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NUDIBRANCHIA 裸鰓目
AEOLIDACEA ミノウミウシ亜目
セスジミノウミウシ Flabellina
rubrolineata
(左、右とも)三保 11月
この時の三保では非常にたくさん見られました。実は結構久しぶり。
紫っぽい色合いで、とても色彩変化の多い種類なのですが、三保で見たのはみな同じような色合いでした。
やはり食べ物が関係しているのでしょうか。
(左)大瀬崎 1月
(右)大瀬崎 3月
大瀬ではとっても普通のウミウシですが、色が全然違う。大きさもまるで違う。
雲見 4月
久々に見ました。ド派手な色彩変異。
ほんとに同じ種類なのでしょうか?
(左、右とも)川奈 4月
また派手な色彩変異です。こうしてみると、わりと普通のに見られるような?
葉山 8月
ちょっと珍しい、口触覚が二股に分かれている個体です。
奇形の一種みたい。
ムカデミノウミウシ Pteraeolidia
ianthina
伊豆海洋公園 1月
ミノを開いたような形態の固体を見つけました。何かいつも見ているのは違うような? でも触覚や頭部は紛れも無くムカデミノウミウシです。
たぶん、移動中以外はこんなふうにミノを開いて平たくなっているのでしょう。
浮島 9月
浮島の湾内にたくさんいました。特に沖に向かって左側。GW頃にはあっちにもこっちにもって感じ。毎年かどうかは不明ですが。
八丈島 2月
季節感無く、夏だろうが冬だろうがいるときにはやたらといるのがこのウミウシですが、上の写真の個体は1匹だけで、まわりに同種の個体はいませんでした。
伊豆大島 2月
これは伊豆大島のタイドプール。水深1mくらい。
結構波の当たる場所なのですが、写真の個体のほかにもうじゃうじゃいました。
サガ
ミミノウミウシ Phyllodesminum serratum
南勢 4月
ミノがくるくる巻いているウミウシ。ミノは透けていて、中心に一本線が入っています。なんつーかアルデンテって感じでしょうか。
オオミ
ノウミウシ Aeolidia papillosa
羅臼 2月
寒帯域に生息する大型のミノウミウシ。
上の写真は冬季のナイトダイビング中のものです。
寒帯だけあってミノの密度が濃い?
(左、右とも)羅臼 9月
トド岩近辺の浅場で見つかった、おそらく幼体です。
石の下で丸くなっていたのですが、だんだんと身体を伸ばして歩き始めました。
まだミノも短いです。
羅臼 12月
ナイトダイビング中、トド岩の上のほうから落ちてきたもので、実はオオミノウミウシかどうかちょっと微妙。
背中のミノがややカールしているような気がします。
羅臼 3月
これは日中の写真ですが、何の生物かすぐには分からないほど丸まってます。
これがオオミノウミウシの基本的な休息ポーズって感じでしょうかね?
カスミミ
ノウミウシ Cerberilla asamusiensis
石浜 1月
砂地でわりと見かけるウミウシ。
写真の個体も、何気なく砂の上に露出していました。
実は石浜に結構多い?
志津川 8月
上の写真、実はこの1本前にもガイドさんに見せてもらったのですが、その時にはカメラがバッテリー切れで撮れなかったのです。
そんでこの写真は次の1本の移動中にたまたま見つけて撮ったもの。遠くて光が届いていない……。
ちなみにこいつの砂潜りはなかなかすばやい。しかし砂の中を進んでいる最中に岩にぶつかると、そのまま岩の上に出てきてしまうとか。
本来の生息地が砂地なのに、たまに岩の上にいるのは、そういう訳らしいです。
石浜 4月
長岩の砂が溜まった窪みにおりました。
砂からちょっとだけ黄色いミノが見えたので穿り出したのですが、あっというまに砂にもぐっていきました。
ミノウミウシの一種 Cerberilla
sp.
(左、右とも)羅臼 3月
春先には割と見かけるそうなのですが、ずっと正体不明なのだそうです。
形からするとカスミミノウミウシの仲間っぽい?
羅臼 3月
春先の羅臼では割とありふれてるみたいですね。でも名前はまだ決まっていないみたいでした。
羅臼 5月
交接準備中のようです。時期を選べば本当に簡単に見られるようです。
スミゾメミノウミウシ Protaeolidiella
atra
(左)利島 8月
(右)飛島 8月
すんごく普通のウミウシ。大瀬の一本松で、よくガーベラとセットで発見しました。
伊豆どころか山形にもいます。まあ食い物があるから別におかしくはないですが。
しかし夏以外は個体サイズが小さいのでしょうか、あんまり見かけません。
小金崎 12月
久しぶりに写真を撮ってみました。宿っているヤギの種類は微妙に違っています。
しかし本当に年中見かけます。
川奈 7月
川奈ビーチのゴロタ沿いに北上していくと、だんだん大きな岩やソフトコーラルが目立つようになるのですが、上の写真はその辺りで撮ったものです。
宿主の色合いに似てるので、一応保護色っぽくなってます。
セスジスミゾメミノウミウシ
Protaeolidiella juliae
川奈 9月
背中に白い筋が一本通っているスミゾメミノウミウシです。模様の違いだけで、解剖学上の違いは無いとか。
まあシノニム(同種別名)だったとしても、この模様は日本近海じゃ珍しいようです。
ガーベラミノウミウシ
Sakuraeolis
gerberina
仙台湾 大根岩礁 11月
淡いピンクが美しいウミウシ。上の写真のように、大発生しているところを時折見かけます。
実は上の写真、サクラミノウミウシ(Sakuraeolis sakuracea)も混ざっています。
(左)利島 8月
(右)石浜 1月
スミゾメミノウミウシとよくセットで見つかります。食い物が競合してるのかも。しかも同じ時期に産卵までしてます。
しかし学名が「サクラエオリス・ガーベリナ」。
薄桃色の上品な色合いのウミウシだし、花の名前が似合います。
しかし伊豆諸島産と東北産、微妙にミノの形が違います。伊豆半島産と日本海産、さらに北海道産もみなちょっとずつ違うようですが、しかし産地が同じだから
といって同じ形とは限らないようです。
(左、右とも)石浜 1月
上の写真は、石浜で数少ないウミヒドラに発生した時のもの。なんか20匹くらいがたかってます。
ウミヒドラは死滅寸前かも。このままだと共倒れ必至ですね。
竹浦 7月
女川の竹浦に、穴ポイントという本種がたくさんいる場所があるのですが、そこで見かけた中層を移動する様子です。
アメフラシ等のように身体を広げるのでもなく、また腹足側を縮めて丸まるわけでもなく、エビ反り状態で丸くなったまま、水中を漂っていました。
この姿勢なら、どこか貼り付ける場所に到達したら、すぐに這い出すことができそうです。
泳ぐ気は無いのね。。。
サクラミノウミウシ Sakuraeolis
sakuracea
羅臼 12月
ガーベラミノウミウシと似てますが、ミノの先端が槍のようにとがっています。
食料も同じウミヒドラなので、ぱっと見、見分けるのは困難。
ハイブリッドもいるのかもしれません。
伊豆大島 2月
底うねりのする浅場で見かけたものです。
刺激を感じたのか、ちょっと縮こまっています。
羅臼 9月
ぽつんと1匹でウミヒドラの上に乗っていた個体です。まだとても小さい。
(左、右とも)石浜 1月
海中ではフラベリーナかな? と思っていたのですが、たぶんサクラミノですね。
それにしても、ウミヒドラが見当たらない場所で見かけるのは珍しいような。
もしかしたら刺胞動物全般を食することができるのでしょうか。
ミチヨミノウミウシ Cuthona
sibogae
伊豆海洋公園 10月
体色がちょっと地味ですが薄紫、触角も細長いので、おそらく本種でしょう。
1番の根のやや深場(30mくらい)で見つけました。
島根半島 8月
これもミチヨっぽいのですが、いまいち判然としません。
見つけたのは、ジョーフィッシュガーデンと呼ばれる砂礫帯にある岩上です。
銭州 5月
一般種らしいですが、そういえばよく見るような見ないような……。
それにしてもすごい色。
フタスジミノウミウシ
Facelina bilineata
石浜 8月
石浜のウミウシ団地におりました。はじめて見たのですが、いるときはよくいるようです。
ミノが綺麗に揃っていてなんか行儀がいい?
ヒブサミノウミウシ Phidiana indica
雲見 4月
ミノウミウシの仲間の中では、派手さおいては中の上?
配色がミノウミウシにありがちな色ばかりのため、結構派手なはずなのに、「どこかで見たような」感がぬぐえないウミウシです。
なんとも惜しい。(なんじゃそりゃ)
ツノヒダミノウミウシ
Favorinus perfoliatus
南勢 4月
他のウミウシの卵を専食するエッグイーター。
ミヤコウミウシやヤマトウミウシの卵を見つけたら、本種がいる可能性大です。
この日の南勢では、産卵中のヤマトウミウシの側で、産まれる側から大勢で食いまくるという凄惨な光景が見られました。
「本州のウミウシ」(ラトルズ)によると希種だそうです。しかしエッグイーターって卵が無いときはどうやって生き延びてるんだろうと不思議に思います。
サキシマミノウミウシ Flabellina
bicolor
葉山 9月
前よりは若干ましな写真なので差替え。伊豆では結構珍しいとか。
ちなみに上の写真は三浦半島、以前の写真は伊豆諸島の利島です。
伊豆海洋公園 10月
上では珍しいとか書いてしまいましたが、海洋公園でたくさん見つけてしまいました。
交接中の個体もいたので、繁殖期なんでしょうかね?
雲見 7月
今度は西伊豆です。
しかしいつもこういう枯れたようなゴミ?のようなものにくっ付いていますが、何を食ってるのでしょうね。
ミノウミウシだから刺胞動物を食べそうな気もするのですが。
ツツイミノウミウシ Babakina
festiva
神子元島 8月
長らく正体不明でしたが、触角の形や前足隅の色合いから、どうもツツイミノウミウシっぽいです。
ちなみにこれっきり見たことがありません。
ベニウサギ (仮) Flabellina
verrucosa
(左、右とも)羅臼 3月
羅臼では春先に割とよく見かけるウミウシです。
しかし最近すっかり「フラベリーナ・ベルルコサ」と学名で呼ばれるのが定着してしまいました。
ちなみに上の写真の個体は、ミノの色がいまいち鮮やかではないのでちょっと怪しいです。
(左、右とも)羅臼 4月
左はドロップ下の深場で、アバチャンの近くにいた個体。どっち撮ろうか迷っちゃいました。
左は水深20mほどの砂地にいた個体です。なんか尻尾がちょっと変? 奇形かも。
羅臼 5月
基本的に小型種ですが、大きさは結構まちまち。
羅臼 4月
以前の、「知床ダイビング企画」のサイトにあった「生物一覧」によると「ベニウサギ(仮)」という名前で呼ばれていました。
砂地に忽然といたのですが、わりと可愛い系。水温は例によって氷点下。
標準和名はまだ無いようです。まあベニウサギってちょっと可愛い呼び名で気に入ってますので、このままにしてお
きます。
羅臼 3月
いわゆるローソク岩裏の岸壁にいた個体です。なんというか、こんな浅場の岩陰にもいたのね、って感じ。
砂地だけじゃないんだ。
羅臼 3月
これは深いところです。ドロップオフの壁面なので水深25mくらい?
ミノの色が少しずつ違ってるみたいですが何か食い物の違いでしょうか。
そもそも何食べてるんでしょうね?
雲見 4月
たぶん近縁種です。
オレンジのアルデンテ(笑)
ミノの先端が白、触角の先端も白。全く無縁とは思えません。
ただミノの先っちょが尖ってます。
コザクラミノウミウシ
Flabellina athadona
(左)志津川 4月
(右)志津川 3月
コザクラだけど、サクラとは似ても似つかない。
というかコザクラミノウミウシって基本的に属名なんですね。
種としてもいるみたいですが。
ミノに独特の模様があります。
石浜 3月
非常に小さい個体だったので、水中では何だか分かりませんでしたが、ミノの模様からしてコザクラっぽいです。
石浜 5月
繁茂する海藻の隙間に、大量の個体が潜んでいます。
3月に観察したものよりはやや成長していましたが、やっぱりまだ小さく、結構注意しないと見つかりませんが、見つけはじめると大量に見つかります。
ツルガチゴミノウミウシ
Favorinus
tsuruganus
三保 6月
三保は泥というイメージがありますが、意外とソフトコーラルが多い場所です。
そのような場所じっと観察すると、たまにこういうのが見つかるみたいです。
かなり小さいサイズです。
ミノは黄色またはオレンジで、先端が黒くなっているのがポイントだとか。
ツララミノウミウシ(仮)
Cuthona divae
羅臼 4月
春先の羅臼の季節限定モノ。 触角がやたら長くて目立ちます。
この触角のあたりがつららなのかな?
最近はクトナ・ディバエと学名そのままで呼ばれることが多いです。
(左、右とも)羅臼 4月
このウミウシ、時々こうやって高いところに上ってます。
このコケムシ? を捕食しているのかもしれません。
羅臼 4月
...っぽいような気がする。
しかし写真の出来が悪いのでしょせん正確な同定など無理です。
このときはストロボもビデオライトもハウジングのボタンもカメラのバッテリーもついでに私の肉体も全てガタガタな状態で、こんだけ撮るのが精一杯だったの
でした。
(左、右とも)羅臼 4月
ちょっとましに撮れたので追加。どうやら以前のものもツララミノウミウシで間違いないようです。
しかし所詮学名はわからないのですが。ちなみに水温は氷点下。
2004/8、この種も学名がわかりました。しかし例によって和名はまだ無いようです。
ツララミノウミウシって、氷点下の海にふさわしい良い名だと思いますけどね。
(右、左とも)積丹半島 5月
マイヒメウミウシ改らしいです。
北海道に広く分布していて、マイヒメウミウシと呼ばれていますが、どうやらハナヤギウミウシが標準和名らしいです。
まあ、北の海を代表する美しいウミウシであることには間違いありません。
2003/10追加情報ですが、どうもマイヒメウミウシも標準和名として間違ってはいないのだとか。
ん〜ややこしい。
志津川 4月
志津川でも見つかりました。
透明度が悪い中でちょっと露光不足なため、色々いじったら暖色系?になってしまいました。
でも綺麗なウミウシです。
羅臼 4月
志津川の個体もそうですが、こうやって丸まってじっとされると、どんな風に写真を撮って良いのか分からなくなります。
まあ、こうやって丸まる性質があるって記録できるからいいんでしょうかね。
羅臼 9月
マイヒメかハナヤギか、なんて話を初めて聞いたのが羅臼だったのですが、ようやく羅臼の個体を撮影できました。
積丹で見たのと同様に、ヒラヒラと派手で美しい。
この岩の上に2個体張り付いてました。
アカエラミノウミウシ Sakuraeolis
enosimensis
(左)黄金崎 4月
(右)石浜 12月
左のは黄金崎のガイドロープ沿いにいた個体。色が鮮やかですが、いかんせんまわりに邪魔モノが多いです。こういう環境が好きなのでしょうが。
右は石浜のウミウシ団地にいたもの。エムラと見分けにくいですが、こいつは頭に白い斑点があり、エムラみたいに頭の中心に線がありません。
この種類は、腔腸動物を食して、そjの刺胞を自分の体内に蓄えることで有名です。でもヤギとかにはくっ付いてないから、岩の下とかにいる小さなイソギン
チャクなどを食していると思われます。てことはそのどくの量もたかが知れているのかも。
エムラミノウミウシ Sakuraeolis
enosimensis
石浜 5月
普通種といえども縁が無ければなかなか出会えないもので、私にとってはこのエムラミノウミウシもその一つ。
ようやく見つけたと思ったら、呆れるほどそのへんにうじゃうじゃ。まったくありがたみがありません。
(左、右とも)石浜 12月
左の写真、こういう角度から見ると、アカエラミノウミウシと見分けがつきません。
というかもっと違う種類かと思ってました。しかし真上からみると明らかにエムラでちょっとがっかり。(と言っては失礼か)
石浜 5月
海藻の中に潜んでいた個体ですが、最初はコザクラミノウミウシかと思ってました。
エムラミノウミウシだと気付いたのは写真を確認してから。
すごく小さい幼体です。
志津川 7月
志津川で見つけた個体です。
なかなか見ないと思ってた時期もありましたが、こいつら基本的に日中は石の下などに隠れてるんですね。
物陰を探すと簡単に見つけることができます。ただし、北の海限定ですが。
羅臼 9月
トド岩のオーバーハングの下でゆらゆらしていた個体です。どこか別の場所に乗り移ろうとしていたのでしょうか。
残念ながら周りには何もありません。
イボヤギミノウミウシ
Phestilla melanobrachia
八丈島 2月
オレンジ一色のいぼいぼ。しかし本当にどっちが頭なのかわかりません。
このミノは非常にもろくて、触るとぼろぼろと取れてしまいます。
イナバミノウミウシ Eubranchus inabai
葉山 5月
すごく小さいウミウシで、しかもちょっとウミウシとは思えない外見をしています。
私も、これは小さなイソギンチャクか何か? と思いながら写真とってました。擬態の一種なんでしょうかね?
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