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NUDIBRANCHIA 裸鰓目
        DORIDACEA ドーリス亜目
            TRIOPHIDAE ハナサキウミウシ科
            CHROMODORIDIDAE イロウミウシ科






エダウミウシ  Kaloplocamus acutus

羅臼 12月

やたらと水中を浮遊しているウミウシ。非常に撮りにくいので、手のひらの上に乗せてみたのが上の写真です。
本来は赤っぽいのですが、写真の個体はかなり小さいせいか、色はそんなに目立ちません。
水中を漂って分布域を広げてそうです。


石浜 1月

砂地をうろうろしていた若い固体です。
まだ本来の色であるオレンジ色が多くありません。


(左、右とも)羅臼 9月

完全な成体で、すっかりオレンジ色に変わっています。
深場のドロップオフ近辺に3個体ほどいました。


(左、右とも)女川 竹浦 7月

この日の竹浦はエダウミウシだらけでした。
色もかなり濃く、産卵している個体も。


アカボシウミウシ  Gymnodoris alba

南勢 4月

写真は幼体。成体はもっと赤っぽい。
ちょっとやせている個体です。


大瀬崎 6月

外海の砂地でのたのたと這い回っていました。
キヌハダモドキかな〜とも思ったのですが、斑点のつき方や外鰓の大きさから本種ではないかと思われます。


キイボキヌハダウミウシ  Gymnodoris rubropapillosa

田子 6月

結構大き目のサイズで、かなりのスピードで這い回っていました。
他のウミウシを襲って食べるそうです。確かに食物連鎖上位種にふさわしい貫禄かも。
田子では年1回くらいのペースで見られるようです。


雲見 4月

シロウミウシに食いついて、中身を吸い出しているところです。
リアル吸血鬼とはこんな感じなのでしょうか。吸われてしわしわになったシロウミウシが痛々しい。
まあキイボキヌハダウミウシにしてみればパピコ吸ってるみたいな感じなのかもしれません。ちゅ〜〜〜


雲見 4月

以前田子で見たときとはまるで印象が違います。丸くなって動きません。
どんなウミウシでも活性が落ちているときはこんなものなのかも知れません。


ヒメキヌハダウミウシ  Gymnodoris subornata

羅臼 8月

最初見たときはちっこくてなんだか判らなかったのですが、たぶん合ってると思います。
全身オレンジ色の小型ウミウシです。詳しいことはよくわかっていないようです。


シロウミウシ  Chromodoris orientalis

志津川 11月

ものすごくありふれたウミウシ。サイズも撮影には手ごろな大きさです。


石浜 8月

こいつよりもよっぽどシロウミウシの名にふさわしいウミウシがたくさんいるような気がしますが、なんでこれが「シロ」の名を冠することになったのでしょう か。
やっぱ数が多いからでしょうか?
関係ないですが、ホルスタインっぽく見えなくもない。


雲見 7月

交接中ですが、ずいぶんと大きさに差があります。ちゃんと交接できるのでしょうか?
ちなみに雌雄同体の場合、こういう「年下好み」みたいなのはショタコンになるのかそれともロリコンなのか?


アオウミウシ  Hypselodoris festiva

(左)熱海 1月
(右)神子元島 8月

青地に黄色い模様ですが、この模様がえらく変化します。サイズもかなりさまざま。
しかし昼間っから堂々と出歩いていることが多いので、たぶん一番発見しやすいウミウシでは。


石浜 9月

昼間から堂々とエッチしてることも多いです。


雲見 4月

生殖器が出ているところです。身体の右側同士で交接します。
しかしこいつら、年中いたるところでまぐわいすぎ。


雲見 4月

結構背中の模様はデコボコというかトゲトゲしてるのですね。初めて気が付きました。


サラサウミウシ   Chromodoris tinctoria

(左)大瀬崎 2月
(右)川奈 3月

伊豆の超普通種だそうですが、そんなに見たことありません。どっちかというと伊豆諸島でよく見かけます。まあたまたまなんでしょうけど。
そういえばウミウシ天国の石浜では見たことありません。

コモンウミウシ  Chromodoris aureopurpurea

(左、右共に)石浜 1月

これも普通種だそうですが、伊豆ではほとんど見たことがありません。しかし石浜には掃いて捨てるほどいます。
白地に黄色と青の点々模様があってまるでおもちゃみたい。


石浜 9月

外套膜めくりっこ? 「おっ、今日は白?」「いや〜ん」
でもこいつら性別無いじゃん。


田子 4月

所変わって伊豆のコモンウミウシ。というかようやく伊豆でも見ることができました。
小型の個体のせいか、石浜のものとは模様の密度が全然違います。

しかし、どちらにしろ「小紋ウミウシ」という名前は結構合っているような気がしますね。


沖縄本島 10月

なんだか正体がわからないな、と思ってたのですが、なんか、どうも、コモンウミウシの沖縄バージョンらしいです。
ちょっと色褪せたような感じですが。
まあでも、ラドマン先生のサイトとかみると「えっ?」とも思うようなものが同種に同定されてたりするので、こいつはまだ分かりやすい方かも。
しかし北から南までフットワークの軽いやつです。

タイヘイヨウイロウミウシ  Chromodoris sp.1

渡嘉敷島 6月

こんなに派手で明確な特徴もあるのに学名が無いというちょっと不憫なウミウシ。
しかし私も水中ではてっきりアンナかと思ってましたが。


雲見 7月

伊豆にもいました。たまに見られるようです。
沖縄の個体とは色鮮やかさが違うような気がしますが、食べ物の違いか?


アンナウミウシ  Chromodoris annae

八丈島 10月

かなり南方系のウミウシ。八丈島でしか見たことありません。背中の青の色合いが、温帯系のアオウミウシとは一味違います。


八丈島 2月

相変わらず八丈島では、ちらほらとあちらこちらに見かけられます。ちなみに結構足が速く、このあと方向を変えてあっというまに岩陰に逃げてしまいました。

コールマンウミウシ  Chromodoris colemani

小笠原 1月

最初見たときは、綺麗なウミウシだと思いましたが、あまりにもそこら中にたくさんいるので、だんだんありがたみがなくなってきました。
もうちょっとましな写真も撮れたはずなんですが。


沖縄本島 7月

色合いがちょっと白っぽいのですが、その他の特徴がどうにもコールマンっぽい。
なのでとりあえず。


セトイロウミウシ  Chromodoris decora

雲見 4月

割かし派手&複雑な模様のウミウシ。
上の写真は雲見の洞窟内ですが、残念ながら活性が弱くて縮こまってました。


リュウモンイロウミウシ  Hypselodoris maritima
 
神子元島 7月

潮通しのよい場所を好むウミウシ。
背中の模様の変異が激しいとか。


(左、右とも)青海島 8月

青海島の船越の洞窟で何個体か見かけました。普通種みたいです。
伊豆ではあんまり見られないような気がするのですが。


ウスイロウミウシ  Hypselodoris placida

雲見 4月

外套膜と触角が黄色か橙色、体色は薄い水色のウミウシ。
上の写真はフチベニイロウミウシを撮っていたらついでに写っていたものです。
100mmに2倍クローズアップレンズでさらにトリミングってどんだけ小さいのでしょうか。


青海島 8月

青海島には普通に生息しているようで、小さいシロウミウシのように見えたものは、すべて本種でした。
よく見ると、背中に薄い水色の領域が点在しているのです。


サガミイロウミウシ  Hypselodoris sagamiensis

熱海 7月

一つの岩に三個体。そのうち2匹はこんな風に接近していました。交接前なのか後なのか。
ウミウシの卵っぽいものが近くにあったのですが。

キイロウミウシ  Glossodoris atromarginata

(左、右ともに)神子元島 11月

秋の神子元でやたらと見かけます。西伊豆でも見たことがありますが、どっちかというと南伊豆のポイントに多いような気がします。東伊豆では見たことがあり ません。
最初見たときは、どこが黄色じゃと思ったが、こうして写真を見ると黄色いような。


青海島 8月

船越の近い方の洞窟にいた個体です。外套膜がやたらとひらひら。
しかし伊豆だとやや潮通しのいい場所に多いはずなのですがこんな沿岸に?
と思ったのですが船越って日本海に面した外海ポイントで、冬はものすごく荒れるし、回遊魚もかなり近くに現れるような潮通しのいい場所なのでした。


ジボガウミウシ  Glossodoris misakinosibogae

熱海 7月

鰓と触角が黒く、身体は真っ白。初夏から夏にかけてやたらと見かけます。


七つ島 10月

こっちは日本海のジボガです。地形的には、かなりでかいクレバスの中にあるオーバーハングの下にいて、撮りにくいったらありゃしない。なので、実は上の写 真は上下さかさまです。


(左、右とも)青海島 8月

またまた日本海のジボガです。青海島、船越の近いほうの洞窟です。
というか日本海の方が目撃例多いような気がする。


タヌキイロウミウシ  Glossodoris hikuerensis

沖縄本島 7月

ちょっと珍しい色合いです。大きさも割りと大きい。
見つけたのは真栄田岬の左側にあるドロップオフ。

シロタエイロウミウシ  Glossodoris pallida

(左)神子元島 7月
(右)銭州 5月

伊豆半島南部に分布するとか。ホントに真っ白なウミウシ。個体によってはフチが黄色いようです。
しかしこの調子では、本気で「神子元島ウミウシ図鑑」ができそうな気がします。


雲見 4月

外洋ポイントにしかいないのかと思いきや、雲見の洞窟にもおりました。
ただし非常に小さい。ものすごく小さい。

キャラメルウミウシ  Glossodoris rufomarginata

(左、右とも)雲見 4月

全体的に赤褐色の体色をしていて、たしかにキャラメルを思い出させます。
雲見の洞窟内には割と普通にいるようです。


青海島 8月

青海島の洞窟で見たものですが、ここでは結構レアものらしいです。
見た感じ、伊豆のものとほとんど変わりありません。


シンデレラウミウシ  Hypselodoris apolegma

串本 8月

色合いとしてはシンデレラっぽいなあ。ちょっと縁取りの白の境界線がはっきりしすぎてるような気もするけど。
ちなみにこいつがいたのは、流れまくってる「浅地」の水深34m。


(左、右とも)沖縄本島 7月

万座のドロップオフの中腹で見つけました。べらぼうにやわらかくて活発なウミウシです。
でも足盤の粘着力はちょっと弱いみたい。右の写真は、フィンにあおられたのか水中を落下してきたのを保護したものです。
このあと岸壁に戻そうとしたけどなかなか張り付いてくれなくて苦労しました。

ゾウゲイロウミウシ  Hypselodoris bullocki

(左)渡嘉敷島 6月
(右)沖縄本島 7月

サンゴの下のガレ場をうろうろしてました。
しかしこいつの側にはでっかいモンダルマガレイがいて、それをまさにガイドさんが他のダイバーに見せているところ。
ちょっとこっちを撮らせてって感じで私だけ別な方を向いていたんですが、お陰でモンダルマガレイを撮り損ねました。
どっちもレアってわけじゃないんだけど……沖縄ってそんなにしょっちゅうは行けないんだよね、しくしく。

↑こんなこと書いてた1年後、今度は沖縄本島で見ることができました。しかも数個体。
やっぱりモンダルマガレイの写真撮っておけば良かった……。


クロスジウミウシ  Chromodoris burni

熱海 7月

一瞬シロウミウシかと思ったのですが、よく見ると違います。写真に撮って見るとさらに全く違うのですが。

シラナミイロウミウシ  Chromodoris coi

沖縄本島 7月

やけにはっきりした模様があるウミウシ。何を考えてこんなデザインにしてるのか全く不思議。
結構普通にたくさんいました。


ヒュプセロドーリス・クラカトア  Hypselodoris krakatoa

八丈島 2月

すごく怪しいけど、ほかに似たような特徴のあるやつが見つからなかったのです。
えらのあたりがリュウグウウミウシっぽいけど、こんな風に背中に白い点々があったりするのはいないしと思っていたら、どうやらこんな形のエラを持った種が いるではないですか。そういうわけでとりあえず学名直書きです。

コンガスリウミウシ  Chromodoris sp.

八丈島 2月

八丈島にはめったやたらといるウミウシ。身体が細長くていつもねじくれているので、なかなかちゃんと写真が撮れません。


銭州 5月

リュウモンイロウミウシかと思ってましたが、こいつはコンガスリですね。
銭州といったら八丈島よりはちょっと北ですが、まあいても不思議はないです。

ミゾレウミウシ  Chromodoris willani

八丈島 2月

やけに淡い色合いのウミウシ。冬場はあんまりいないとか。
岩の上の目立つところを悠々と這っていました。


フチベニイロウミウシ  Glossodoris averni

(左、右とも)雲見 4月

外套膜周縁がやたらと鮮やかな色のウミウシ。雲見の洞窟内で複数個体を見つけました。
ちなみに左の写真の隅っこにウスイロウミウシが写ってます。


ニシキウミウシ  Ceratosoma trilobatum

(左)利島 8月
(右)熱海 7月

伊豆ではかなり普通に見られます。結構硬いウミウシ。触ると棒みたいになってしまいます。
しかし四季を通して目撃できるので、寿命は長いのかも。サイズもでかいし。


(左、右とも)雲見 11月

色彩変異の多い種ですが、基本はやっぱり赤系です。
しかし何食ったらこんな色になるのでしょうか。


フタイロニシキウミウシ  Ceratosoma biocolor

浮島 9月

ニシキウミウシの色彩変異じゃないかという話もあるようですが、確かに色以外そっくり。

実は同じらしいです…。


ミアミラウミウシ  Ceratosoma sinuata

雲見 4月

色彩も形もド派手なウミウシ。ニシキウミウシのように固い体を持っているため、この写真のように身体を伸ばしてうろうろしているのはちょっと珍しい。
なので、ちょっと写真を大きくしてみました。
ちなみに色彩変異もかなり激しいようです。



雲見 4月

正面から見たところ。シャベルみたいな顔の形をしています。


(左、右とも)雲見  4月

これは身体を縮めているバージョン。一応動いてはいますが、それほど活発ではありません。
おそらく、周囲の明るさに関係しているのかと思われます。
(上の、身体を伸ばした個体は洞窟の中で見つけたもの)


クリヤイロウミウシ  Mexicromis festiva

南勢 4月

パープルがかったピンク色が美しいウミウシ。
伊豆では激レアらしい。バリにたくさんいるということらしいですが、南勢にもおりました。


伊豆海洋公園 1月

伊豆でも見ることができました。IOPの1番の根の下にある、砂地との境目の辺りです。
水深は35mくらい。大きさは5mmくらいでかなり小さいです。何かの腔腸動物の上に登ってますが、何してるんでしょうか。

シラユキウミウシ  Noumea nivalis

南勢 4月

かなり小さいウミウシ。背中の赤点の有無で、シラユキモドキ(Noumea subnivalis)と見分けるようです。


雲見 7月

久しぶりに見ましたが、やっぱり小さい…。
ちなみに今度は、100mmマクロ+INONクローズアップレンズですが、ライティングがいまいちでした。
それでも、本種の特徴である背中の橙色の不規則斑点が写っています。


シロウサギウミウシ  Noumea simplex

(左、右とも)青海島 8月

本当に白い部分が多いウミウシ。触角と鰓の先端が赤いだけで他は真っ白。
青海島ではややレアなようです。


アラリウミウシ  Noumea norba

浮島 9月

ぱっと見は結構綺麗なウミウシ。だけどかなり小さくて、探すのは一苦労です。
写真の個体は鎌ヶ根のクレバスにいたものです。
名前からして、西伊豆でよく目撃されるウミウシのようです。


雲見 7月

牛着岩の洞窟内、オーバーハングの下に貼りついていた個体群です。
3個体が連なってますが、交接後なのでしょうか?


キベリシロウミウシ  Mexicromis mariei

田子 11月

幼体です。それはもう爪先より小さいのですが、ダッシュで逃げてます。
大瀬崎あたりでは良くみられるようです。

背中の赤紫の斑点から、クリヤイロウミウシと混同されがちなようです。ここの斑点が尖っていると本種なのだとか。

イガグリウミウシ  Cadlinella ornatissima

伊豆山 7月

一瞬タカラガイの仲間かと思ったがウミウシ。触角だけは、先端が赤くない。
ちなみに先端が全部赤くないのは別の種類です。


(左、右共に)田子 6月

初夏の頃に多いってことでしょうか? 田子の白崎にたくさんいました。
右の個体は最初ニセイガグリかと思ったのですが、どうも幼体のようです。


雲見 7月

いっつも分かりにくいのですが、こいつにも触角や外鰓があります。
この写真の個体は、珍しく両方出ています。


メレンゲウミウシ  Ardeadoris egretta

沖縄本島 7月

かなりでかいウミウシ。最初スーパーマクロで撮ろうとしたのですが、画面に入りきらなくて普通のズームで撮りました。
撮ってるうちにストロボを嫌がって走り出しましたが、結構早い。


沖縄本島 10月

これは割と小さい個体です。場所は同じ真栄田岬。
以前見たものとはことなり、全然動きませんでした。


カドリナウミウシ  Cadlina japonica

(左)石浜 1月
(右)石浜 3月

伊豆ではちょっと珍しいようです。たまに見かけるような気がしますけど。石浜には、冬場は掃いて捨てるほどいます。


石浜 5月

オーバーハングの下でこっそり交接中でした。ちなみに水温は6℃。彼らには適温でしょうか。


石浜 5月

カイメンホンヤドカリの背中に乗ってます。楽して移動しているのか、はたまた拉致されているのか。
もしかすると単にカイメンを食ってるのかも?


マダライロウミウシ  Risbecia tryoni

雲見 11月

薄紫色のグラデーションが美しいウミウシ。
子牛近辺の水深15m付近で見ました。2匹いると謎の追尾行動を行うとか。


ジュッテンイロウミウシ  Thorunna australis

雲見 4月

わりとキレイ系のウミウシですが、ちょっと小さいのが玉に瑕。
上の写真は雲見の洞窟内ですが、たぶん5mm位しかないのでは。



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