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放サンゴ亜綱   Hexacorallia

羅臼 5月

いわゆるソフトコーラルの類(の一部)です。触手がいっぱいあります。



ミドリイソギンチャク  Anthopleura fuscoviridis

志津川 1月

別名モエギイソギンチャク。萌黄色だから?
イソギンチャクとしてはものすごい普通種。
子供の頃、磯遊びしていて、こいつを踏んで嫌な思いをしたことも数知れず。
たくさんいるから丈夫なのかと思いきや、水槽で飼ってみるとあっという間に死んで溶けてしまう。
野の花のように、その場にいるのを愛でて見るのが正しいのかもしれないです。


志津川 7月

体壁の緑色は、海中では結構目立ちます。
触手の薄ピンク色と合わさって、磯の定番的な彩りを成してます。


青海島 8月

こちらは日本海の個体です。触手の色が黄色っぽい。


ベリルイソギンチャク  Anthopleura inornata

青海島 8月

北海道から九州まで分布する、いかにもイソギンチャクらしいイソギンチャクです。
カラーバリエーションは豊富ですが、口の周りが赤茶色になっているのが特徴です。
上の写真は、青海島の船越の洞窟内、水深は4〜5mです。


コモチイソギンチャク  Cnidopus japonics

(左、右とも)志津川 8月

背の低いイソギンチャクで、色彩変異が多いとか。体壁に子供のイソギンチャクをくっつけています。
どちらかというと北方系のイソギンチャクのようです。


志津川 8月

これがくっついている子イソギンチャク。だいぶ発育状況に差があるようです。
このままどんどんでかくなって親と同じ大きさになってしまうニートイソギンチャクなんてのもいたりして。いないって。


志津川 4月

こいつはまた大きな、かつ子沢山な親です。
しかし思ったのですが、イソギンチャクの子供に固有な外敵、または危険要素ってどんなのがあるのでしょうね?
こんな風に親と一緒にいることで軽減されるのであれば、何かがあるのは確実なのでしょうけど。


アンズイソギンチャク  Aulactinia coccinea

青海島 8月

すっかり縮んでいるので何とも言えませんが、体壁の赤っぽい縦色帯からもしかして…?
と思ったのですがちょっと自信ありません。


ヤドリイソギンチャク  Peachia quinquecapitata

羅臼 9月

砂泥中に埋もれて生活するタイプのイソギンチャクです。
しかし変わったことに、幼若時にはオワンクラゲに寄生して生活するのだとか。
上の写真が、そのオワンクラゲに規制している個体です。ずいぶんたくさん付いています。


羅臼 9月

胴体は長いものや縮んでいるものなどいろいろ。口のほうでクラゲの体表面にぴったりと吸い付いています。
一緒に写っているヨコエビみたいなものは、おそらくクラゲノミ。


羅臼 9月

クラゲの口腔内にもたくさん付いています。
これは、クラゲの身体越しに撮ったもの。口が吸盤みたいになっています。

しかし、クラゲに触ると容易にぽろぽろと脱落します。おそらくこうやってクラゲに運ばれることによって、生息範囲を広げようという戦略なのかもしれませ ん。


ヤドカリイソギンチャク  Calliactis japonica

川奈 3月

なぜかヤドカリの貝殻の上にくっついているイソギンチャク。
ヤドカリと比べても身体がでかく、海中で見ると少しぎょっとするような異様な姿です。
(ぶっちゃけ何かの死体かと思った)

ムラサキハナギンチャク  Cerianthus filiformis
ムラサキハナギンチャク ムラサキハナギンチャク捕食
(左、右とも)大瀬崎 1月

こいつの毒は尋常じゃないらしい。でもいつも側に魚がいる。右のはお食事中。こんなでかいササノハベラをどうやって食うのかと思ったら、このまま体のほう が伸びてきて丸呑みらしいです。


大瀬崎 6月

透明度が悪いときほど元気がよいみたいです。
ちなみに横浜港の氷川丸近辺で海底清掃をしたときにも、透明度1メートル以下の海底でこいつを何個体も目撃しました。


ヒメハナギンチャク  Pacchycerianchus magnus

石浜 10月

日本中の砂地に生息しているハナギンチャクの仲間です。
美しい職種を砂地に広げていますが、サイズは少々小さめ。


石浜 3月

触手の透明度?が高くて綺麗。


広島湾 5月

広島湾の生物は割と女川や志津川に近いものが多く、本種も結構目立っていました。
砂地の目が粗くて海藻が多いので、ちょっと志津川の方に近いですね。もちろん水温は全然上です。

イソギンチャクの一種 

広島湾 5月

砂地にいた小型のきれいなイソギンチャクです。
触手が内外の二重になっていないので、ハナギンチャクの仲間ではなく、イソギンチャクの仲間と思われます。
触手の数は20本。何者なんでしょか?


タマイワスナギンチャク  Palythoa(Protopalythoa) lesueuri

沖縄本島 10月

沖縄本島では普通に見られます。サンゴ礁域全般で普通。
ディスコーラルなどと呼ばれ、熱帯魚屋さんでも売ってます。


オオサンゴイソギンチャク Parasicyonis maxima
オオサンゴイソギンチャク
大瀬崎 1月

どうしてもクマノミやミツボシクロスズメの住処という印象がついてまわります。
こいつの群生はあちこちで見られるが、田子の港で干潮時は水深50センチくらいしかないところにいた連中はまだ健在でしょうか。


(左、右とも)神津島 9月
違う種類なのかもしれないが、2色ソーメンみたいできれい。
この色の違いは共生している褐虫藻の違いのようです。

サンゴイソギンチャク Parasicyonis actinostoloides
サンゴイソギンチャク
利島 8月

……やっぱりおっぱいだよなあ。
ちなみに非常に高確率でイソギンチャクカクレエビが付いています。

オオイボイソギンチャク Urticina felina

羅臼 12月

紫っぽい色合いで、水中で見るとちょっとどきつい感じがします。
広がれば満開の花、縮むと丸っこいつぼのようです。


羅臼 3月

砂地の真ん中に忽然といたのですが、張り付いている石ごと転がされてきたみたいです。
胴体はこんな感じだったのですね。
しかし私がこいつの写真とってるときに、浅場では1メートルのマダラが現れていたとか。


キタオオイボイソギンチャク Urticina asiatica

羅臼 2月

オホーツク海沿岸に生息する白いイソギンチャク。
結構大きめです。深場の岩陰にいるのですが、白さに目を惹かれます。

ウメボシイソギンチャク Actinia equina
ウメボシイソギンチャク
山形 飛島 8月

アーチの下で、ダイバーのフィンで散々あおられて縮こまってました。
触手を伸ばしてる方が綺麗だけど、まあ縮んでるほうが梅干っぽいってことで。
(ちなみに海から引き上げるともっと梅干っぽい)


志津川 7月

潮間帯に多いと聞きますが、水深10m前後でも普通に見られます。ただ、潮間帯のように群棲しているのはあまり見られません。


ウスアカイソギンチャク Nemanthus nitidus
ウスアカイソギンチャク
(左)熱海 1月
ヤギにべたべた張り付いて、しまいには宿主を殺してしまうんだそうです。
そうなれば自分達も全滅なはずだが? と思ったらどうも移動能力を備えているらしい。にしても大変な騒ぎになるような気がします。

ナシジイソギンチャク Nemanthus nitidus var.
ウスアカアップ
(右)熱海 2月

ウスアカイソンギンチャクと似たような生活をしています。
こいつにはアヤトリカクレエビが付いていることがあるが、やっぱりヤギが死んだらエビも巻き込んで大騒ぎ?


ツマリイワホリイソギンチャク Termatactis aff. forskalii

(左、右とも)伊豆海洋公園 10月

カケアガリの途中なので、水深15mくらいでしょうか。
ゴロタの隙間で小さくなっていたので、失礼してちょっとひっくり返してみました。
体長数センチだと思いますが、結構大型に見えました。
赤褐色の触手と不鮮明ですが頂球が見えます。足の数は‥全部はわかりませんが見えてるだけで70本以上あるので。


イワホリイソギンチャク Termatactis clavata

島根半島 8月

かなり南方系のイソギンチャク。
触手が短く、先が球状になっています。
伊豆ではあまり見覚えが無いので、島根には結構南方系の生物が流れ込んでいるように思われます。


黄金崎 7月

伊豆でも、岩と砂の隙間などに、触手の先が球状になった大きめのイソギンチャクがよくいます。
結構仲間が多いのでしょうか。


オオイワホリイソギンチャク Termatactis sp. V

島根半島 8月

イワホリイソギンチャクに似ているのですが、もっと大型で、触手の先が白色になっています。
人でも刺されるほど強力な刺胞があるとか。

ヒダベリイソギンチャク Metridium senile
ヒダベリイソギンチャク北海道 ヒダベリ東北
(左)羅臼 4月
(右)石浜 1月

寒流地域の定番。心なしか、水温が低い方が元気っぽい。ちなみに左は水温0度、右は8度。


(左、右とも)羅臼 9月

カラーバリエーションがとても多いのですが、とりあえず白系とオレンジ系に分けられます。
たいていの場合、同じ色の個体が集まって群落を形成しています。


石浜 1月

水温が10度を切って元気が出てきた石浜のヒダベリ達です。
このイエロー系が結構多いような気がします。
以前は羅臼みたいなオレンジ系とか、本当に真っ白な奴とか色々いたような気がするのですが。
まあ最近は行動範囲が狭くなってるからしょうがないのかもしれません。


ウミカラマツ Antipathes japonica

島根半島 8月

伊豆などの温帯系の海で、潮通しの良い場所で普通に見られる種類です。結構大きくなります。
見かけがとてつもなく植物っぽい。
オルトマンワラエビとかがよく隠れています。ネンブツダイもこれが大好きみたい。

ウスマメホネナシサンゴ  Corynactis aff. viridis
ウスマメホネナシサンゴ
石浜 12月

続けて冷水域のサンゴ。カラフルさからか、よく背景に使われます。


石浜 4月

こんな感じで、岩肌にびっしりと群生してます。


広島湾 5月

瀬戸内海の広島湾にも、それほど密度が高いわけでもないですが、かなりの数が生息してました。
伊豆あたりだとそれほど目立たないんですが、何らかの生息条件があるのでしょうね。


センナリスナギンチャクの一種 

羅臼 9月

キサンゴの仲間かセンナリスナギンチャクの仲間か?
どちらにしろ透明感のある触手が美しい種類です。


ハナガササンゴ  Goniopora planulata
ハナガササンゴ
浮島 9月

柄が長い。うねってる時にあんまり見つめてると酔います。

エントウキサンゴ  Dendrophyllia cylinndrica
ジュウジキサンゴ
田子 7月

触手を見ればわかる通り、ずいぶん流れてます。

ちなみにこの写真は、デジカメを持って潜った3本目くらいの時。カメラはサイバーショットP1でした。


広島湾 5月

広島湾はキサンゴやイボヤギが割と多い海域です。
でもトサカ類はあんまり見当たりません。
エントウキサンゴとイボヤギの違いは、群体が木のような、幹と側枝に分かれていることです。イボヤギはみんな根元で固まります。


広島湾 柱島付近 戦艦陸奥

転覆した戦艦陸奥の船底には、大量の本種が付着していました。
透明度が悪い上に潮流もある、ある種のソフトコーラルにとっては最適な環境と思われます。


イボヤギ  Tubastraea coccinea

(左、右とも)中木 9月

サンゴの群体が半被覆状で、枝のようにはなりません。
この仲間は潮下帯にしかいないのかと思ってましたが、中木では潮間帯にもたくさん張り付いていて、右の写真のように干潮時は干上がっていました。
最初はウメボシイソギンチャクの大群かと思ってたのですが、近づいてみるとキサンゴの類だったのでびっくり。

ハナタテサンゴ  Balanophyllia ponderosa

広島湾 5月

根元で分岐しているからイボヤギのように見えますが、触手の透明感からするとこっちかな?
それほど数は多くありませんでした。



キクメイシ  Favia speciosa

大瀬崎 6月

温帯性のイシサンゴで、伊豆半島でも良く見られます。
骨格の表面を緑色の群体が覆っていますが、死ぬと残された骨格が菊の花のようなのだとか。


トゲスギミドリイシ  Acropora intermedia

八重山諸島 10月

いわゆるエダサンゴの仲間で、鹿の角状に骨格を発達させる種類です。
枝から生えているポリプ群のサイズが大小二種類で、比較的整った形をしてるとか。

シカツノサンゴ  Acropora sp.
エダサンゴ
小笠原 1月

小笠原の製氷海岸に大群落が延々と広がっています。しかしここで海水浴したら痛い目に遭いそう。
この場所にはベラやキンチャクダイやチョウチョウウオ系のカラフルな幼魚がたくさんいましたが、透明度がいまいちなのと隠れ家が豊富なことから写真とりに く いったらありゃしない。つーか撮れませんでした。
(ちなみにこの当時の使用カメラはサイバーショットP1)


クシハダミドリイシ  Acropora hyacinthus

八重山諸島 10月

テーブル上に発達するミドリイシ類の代表種で、さんご礁が発達する地域にはたくさんいます。
どちらかというと浅場に多いような。

こいつの下は魚たちのよい隠れ家ですが、たまにでっかいヤコウガイも隠れてたりします。


テーブルサンゴ  Acropora valenciennesi

伊豆大島 3月

代表的な造礁サンゴで、サンゴ礁の代名詞的存在です。
しかし写真は本種の生息地最北端の伊豆大島、王の浜です。
1999年に初めてここに潜ったときも、このポイントは伊豆なのにテーブルサンゴがあるという触れ込みだったのですが、実際に見ると小さくてがっかり。

でも考えてみると、最低だと水温14度になる温帯海域に、テーブルサンゴがあるなんてすごい話です。


リュウキュウキッカサンゴ  Echinopora  lamellosa

渡嘉敷島 6月

キャベツみたい、という表現をよく聞きますが、まあ確かに大きな葉っぱがたくさん折り重なっているように見えます。
ケラマにはあちこちにあるようです。というか私はここでしか見たことありません。

わかりませんサンゴ 

神津島 9月

だんだんでかくなりそうな予感がしなくもない形。

わかりませんサンゴ 

神津島 9月

周りが暖色系ばかりなのでちょっと目を引く色でした。

わかりませんサンゴ 

沖縄本島 10月

半分白化してます。
エダサンゴの仲間だと思うのですが。

わかりませんサンゴ 

沖縄本島 10月

むむー。資料にありません。

わかりませんサンゴ 

沖縄本島 10月

これもすぐ判ると思ってたんですが。
判りません。


ナガレハナサンゴ  Euphyllia fimbriata

小笠原 1月

先ほども出ました製氷海岸の、エダサンゴ地帯を抜けるとこいつが延々と繁殖してました。
崩れた同朋の骨の上に重なるように生活してましたが、なんか海底にただ転がってるだけって感じで、不思議なことこの上ないです。
それとももともとは強固な骨組みの上にいたものが、何らかの原因で折れたりはがれたりして、そんな状態になったのでしょうか。

ダイノウサンゴ  Symphyllia recta

小笠原 1月

ずいぶん小さな大脳です。

クサビライシ  Fungia scutaria
クサビライシ
小笠原 1月

まるで、ただ海底に転がってる小石? ありふれてるが不思議な生き物。
ひっくり返ったら死んでしまうのでしょうか。


八重山諸島 10月

砂地に転がっていた、かなり大きな個体です。こんな風に縦長に伸びることもあるんですね。
ちなみに彼ら、自由生活するサンゴらしく、自力であちこち移動するのだとか。
だからたぶん、ひっくり返っても死ぬことは無いのでしょう。

ニホンアワサンゴ  Alveopora japonica

神津島 9月

岩に付いたブローチみたい。とてもかわいらしいサンゴ。


川奈 3月

小さいものがびっしり。幾何学模様みたいです。

スナイソギンチャク  Dolfleinia armata
スナイソギンチャク
大瀬崎 3月

散々ウミウシ写真をとった帰りです。ああこんなのもいたっけなあて感じで撮りました。
ムラサキばっかりじゃないんだと。


初島 9月

初島の砂地には、割りと多くのスナイソギンチャク、スナギンチャクの類がいます。
水深が浅いせいでしょうか? 同じ砂地のIOPには全然見当たらないのに。

わかりませんイソギンチャク
スナイソギンの仲間
石浜 8月

砂地の真中に忽然と生えてました。
触手の先がピンクがかっててちょっと綺麗。


石浜 10月

2008年ですが依然として不明。 普通にたくさんいるのですが。


ウデナガウンバチ  Megalactis hemprichii
ウデナガウンバチ
柏島 8月

ふさふさと豪勢な触手のイソギンチャク。でも南のほうに行くとこんなイソギンチャクが多い。
上の個体には、アカホシカクレエビとイソギンチャクモエビが住んでおりました。


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