそうであんまり無いこの種族。
初夏が繁殖期らしいので、この写真の子は子育て終了後と思われます。


キヌバリ  Pterogobius elapoides
キヌバリ
石浜 8月

日本海と太平洋とで違いがあることで有名なハゼ。
ちなみに上の個体は黒色横帯が7本あるので日本海タイプ。女川は太平洋側なのにね。


(左、右とも)石浜 10月

久々に石浜で見ました。明確に日本海型。
他にも幼魚っぽい個体も見たのですが、やはり石浜では夏から秋にかけてが見かけやすいようです。
底生っぽい体系に見えるのですが、結構遊泳性が高く、ちょろちょろ泳ぎ回ります。遠出はしないみたいですが。


(左)川奈 6月
(右)真鶴 10月

こっちは正真正銘太平洋型。くっきり6本線。
左は伊豆の個体です。しかし川奈ビーチって本当にハゼが多いです。
右は真鶴半島。たまに見かけるらしいですが、私はここで見たのは初めてでした。


浮島 4月

さらに西伊豆の太平洋型。
春先の浮島ビーチでは、あちこちに海藻が繁茂してますので、こいつらの幼魚もたくさん隠れています。


石川県 能登島 8月

さらに正真正銘の日本海型。まだ幼いのか、7本目の筋はちょっと淡い。
しかし日本海型というよりは、日本海−三陸型と呼ぶほうが妥当なのでないでしょうか?

チャガラ  Pterogobius zonoleucus

真鶴 10月

あまりにも普通にたくさんいるハゼ。秋頃には成長して派手な体色を見せてくれます。

チャガラ
飛島 8月

基本的に群れで遊泳します。伊豆にもたくさんいますが、飛島のはけた違いの数でした。


石川県 能登島 8月

飛島もすごいが、能登島もすごかったのです。もう一面チャガラだらけのポイントがあります。
ちなみに写真にはキジハタも一緒に写っていますが、特にチャガラを気にする様子も無く、悠然と泳いでいました。
まあ、病気で弱ってる個体とかがいればぱくっと食べちゃうんでしょうけど。


葉山 9月

ようやくまともに寄って撮影できたものです。色鮮やかさに驚きました。


(左、右とも)青海島 1月

繁殖期で、激しく威嚇しあっているオスです。青海島の冬の風物詩のようです。



青海島 12月

貝殻の中、上の方にへばりついているのがチャガラの卵です。天井に貼り付ける生み方が、他のハゼと似ていますね。
ただ抱卵はしないようです。


アゴハゼ  Chasmichthys dolichognathus

真鶴 7月

タイドプールにハウジングを沈めて撮りました。なので、水深は10センチくらい。あんな水溜りの環境に適応するなんて大した生物。


志津川 3月

水深7m程の場所で、本来の生息域にしては深いので違うのかもしれませんが、シルエット的には浅場にいるハゼそのものでした。
地色が黒なので、ドロメよりはアゴハゼかな?


浮島 8月

タイドプールに手を入れてじっとしていると、最初にイソスジエビが寄ってきます。
さらにじっとしていると、アゴハゼも寄ってきます。
野性なのに手乗りとはびっくり。そもそも手が危ないものに見えないのか。確かに何もできないのですが。


ドロメ  Chaenogobius gulosus

(左、右とも)横浜 山下公園 10月

北海道、本州、九州沿岸のタイドプールや浅海に広く分布する、地味な体色のハゼです。
アゴハゼに似てますが、左の写真のように尾びれの先端に白い縁取りがあることで区別できます。
上の写真は、山下公園の海底清掃イベント時、清掃海域で採集して展示していたものです。
実際、山下公園の浅場はドロメだらけでした。


サビハゼ  Sagamia genetonema

伊豆海洋公園 10月

珍しく深場で見かけました。
アゴの下に点々と生えてるヒゲが特徴だとか。


石浜 9月

石浜ではリュウグウハゼに押されてちょっと分が悪い?
それでも普通にうじゃうじゃといるのですが、いずれもよくみると可愛いハゼです。子供の 頃はいつも遊び相手になってくれました。King of 普通のハゼは、私にとってはやっぱりサビハゼです。


石浜 7月

石浜の砂地に落ちていた平たい石を何気なくひっくり返したら、大きなサビハゼがぴゅっと飛び出しました。
ああ、この石の下に隠れてたんだ、と思ったら、その石の裏にはびっしりとサビハゼの卵が!!!
抱卵中だったようです。すまん。戻しておいたから抱卵続けてください。


三保 11月

ちょっとヒゲを狙ってみました。
う〜ん。ちょっと、抜いてみてもいい? いいよね? ね?


三保 11月

ゴカイをぱっくりくわえて、もぐもぐしているところです。
飲み込むのになかなか苦労している模様。


三保 7月

かなりお腹の膨らんだメスです。
実はすぐ近くにオスもいました。


川奈 4月

川奈で見たサビハゼの抱卵です。かなり発眼してます
親は写ってませんが、傍にいました。


(左、右とも)川奈 2月

今度は親魚とセットで撮れました。
真冬の川奈のサビハゼです。卵はまだ未熟で、発眼はしていません。


マハゼ  Acanthogobius flavimanus

三保 6月

いつものサビハゼの群れに混じった、ちょっと顔の形が違うハゼ。
少しとがった顔つき、厚い上唇、体側の不規則な斑紋。
ちょっとマハゼっぽくない? ということでマハゼにしました。
じつは子供の頃に防波堤の釣りなどでさんざん見たことがあります。
なのになのに、ダイビングではさっぱりみかけません。サバ並みのミステリーです。
ちなみに汽水域やその近くに多いようです。河口近くでダイビングする機会はあまり多くないので、そのせいかもしれません。


アクアマリンふくしま 4月

福島県の小名浜近辺産のマハゼです。
「マ」ハゼなんて名前付いてますが、かなり特徴的な形です。
天ぷらの材料になるなど、他のハゼと違って古くから人と関ってきたからでしょうか。


ユカタハゼ  Hazeus otakii

三保 11月

橙色の斑点がちりばめられたような身体をもつハゼ。
サビハゼに似ているので見過ごされがちですが、よく見るととても綺麗。
泥地にいるので、見かける機会はちょっと少ないかも。

スジハゼ  Acentrogobius pflaumii

(左、右とも)石浜 7月

石浜でいつもちらほらと見かけていたのですが、どうやらスジハゼだったようです。
キララハゼ属の特徴である、輝青色小点が多く見られます。
右の写真の個体は、体側の暗色縦帯が太いので、もしかしたらちょっと違う種類かもしれません。


浮島 4月

浮島のビーチにもたくさんいました。何も無さそうなところにたくさん棲んでいます。
ちなみに、こいつらがたくさんいる場所で、今まで見たことも無いような巨大なテッポウエビを見ました。
海底清掃ボランティア作業の最中だったので写真は撮れなかったのですが。


大瀬崎 5月

f25くらいに絞ってみたら、青い斑点がちょっと目立つようになりました。
もちろん大瀬崎にもたくさん住んでます。
ただ、テッポウエビの巣穴に入っている個体は見つかりませんでした。
ダテハゼはいっぱい入ってるんですが。。。



(左、右とも)石浜 10月

スジハゼとテッポウエビの共生シーンです。テッポウエビの種類は不明です。
このテッポウエビ、結構遠くまで出ちゃってますが大丈夫でしょうか。
別な巣穴では、彼らを狙ったカレイがいつまでもうろうろしてました。


ヒレフリサンカクハゼ  Fusigobius signipinnis

八重山諸島 10月

砂地に点在するリーフ近辺で、よく物陰をうろうろしています。
うろうろしながら、茶褐色の模様が付いた第1背鰭をフリフリと動かしています。
身体は透明感が強くて見つけにくいのですが、この背鰭は目立ちます。


ハタタテサンカクハゼ  Fusigobius inframaculatus

八重山諸島 10月

サンゴ礁の砂地をうろうろしているハゼ。
透明で分かりにくいですが、第1背鰭が長く伸びていて、これがハタタテの由来だとか。
ちなみに、橙色の斑点は体表にある模様ですが、黒色楕円斑は身体の内部の模様が透けて見えているのだとか。


ミジンベニハゼ  Lubricogobius exiguus
ミジンベニハゼ
大瀬崎 2月

アゴ、割れてますよ。なんだか太ってるみたい。
しかしわざわざ海底に用意された空き缶にそのまま住んでしまうとは。それでいいのか君達は。


(左、右とも)黄金崎 12月

黄金崎ビーチにちらほらと見られた個体です。
左は、マダコが巣の材料として引っ張ってきていた空き缶に入っていた個体です。もう空き缶と言えばミジンベニハゼというくらいの定番。
右は、そんな定番を覆した、フジツボの殻に入っている個体です。まあこっちの方が自然なのしょうが、あんまり見かけないのは何故?


三保 11月

空き瓶の中に入っている個体ですが、実はペアになっています。(奥にもう一匹います)
この個体は定点観測されていまして、6ヶ月の間に、実に12回も産卵、無事に子供達を外界に送り出しているのだそうです。
実に大したやつらなのです。
孵化したばかりの稚魚たちを口にくわえてビンの外に出す様子なども撮影されていました。
しり込みする子供を外界に放り出してやるのも親の仕事ちゅうことですか。ほんと感動的な映像でした。


三保 11月

上の写真を撮ってから1年後(2008年)、まだ同一個体が住んでました。
三保は長期滞在する方が多いようです。
ちなみに嫁はどこかにいなくなってしまったようで、新しい嫁さん募集中だとか。

2009年、嫁さんの後を追うように行方不明になったそうです。


(左、右とも)黄金崎 7月

2010年夏の黄金崎はミジンベニハゼも大発生してました。
上の写真は、タコと同居しているということでちょっと話題になってたものです。


ナカモトイロワケハゼ  Lubricogobius dinah

(左、右とも)八重山諸島 10月

ミジンベニハゼと似たような生態の、南方系のハゼです。
背中半分が白くなっているのと、鼻の穴がない? のが特徴とか。
ちなみに上の個体は水深36m。透明度の悪い砂泥地に転がってるビンの中です。
マニュアルで目玉にピントを持ってきましたが、ストロボの向きが悪かったのか光が足りない。また今度。

コクテンベンケイハゼ  Priolepis sp.
コクテンベンケイハゼ
伊豆海洋公園 4月

日本産のハゼではもっとも大型になる種類だとか。確かにそこそこでかかったが、でもとってもシャイでライトを向けるとすぐにどっかに隠れてしまう。
尾びれの黒点が、ベンケイハゼと見分けるポイント。


雲見 11月

マツカサウオの幼魚を見ていたら、後ろの方に何気にいました。
やはり、ちょっと薄暗いような岩の隙間を好むようです。
しかしやっぱり、こいつが大きくなった姿は想像できません。
どう考えても、20センチになるマハゼとか、能登島のニシキハゼの方がでかいような気がするのですが。


ニシキハゼ  Pterogobius virgo
ニシキハゼ
(左)伊豆山 7月
(右)川奈 3月

左のは、伊豆山の新根で、何を考えているのか、ホバリングしながらぐるぐるその場で回っていました。
伊豆のハゼにしては色が派手派手しい。


石川県 能登島 8月

何気なく撮ってあるように見えますが、実はかなりの大型個体。上にある伊豆の個体の倍くらいあるのではないかと。
能登島の個体がどうしてこんなに大きいのかは謎。
ちなみに上にある伊豆山の写真のようにぐるぐるホバリングする行動は能登島でも見られましたが、どうやらこちらを警戒しての行動のようです。
こいつは時々砂を口に含んで捕食しているようなので、おそらく同じ場所で捕食を続けたいと思っているのではないかと思うのです。そこにカメラを持った私が 近付くと「なんか嫌だな」と思うわけです。「逃げようかな」とも思いますが、「でもここで食事を続けたい」とも思うわけです。それでついにはぐるぐる回り ながら、「どうしようどうしよう」と考え始めてしまうわけです。
ちょっと仮説に無理がありすぎですか、そうですか。


能登島 8月

能登島の馬鹿でかいニシキハゼですが、夏場は上の写真のように穴を掘っています。
これから秋にかけて繁殖のシーズンらしいのですが、この穴でナニをするのかは謎です。

ガラスハゼ  Bryaninops yongei
ガラスハゼ
大瀬崎 2月

ハゼにしては細長い。ただこの透明感はやけに好きです。そのうち卵も撮ってみたいんですが、まだお目にかかったことはありません。


(左、右とも)雲見 11月

雲見で見つけた、ペアになっている個体です。
左がオス、右がメスと思われます。メスのおなかには、白い卵が一杯に詰まっています。
オスのほうは活発に泳ぎまわって(とは言ってもヤギからは離れませんが)いましたが、メスはじっとして動きませんでした。


(左、右とも)三保 7月

抱卵中のペアの片割れ(オス)です。
左の写真は尻尾の辺り、右の写真は尻鰭のあたりに、もやもやとした卵が産み付けられています。
彼らは卵も透明で、ぱっと見よくわかりません。
抱卵のピークはもっと前の時期で、卵の数ももっと多いのだとか。

産卵時、宿主であるヤギのポリプを削ってしまう彼らですが、致命的なダメージを与えないよう、いつも手加減しているみたいです。


三保 7月

発眼している卵です。
親はそれほど密着して守っているわけではありませんが、割と近くにいます。


三保 11月

偶然写っていたのですが、産卵中の個体です。腹部から産卵器のようなものを出して、卵を並べて産み付けています。


アカメハゼ  Bryaninops natans

沖縄本島 10月

エダサンゴなどの隙間にいるハゼで、身体は透明感があります。
かなり小型。名前の通り、眼が赤っぽいです。

オトメハゼ  Valenciennea puellaris

柏島 5月

橙色の斑点が目立つハゼ。
柏島では浅場にたくさんいます。しかしもっとちゃんと魚の目線から撮らないとダメですね。


サイパン ラウラウビーチ 5月

参考画像です。
ラウラウビーチは砂礫が多いので、オトメハゼもたくさんいました。


沖縄本島 10月

さんご礁のガレ場で見つけた若い個体です。
体側の黄色い斑点は、成長にしたがって伸びてくっ付いていくのだとか。


ササハゼ  Valenciennea wardi

(左、右とも)黄金崎 12月

黄金崎ビーチで見かけた、見慣れぬハゼ。ペアで巣穴の近くをうろうろしていたのですが、片方は私が寄っていくうちに巣穴に隠れてしまいました。
もう一匹も、ストロボ2回で巣穴に引っ込み、もう出てくる気配はありませんでした。
実はそんなに珍しいものでもないようです。
しかし神経質なので、何度も撮るチャンスは与えてくれないとか。


アカハチハゼ  Valenciennea strigata

(左、右とも)浮島 9月

浮島ビーチのドライブスルーで、ソラスズメに交じってちょろちょろ泳ぎ回っていました。
すぐ隠れるので用心深いように思われますが、じっと待っているとまたすぐに現れます。


ハタタテハゼ  Nemateleotris magnifica

(左、右とも)柏島 5月

サンゴ礁などで、物陰や窪みなどでよくホバリングしてます。南の海の定番ハゼ。背びれをピッ、ピッと小さく振るわせる動作が印象的です。

ちなみに飼育したことがありますが、半年ほど経ったある日、水槽から飛び出して干物になってました。ガラスのふたがしてあったのですが。
ほんのわずかな隙間から飛び出した跳躍力というか瞬発力に驚き。ショックだったのでそれ以降飼ってません。


八重山諸島 10月

こいつらは斜面と砂礫が好きなようで、居る場所には非常にたくさん生息してます。
しかし写真右側の個体、旗が折れてるような。

クロユリハゼ  Ptereleotris evides

伊豆海洋公園 9月

IOPのエントリー後、カケアガリの上端付近、小魚たちがごっちゃりと群れているあたりをペアで泳いでました、
まだ幼魚です。全体が浅黄色、尾鰭基底下部に黒い斑点があります。
奄美、沖縄で成魚の群れを何度か見てますが、写真に撮ったのは初めて。
死滅回遊ではなく、伊豆半島にも成魚がいるらしいです。

ハナハゼ  Ptereleotris hanase

(左)三保 11月
(右)川奈 10月

伊豆で見られる美しいハゼですが、驚くと他のハゼの巣穴に飛び込んで逃げるとんでもない奴。
自分で穴を掘る能力はないとか。まあ能力が無い代りに知恵を使ってると言えなくも無いですが。知恵は立派な能力ですか、そうですか。


黄金崎 12月

居候先の主人であるダテハゼとの2ショットです。
この後当然のように下の穴に逃げ込みました。


(左)大瀬崎 12月
(右)黄金崎 12月

秋ごろがこの魚の繁殖期なのか、冬になると結構たくさん幼魚をみることができます。
ちょっと小ぶり&群れの数が多い、くらいの違いです。


川奈 7月

時々こうやって、ペアを作ったり、小さな群れで行動している個体を見つけます。
しかし驚いたからって一緒にダテハゼの巣に逃げ込むのはいかがなものかと。そんなに穴の奥は広いの?


川奈 10月

ダテハゼの穴に入ろうとしたけど満杯で入れませんでした。と引き返した瞬間です。


川奈 10月

これは入り込んだ井瞬間。一つの穴に3匹ぐらいは入れるみたいです。
しかしダテハゼのこともちょっとは考えてもいいのでは。


ヒメユリハゼ  Ptereleotris monoptera

(左、右とも)大瀬崎 12月

大瀬崎湾内、桟橋近辺でハナハゼに混じってふわふわと群れを作ってホバリングしていました。
動作は似ていますが姿かたちは結構違います。ハナハゼより個体数は少ないですが、一箇所に固まっているような印象を受けます。


(左、右とも)川奈 10月

川奈の砂地、かなり岸近くの浅場で群れていた個体です。
結構たくさんのダイバーが追いかけまわしていたのですが、ばらばらになったかと思うとしばらくすると同じ場所に戻ってくる。
不思議です。


カタボシオオモンハゼ  Gnatholepis scapulostigma

柏島 5月

一瞬、変なクツワハゼだな、と思って撮ったのですが、かなり違う種類のようです。
目の下の黒い線と、胸鰭基低の上にある点が目印なようです。

クツワハゼ  Istigobius campbelli

浮島 6月

口が短くて、体はずん胴。青く光る斑点が水中だとちょっと目立ちます。
大量のサビハゼ集団の中に混じっているとまるで珍種のように見えたのですが、ありふれた種類のようです。


浮島 4月

ペアの個体の一方(画面奥)がヒレをいっぱいに広げて、ディスプレイ行動を取っています。
ということは手前はメス?
この二匹は結構付かず離れずで一緒にいたので、メスには結構脈有りなのかもしれません。


大瀬崎 5月

黒っぽい個体だったので、結構強めにストロボを当ててみたのですが、所々のウロコが光って、なんだかラメが入っているみたい。


黄金崎 7月

実はこのラメ、婚姻色なのだそうです。しかも雄雌共通。
しかし繁殖期長いような気がします。


ヒメカザリハゼ  Istigobius goldmanni

柏島 5月

砂底の物陰に潜んでいるハゼ。身体は透明っぽくて結構見つけにくい。
茶褐色と白の斑点および、尾鰭の根元にある茶褐色斑が明瞭なのがポイントとか。
でも水中じゃ判りませえん。

ホシノハゼ  Istigobius hosinonis
ホシノハゼ
伊豆海洋公園 4月

婚姻色がべらぼうに綺麗らしいです。が、そうでなければただの地味なハゼ。

オキナワベニハゼ  Trimma okinawae

柏島 5月

地が赤っぽくて橙色の斑点が多く、単独で穴の中などに潜んでいます。
名前に沖縄って入っていますが、伊豆にもいるようです。


雲見 4月

この写真の個体ですが、警戒心が強くてすぐ引っ込んじゃう。じっと待ってると出てくるけど、撮ろうとするとまた引っ込む。
ちなみにこんな風に穴の中で上下さかさまになってることも多いです。


シリウスベニハゼ  Trimma halonevum

八重山諸島 10月

頭部に赤い斑点があるベニハゼ。2008年5月に標準和名が付きました。
上の写真だと透明ですが、繁殖期には鰭の色が変わるのだとか。

若干深場にいるので撮影はドキドキ。

アオギハゼ  Trimma tevegae

(左、右とも)八重山諸島 10月

常に仰向けになっているハゼ。
サンゴ礁の岩孔みたいにくぼんだ場所で群れを作っています。敵は下にしかいないとふんでるのでしょうか。
確かに彼らの下にはハタがうろうろしてました。
ぴたっと静止した状態でホバリングしているので、最初はゴミか何かが浮かんでるのかと思いました。


アオイソハゼ  Eviota prasites
アオイソハゼ
串本 8月

実はよくわかりません。でもガイドさんとも意見が一致してますし、こいつはアオイソハゼってことにしましょう。
ちなみにピント合わせに粘ってたら減圧出てしまいました。

アカイソハゼ  Eviota sp.

川奈 9月

模様的にはイソハゼですが、頬に模様が入っているのでアカイソハゼってことにしました。
よく見ると2匹並んでいます。


三保 11月

三保は岩礁帯とは言いがたいのですが、生息していました。
こいつらにとってはあまり隠れる場所無いような気がするのですが。


パンダダルマハゼ  Paragobiodon lacunicolus

(左、右とも)沖縄本島 10月

個人的にはほとんどトラウマなハゼです。と・に・か・く・撮りにくい。
別段珍しくも無いのですが。ケラマ、石垣、沖縄本島、パラオなどどこでも普通にいます。見ています。
しかし撮れない。石垣ではカメラがフィッシュアイ装備だった不運もあったのですが、コンデジではもうぜんぜんだめでした。

上の写真は、一眼レフのフォーカスを固定し、カメラ本体を動かしてピントを合わせたものです。
ペアで抱卵準備をしていたらしく、同じ場所から動かなかったのも幸いしました。
残念ながら卵は写っていませんが‥。


カサイダルマハゼ  Paragobiodon sp.

沖縄本島 10月

写真で見るとカサイダルマハゼかどうか微妙ですが、海中で見たときは胸鰭の色がもっと薄いように見えたのです。


キイロサンゴハゼ  Gobiodon okinawae

(左、右とも) 八重山諸島 10月

エダサンゴの隙間に住んでいる、黄色くて小さなハゼ。
割りと大人しくしていることが多いのですが、何かの拍子にサンゴの隙間に逃げ込んでしまうことも多いです。
ちなみに熱帯魚屋さんでもよく売ってます。


ホシハゼ  Asterropteryx semipunctata

田子 4月

細かいゴロタの間などに潜んでいる、地味な体色のハゼ。
腹部に青い点々があって、これが夜空の星のようだからホシハゼなんだとか。
写真の個体は最初こっち向いてたのですが、暗所でのピントあわせにもたついていたらそっぽ向いてしまいました。


田子 9月

時々こうやって姿を見せてくれますが、やっぱり警戒心が強くて、すぐにゴロタの間などに隠れてしまいます。



イチモンジハゼ  Trimma grammistes

(左)川奈 3月
(右)田子 4月

岩陰に潜み、だいたいさかさまになってる魚。
でも上の写真を撮ったときには直立してました。
ようするに上下とかあまり気にしないで、いつも腹を岩側に向けてるっぽい。


伊豆海洋公園 10月

いつも微妙に寄れなかったのですが、もうちょっと粘って寄ってみました。
ん〜まだまだ寄れる。


スケロクウミタケハゼ  Pleurosicya boldinghi
スケロクウミタケハゼ
柏島 8月

あまりにも判りにくいハゼ。動いた瞬間にあたりをつけてカメラを向けるが、ファインダーの中に入ってるのかどうかさっぱり判らない。あてずっぽで撮る、撮 る、撮りまくる。そしてエキジット後に確認したら、どこにも見当たらない。全部外れだと思ってがっかりしました。で後日、背景のソフトコーラルが綺麗だっ たのでちょっとプリントしてみようかと思い、プリントしたら写ってることが判りました。しかもほぼど真ん中。
上の写真は判り易いようにトリミングしてありますが、でも目が無かったらこんなのわかんないっす。


田子 9月

白崎の深場にあるトサカの上をうろちょろしていた個体です。
慣れると意外と簡単に見つかるような気が。                   


セボシウミタケハゼ  Pleurosicya mossambica

柏島 5月

もうちょっと真横から撮らないとわからないのですが、たぶん。
目から吻端に向けて伸びる赤い線や、目の周りが赤いこと、体色のベースが透明なことなど。


(左、右とも)八幡野 8月

こちらはフェースブックのグループで同定してもらったのですが、背びれの基部付近の黒斑が決め手のようです。
この写真だとほとんどわかりませんが、拡大すればなんとかわかるレベルです。


八幡野 8月

ちなみに上の写真の個体、ペアで抱卵してました。


クモハゼ  Bathygobius fuscus

(左、右とも)三保 6月

若干疑問はあるのですがまあ取りあえずクモハゼってことで。
ずんぐりして唇が厚い、いかにもハゼらしい風体です。
見つけたのも真崎の水深3メートル付近、斜面の一番上の方、四角いコンクリートブロックの陰にいました。
婚姻色が非常に綺麗なのだとか。


(左、右とも)三保 7月

抱卵中の個体です。
卵は石の裏に平たく敷き詰められており。サビハゼなどとはちょっと雰囲気が違います。
しかしこのハゼ、チチブみたいな川のハゼとちょっと似たような雰囲気。


ホタテツノハゼ  Flabelligobius sp.

(左、右とも)柏島 5月

背びれが大きくまるで帆のように見えます。背びれを開いているのは警戒しているからだとか。
ちなみに胸鰭や腹鰭などに鮮やかな青いラインが入っています。
鼻が筒状に出っ張っていて、これがツノみたいに見えるので、「ツノ」ハゼなんだとか。

ちなみに上の個体、こいつの撮影だけで20分。水深22m。これだけでタンク1本使ったようなものでした。

オニハゼ  Tomiyamichthys oni

川奈 3月

川奈ビーチには割りと普通にいるハゼ。
でもこの時は潮が止まってる上に透明度も悪く、ハゼたちも神経質ですぐ逃げてしまい、こんな写真しか撮れませんでした。


柏島 5月

柏島のオニハゼです。
じつはこの日もコンディションが悪く、川奈と似たり寄ったりの状況だったのですが、個体数はやっぱり柏島の方が多く、撮るチャンスも多かったのでした。


初島 9月

今度は初島のオニハゼです。個体数は多くないのですが、ストロボにも全く動じません。
ちなみに透明度は悪いほうでした。

オドリハゼ  Lotilia graciliosa

八重山諸島 10月

サンゴ礁域、根の近辺の巣穴に生息するハゼで、テッポウエビと共生します。
見た目はかなり寸詰まりな印象。
上の写真の個体は結構度胸が座っていて、何枚か写真を撮っても、ホバリングを続けてくれました。
他の所で見つけた個体は、ちょっと近づいただけで隠れてしまい、その後は全く外に出てこようとしません。
かなり神経質なハゼです。

このハゼは、ホバリングしているときに、身体の割に大きな胸鰭をひらひらと動かしているため、踊っているかのように見えます。
英名もダンシングゴビーなんだとか。


ネジリンボウ  Stonogobiops xanthorhinica

雲見 11月

名前の通り、なんだかねじりアメみたいな模様のハゼ。
共生ハゼとしてとても有名で、上の写真も穴からニシキテッポウエビが顔を出しています。
こいつはそこそこ遊泳性があるようで、巣穴の上にいつもホバリングしています。
人間がいなければ、ササハゼみたいに出歩くんでしょうか?


川奈 11月

2010年の秋は大発生。ビーチだとそこらじゅうにいました。
でもサイズは小さくて見つけにくい…


ヒレナガネジリンボウ  Stonogobiops nematodes

川奈 11月

ネジリンボウの、背びれが長いバージョン?
2010年の秋は、普通のネジリンボウに加えてこいつも大発生してました。
ちなみに上の個体は、ノーマルなネジリンボウと同じ穴に住んでいます。


川奈 11月

2匹そろって出てくるとこんな感じ。模様の付き方も微妙に違うんですね。


黄金崎 6月

ネジリンボウだと思ってたのですが、よく見るとヒレネジでした。
でも背びれがかなり短い。



沖縄本島 10月

実はヒレネジって、今まで何度か見たことがあるのですが、写真に取れたことはただの一度も無かったのです。
そして真栄田岬の水深34mでめぐってきた何度目かのチャ〜ンス!
が、見事にピント抜けでありました。一回のストロボでこいつは穴に引っ込んでしまい、次のチャンスはありませんでした。
なんてこったい。悔しいから載せちゃお。


キツネメネジリンボウ  Stonogobiops pentafasciata

柏島 5月

目の所にまでねじれ模様が入ったネジリンボウ。遠目には地味な体色です。
柏島では結構ポピュラーなハゼですが、その他の地域ではレアかも。


ヤシャハゼ  Stonogobiops yasha

八重山諸島 10月

被写体としてかなり人気のあるハゼ。赤白の模様が綺麗です。
長いこと学名がsp になってましたが、学名が付いたみたいです。それにしても「yasha」ってそのまんまかよ…。

上の写真は背後から撮ってしまったせいか、すぐに引っ込んでしまいました。


(左、右とも)沖縄本島 10月

以前から「いる」とよく言われていた、真栄田岬にいた個体です。
真横から粘ってもまったく引っ込む気配の無い、剛毅な奴でした。


クロホシハゼ  Cryptocentrus nigrocellatus

八重山諸島 10月

サンゴ礁のハゼにしては地味なハゼです。鰓蓋に黒い丸印が付いているのが特徴です。
テッポウエビと共生しますが、砂地の真ん中等ではなく、必ず根の近辺に生息するのだとか。


クサハゼ  Vanderhorstia sp.

(左、右とも) 川奈 11月

ちょっと泥っぽい砂地にいる、ちょっと細長い体型のハゼ。
川奈ビーチだと、ちょっと離れた、目の細かい砂地にたくさんいます。
機嫌がいいときは、穴の上でゆらゆらと尾びれを振りながらホバリングしているのですが、この日は警戒心が強くて、そのような姿を見せてはくれませんでし た。


川奈 2月

川奈には昔からたくさんいて、見つけることもできるのですが、やっぱりなかなかホバリングしてはくれません。


ヒレナガハゼ  Vanderhorstia macropteryx
ヒレナガハゼ
三保 4月

「泥ハゼ」です。伊豆で見るためにはちょっと深場に行く必要がありますが、三保だと水深20m前後で観察できます。
しかし……活性が低い時には観察が難しい。まるでもぐら叩き。まあ数は多いんですが、水中でフラストレーションが溜まることこの上ないです。
でも割と綺麗なハゼではあります。


三保 3月

この個体は結構近くによってストロボ焚いてもがんばって動きませんでした。何かの理由があるのかもしれません。ヒレも立ってるし。

実はこの背鰭を立てるポーズ、威嚇なんだそうです。


三保 11月

もうちょっと引いて撮った写真。背景は泥しかなくて、本当に泥ハゼだってことがわかります。
この個体も、何度もストロボ焚いても引っ込みませんでした。


三保 11月

こいつも結構近寄っても動じなかった個体です。
三保のテッポウエビは中々出てきてくれませんが。

イトヒキハゼ  Cryptocentrus filifer

三保 3月

「泥ハゼ」の中では結構でかい方。
長い背びれやぶつぶつの顔が特徴。しかしやっぱ背びれ立ててくれた方がかっこいいのに〜。
逃げられないように写真撮るのが精一杯ってのはやっぱり情けないというかなんというか。

ちなみにキス釣りの外道としても有名です。役に立たない上に指を噛むので結構嫌われているようです。


シゲハゼ  Cryptocentrus shigensis

三保 11月

これまた「泥ハゼ」。イトヒキハゼなどとくらべると、かなり不定形な斑紋があります。
撮影した日は、ハゼ類の活性はかなり低く、こいつも1カット撮っただけですぐ穴に引っ込んでしまい、二度と外には出てきませんでした。


アカハゼ  Amblychaeturichthys hexanema

滑川 4月

泥ハゼの中では超がつくレアもの。
深海と言うほどではないですが、若干深場を住処としています。
見た目はちょっと大き目で、アゴにヒゲがあり、体側に黒色斑紋が5つ、尾びれは少し尖っています。
(この写真だと尾びれは写ってませんが)

滑川のミッドナイトで、25m前後のやや深めの場所にいました。
どいして「アカ」なのかはよくわかりませんが。
ちなみに美味らしいです


キンセンハゼ  Amblygobius hectori

(左)八重山諸島 10月
(右)沖縄本島 10月

ぱっと見、ハゼとは思えない姿と色彩です。
サンゴ礁域に生息する遊泳性の高い高い種類です。
リーフエッジの崖のようになった場所では、かなり高い確率で見られます。


ニクハゼ  Chaenogobius heptacanthus

石浜 4月

内湾の砂泥地に生息する、遊泳性の高い小型ハゼ。実はあんまり見られないようです。


(左、右とも)石浜 5月

上の写真を撮った時期には、婚姻色になっている個体もいて、ヒレが黒くなってまるでクロユリハゼみたいでした。

クロイトハゼ  Valenciennea helsdingenii

伊豆海洋公園 1月

岩礁と砂地の境目辺りで、巣を作って生活する種類。なんかいつもペアで行動しています。
海洋公園はこの種に適した環境が多いので、すぐに見つかります。そんなに数はいないですが。
ちなみに上の写真は1番の根と砂地の際です。水深30mくらい。


黄金崎 12月

こいつもペアで行動していたんですが、追い掛け回されているうちにはぐれてしまいました。
ちょっと悲しげかも。


ヌマチチブ  Tridentiger brevispinis

本栖湖 6月

ものすごく青かぶりな写真ですみません。EXILIMの水中モード使ってみたのですが、ストロボ光らないんですね。
ちなみにこのカメラ(CASIO EXILIM EX-Z700)の水中モード、透明度の良い水中のワイドなスナップ写真はなかなか綺麗に写ります。
しかしマクロはくぁwせdrftgyふじこlp;@「:「。

日本全国の川や池沼に生息している、とっても一般的な魚。食用にもなるそうです。


本栖湖 6月

今度はC5050で撮ってみました。流石にストロボの光量は十分です。ちなみに拡散板は無し。

このヌマチチブ、小型個体は結構開けた場所にいますが、ちょっと大きめになるとだんだん岩礁帯の中に移動して行くようです。
上の写真はやや小型。どうやらメスのようです。


(左、右とも)静岡県 興津川 12月

アユ釣りで有名な興津川の下流域にいる個体です。
流れは比較的強いほうなのですが、特に気にすることも無く、かなりの数の個体が川底をうろちょろしています。

近縁種のチチブとは、背びれ第1棘条の伸び具合で見分けるとか。


(左、右とも)静岡県 興津川 11月

同じく興津川で見たものですが、何やら二匹で寄り添って内緒話中のようです。


カワヨシノボリ  Rhinogobius flumineus

静岡県 興津川 12月

ヨシノボリは淡水性のハゼの仲間としてかなり大きなグループのようです。いずれも食用になるとか。
上の写真は体側の斑紋から、おそらく本種かと思います。そこそこの大きさ。でもアユカケみたいに大きくはなりません。
中流域のやや流れのある場所で見かけました。


静岡県 興津川 12月

これは、ヤマメなども生息する上流域で見たもので、ちょっと微妙。サイズもかなり大きめでした。


シマヨシノボリ  Rhinogobius sp.

静岡県 興津川 12月

頬の辺りにある赤っぽい斑紋から、本種かと思います。
これも中流域で見たものですが、興津川は小さな川なので、もう少し下るともう下流域です。
本種は卵から孵化すると一旦海に下り、ある程度成長してから再び川に戻ってくるのだそうです。


本栖湖 6月

ここは本栖湖…ということは、陸封型?
本栖湖の湖底には小型のハゼがたくさんいますが、一匹ずつ確認してみると色々面白いかも。


前に戻る  一つ上  topへ戻 る  次へ進む