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柏島 5月

タイトル長いですが、要するにエビです。



サラサエビ
  Rhynchocinetes uritai
サラサエビ
(左)伊豆海洋公園 4月
(右)田子 4月

黒潮の影響を受ける海域でやたらとたくさんいるエビ。ときどきコウイカが咥えて泳いでます。
ちなみに私が目撃した北限は仙台湾。


初島 9月

こんな感じで、ゴロタの隙間にうじゃうじゃと生息しています。
こうして見ると、節足動物共通の「虫」っぽさを感じます。


フリソデエビ  Hymenocera picta

三保 11月

かなり奇抜な形のエビですが、ダイバーの間ではかなり有名なエビです。
しかし私は長年縁が無く、もう見られないかと思っていましたが、どういうわけか三保にひょっこり現れたペアを見ることができました。
ヒトデを専食するというのも不思議ですが、このハサミの形もどうしてこうなった? 謎です。


イソスジエビ  Palaemon pacificus

(左、右とも)浮島 9月

外洋に面した磯に生息する小エビ。
しかしこの写真は激しく見難いですね。エビ自身の体長も小さいですが(5mmくらい)、水深も浅くて数センチほど。
おまけに炎天下で液晶画面が見えないっす。適当に撮ったら写ってました。
タイドプールの撮影ってやっぱり大変ですね。やっぱり、全身でべったり横たわらないと難しいかな。


浮島 8月

このエビ、実はタイドプールに手を入れると寄ってくることが分かりました。
なんか手の皮食べてるみたいです。

ヨコシマエビ  Gnathophyllum americanum

柏島 5月

ずんぐりした体系と明瞭な横縞が目立つエビ。
写真の個体は、転石の陰に隠れていたものです。サイズはかなり小さい。


ソリハシコモンエビ  Urocaridella sp.

八重山諸島 10月

パッチリーフの岩陰で、なにやら半透明なものがふわふわ漂っていると思ったら、本種でした。
気が付くとたくさんいます。
しかし透明な身体にわずかに赤い斑点が付いているだけなので、最初はとても見つけにくい。
基本的にクリーナーシュリンプだとか。


スナエビ  Pandalus prensor

羅臼 9月

背中の斑点が美しい北方系のエビ。
羅臼や志津川、女川ともにすごく普通種。

スナエビ
(左)石浜 7月
(右)羅臼 4月

左の写真はナイトダイビング中ですが、昼間でも岩陰にすぐ見つかります。
右の個体は抱卵中。


石浜 5月

一応斑点はあるのですが、全体的に赤すぎ。
タラバエビ科の一種だとは思うのですが…とりあえず。
しかし春の海は小さな甲殻類多すぎ。


カジワラエビ  Paracrangon echinata

羅臼 5月

かなり北方系のエビ。上のような赤いのはあんまり見ません。
しかし見れば見るほど変な形。


カジワラエビ
羅臼 4月

いつもシャチホコ状態。エビっていうよりはなんか虫っぽい。


羅臼 9月

幼体なのか、身体の色彩や輪郭がはっきりしません。
たまたまヒトデの上にいたので、若干見やすくなってはいます。


フシウデサンゴモエビ  Saron marmoratus

八重山諸島 10月

エダサンゴの隙間に隠れている、複雑な模様のエビ。
写ってないですけど、はさみ脚が長いかどうかでオスメスが見分けられます。
ちなみに模様は昼夜で変わるのだとか。


クサイロモエビ  Heptacarpus grebnitzkii
モエビ
羅臼 4月

藻や海藻に潜んでいるエビ。背中のワンポイントがお洒落?

ヤドリツノモエビ  Heptacarpus commensalis

(左、右とも)石浜 5月

透明な体、頭胸部に斜走する赤褐色の破線模様、体全体に散らばる明色の斑点など、特徴は大体合っていると思います。
ただ、三陸の海が生息域かどうかはあやしいところ。

メカブのひだの間に隠れてました。


キタモエビモドキ  Birulia sachalinensis

羅臼 5月

北方系の色鮮やかなエビ。l
なぜかカイメンヤドカリが入っているカイメンに張り付いていることが多いのです。

キタモエビモドキ
(左、右とも)羅臼 4月

4月〜5月の低水温(0度前後)の時期に大量に現れるそうです。
右の写真に紛れ込んでいる赤い筋のあるエビは、腰の具合からするとたぶんカムチャッカモエビ。
なぜかいつも前かがみ。でもちっとも動かない。4月〜5月しかいない。
どうやらアザラシの赤ちゃんの離乳食筆頭らしい。

そういえば先日見た雑誌で、石浜で撮ったというこのエビの写真が載ってました。ホントにいるの? う〜んよく探さねば……。


羅臼 3月

3月の羅臼には、本当にたくさん見かけました。ロケーションはまあ色々ですが、これはましな方。


羅臼 3月

これはロケーションは最高でしたが、カメラの状態が最悪。
白っぽいのは結露してるからです。うむむむむ。


トガリモエビ  Tozeum armatum

三保 12月

ほっそりとしたエビで、いつもヤギなどに貼り付いています。
カメラを嫌がって、陰へ陰へと逃げていくので、写真を撮るにはちょっと先回りしたり、裏から光を当てるなどの工夫が必要です。
ちなみに沖縄などにいる、身体に縞模様のある種類は別種らしいです。


ホッカイエビ  Pandalus latirstris

羅臼 9月

基本的に藻場にいるエビで、藻に合わせて体色を変えられるようです。
海中に張られたロープに生えた、海藻の隙間に隠れていました。
5センチくらい? 海中だと結構大きく感じます。


羅臼 9月

これは緑色に体色を変化させた個体。
秋に目立つ、季節モノな生物のようですね。


モロトゲアカエビ  Pandalopsis japonica

羅臼 4月

「たいへん美味」なエビらしい。ダイビングできる水深では珍しいはずですが、この時のローソク岩にはたくさんいました。
赤い筋模様が特長的。


(左、右とも)羅臼 4月

これは結構成長した個体。見た瞬間は「デカい!」と思ったのですが、後で聞いたらもっとでかくなるそうです。
「たいへん美味」になるのはもうちょっと育ってからでしょうか。


ハクセンエビ  Plesionika ortmanni

(左、右とも)三保 11月

スナイソギンチャクに共生している、やや深場に生息するエビ。
白い縦線が特徴的です。
調べてみると深い場所で撮られた写真ばかりなのですが、上の写真は三保の沖堤下なのでそんなに深くありません。
まあ20mくらいはありますが‥。


アカエビ  Metapenaeopsis barbata
アカエビ
神津島 9月

これも食用のエビ。赤くていい感じ。
日中は砂に潜っているとか。上の写真はナイトダイビング中のもの。


(左、右とも)三保 7月

すごい久しぶりに見ました。というか伊豆圏でのナイトダイビング自体が久しぶりだからかもしれません。
やっぱり昼間は見かけないのです。


フトミゾエビ  Melicertus latisulcatus

(左、右とも)三保 7月

砂地に住む、ちょっと大き目の美味しそうなエビ。実際に食用にされてます。
昼間は砂に潜っていて、夜間に活動する種類です。上の写真はナイトダイビング中。


三保 7月

夜間でも、危険を感じるとこんな風に砂に潜ります。


三保 7月

カップル? 夏から秋にかけてが繁殖期で、その時期しか目にすることはないとか。


サルエビ  Trachysalambria curvirostris
サルエビ サルエビ2
(左)石浜 8月
(右)石浜 7月

クルマエビの仲間で、食用になります。
泳いでいる姿が見事なので、見つかると砂から掘り出され、無理やり泳がされてます。ナイトダイビング中にしか見たことありません。

カラフトシマモエビ  Lebbeus speciosus
カラフトシマモエビ
羅臼 8月

浅場のゴロタの下などに隠れている、綺麗な色彩のエビ。見つけるのは容易ですが、すぐに隠れてしまうので撮影にはスピードが要求されます。
ちなみにこのエビを探して岩の下などを覗いていると、スジアイナメなども一緒に覗いているので注意。
彼らを追っ払いながら撮影するのは結構大変です。


羅臼 2月

今度はナイトダイビング中のもの。
体色は赤っぽいのがベースだと図鑑には書いてあるのですがこの個体は透明です。
ブルーの縞模様からほぼ間違いないとは思うのですが、夜間の体色ってことでしょうか。


羅臼 3月

昼間っぽい体色です。しかしこの個体のいる場所は、昼なお薄暗い水深30m近辺。
さらに周囲にはまったく隠れる場所が無い砂地のど真ん中でした。


ムツトゲモエビ  Spirontocaris    purionata

志津川 11月

寒流系の海は普通にいるエビ。ちょっと背中のくびれが極端です。
色彩変異が多く、海底では別種のように見えることもあります。


羅臼 9月

かなり赤っぽい個体です。探すと色々なパターンの個体がいます。


(左、右とも)羅臼 9月

岩陰へ移動中のムツトゲモエビを見ていたら、行く手をさえぎるスナエビとごっつんこ。
戦いでも始まるかと思ったのですが、そのまま普通に避けて歩いていきました。
両者とも平和主義者のようで。


羅臼 9月

これは別に乗っけたわけではなくて、最初からこの位置にいたものです。
しかし絞りすぎたのでちょっと不気味。


オホーツクトゲモエビ  Spirontocaris ochotensis

志津川 6月

志津川の海底に広がる転石帯にひょっこりとおりました。ちょっとピンク色なのは磯焼けの保護色でしょうか。
ちなみに志津川は女川ほど磯焼けしていません。


羅臼 3月

羅臼で見つけた個体ですが、志津川とは体色が全然違います。背景の色が違うからだとしたら、やはり保護色なのでしょうか。
ちなみに隣にエムラミノウミウシがいるのに、撮影時は全然気付きませんでした。


カムチャッカモエビ  Heptacarpus camtschaticus

羅臼 2月

北の海を代表する美しいエビ。腰の出っ張りが目印。


羅臼 3月

緑色とはこのエビの定番の色ではあるのですが、なぜこのアカボヤの上で緑色なのでしょうか? クリスマス?
志津川や女川だと、アマモなど緑色の海藻に付いている個体はこんな色なのですが。

カムチャッカモエビ
(左)石浜 8月
(右)羅臼 4月

左の写真を撮るために、水深2メートルほどの場所で20分くらい粘りました。まず、見事な擬態でなかなか見つからない。次はうねりでカメラが安定しない。 次は小さくてピントが合わない。なんとかフレームに収めるので精一杯。
しかし羅臼にいけばそんな苦労はせずともたくさん撮れます。しかしなんでここのエビはみんな逆立ちしてるんでしょう?


羅臼 9月

割と近くに、大小ペアになった個体がいました。
大きいほうの固体には、不思議な出っ張り? が頭胸部の右側にあります。腫瘍? 謎です。


アシナガモエビモドキ  Heptacarpus futilirostris

志津川 4月

色柄の変異はかなり大きいそうですが、身体全体に散在する明るい青色の斑点があることから、たぶんこの種ではないかと。
かなりアンダーになってしまったので、もうちょっと出来を確認しながら光を加減しても良かったかも。

モエビの一種  Lebbeus sp.

(左、右とも)石浜 1月

キタイバラモエビの透明版かな? 頭胸甲や腹部背面の模様とか合ってるような気が。
石浜では以前からよく観察されてます。模様がちょっと派手なので目立つようで。


イソギンチャクモエビ  Thor amboinensis
イソギンチャクモエビ
黄金崎 4月

しかしこいつもいつもシャチホコ状態。
ちなみにイソギンチャクエビとは違います。


(左、右とも)雲見 11月

本種がやたらと集まっているグビジンイソギンチャク(Stichodactyla tapetum)がいました。
なぜこんなに集まっているのかは謎です。全然いないイソギンチャクもいるのに。


アカシマシラヒゲエビ  Lysmata amboinensis
アカシマシラヒゲエビ
三保 5月

熱帯魚屋さんで「キャメルシュリンプ」の名前で売ってます。私も飼育したことがありますが、大変丈夫なエビで、1年以上元気に生きてました。繁殖までし ちゃいましたが、子エビを適切に隔離する術が無かったため、全部スズメダイに食われてしまった覚えがあります。
写真の個体も、三保のとある場所で、ペアで1年以上連続で観察されているそうです。

2005年3月、まだいました。2年目突入。


ロウソクエビ  Hayashidonus  japonicus

志津川 11月

正確には違います。脚の構造が違うのです。もしかしたら何かの幼体かも。
もしかしてエビじゃなくてスナモグリ系? かと思ったんですがハサミ足が違う。ちなみにガイドさんも「聞かないでください」とのことでした。

イセエビ  Panulirus japonicus
イセエビ
(左)神子元島 8月
(右)神津島 9月

てんぷらにすると殻ごと食えます。若干無理があるような気がしないでもないですが。
伊豆ではたまに、こいつらがうじゃうじゃと密集している場所に出会います。熱海の洞窟とか、利島の漁港内とか、気色悪いぐらい集まってます。ああ、こいつ らって、でかいけど虫の仲間なんだ、と実感させられます。


川奈 10月

そういえばこいつのことを何年もまともに撮っていなかったっけ、と思って撮ってみました。
本当にゴツいエビです。


クシノハカクレエビ  Thaumastocaris streptopus
クシノハカクレエビ
熱海 2月

カイメンを覗いているとたまに出会います。しかし写真を撮りやすい形状のカイメンの中にいることは少ないのです。


バブルコーラルシュリンプ  Vir philippinensis

八重山諸島 10月

ミズタマサンゴの中に隠れているエビ。身体はすっかり透明で、赤紫色の模様だけが浮かび上がって見えます。
標準和名はまだ無いようです。


沖縄本島 10月

砂辺はソフトコーラルの多い場所で、もちろんバブルコーラルも多いのですが、すべてにバブルコーラルシュリンプがいるのかと思えば、そうでもないようで す。
知人のKTMさんによれば、ちょっと暗めのくすんだような色のバブルコーラルにはいるのだとか。
上の写真は、そんな感じで探して見つけた、ペアの個体です。


イソバナカクレエビ  Vir philippinensis

三保 11月

イソバナやヤギにくっ付いている非常に小さなエビ。
三保ではわりと普通に見られます。ただやっぱり小さいので撮りにくい。


イソギンチャクエビ  Periclimenes brevicarpalis

(左、右とも)雲見 11月

イソギンチャクエビなのですが、上の写真の個体は別にイソギンチャクに付いてはいません。
写真の個体はメスで、実は近くにオスもいたのですが、海中では気が付かなくて撮ってません(爆)
よく見ると卵を持ってます。

ちなみにイソギンチャクモエビとは違います。


川奈 11月

今度はちゃんと? イソギンチャクの中にいます。でもこういうところにいると、撮りにくいというかライティングが大変。


ロングクローシュリンプ  Periclimenes tenuipes

八重山諸島 10月

サンゴ礁の根と砂地の境目によく隠れています。
オシャレカクレエビとの見分け方がきっつい。第3〜5胸脚の節の有無なんて分かりませんので、頭胸部背面の模様で判断してみます。
写ってないけど(笑)

ちなみに鋏脚の先端はどっちも黄褐色、腕節の先端は黄褐色と青褐色の斑紋が並んでいるのが本種、淡黄色なのがオシャレカクレエビ。
さらに長節の先端に青褐色の斑紋があるのが本種、長節の先端と中央に濃青色の斑紋があるのがオシャレカクレエビ。

とりあえず横から写真撮らせてくださいよ〜。エビってどうしてこう正面顔になっちゃうの?

オシャレカクレエビ  Periclimenes platycheles

柏島 5月

海中だと透明で本当によくわからないエビ。身体にわずかに浮かんでいる赤や白の線が見分ける手がかりです。

特徴はロングクローシュリンプの項を参照してください(笑)

ハクセンアカホシカクレエビ  Periclimenes sp.3
ドフライニアシュリンプ
川奈 3月

透明感が美しい。つーか背景のイソギンチャク自体が美しかったりしますが。
アカホシカクレエビと紛らわしい。私は水中では見分けられません。


三保 3月

こいつの標準和名は「ハクセンアカホシカクレエビ」になったそうです。
そういうわけで「ドフライニアシュリンプ」は俗称?に格下げ。
上の写真の個体は、イソギンチャクの周囲を他の個体達といっしょにふわふわ飛び回って、まるで遊んでいるみたいでした。

アカホシカクレエビ  Periclimenes sp.2
アカホシカクレエビ
柏島 8月

えーと、背中に白色の細線が無いのでアカホシカクレエビかと。
でもこんな奴を見つけたら、とりあえずアカホシカクレエビってことにしといたほうが間違いが少ないようです。
ちなみに写真の個体、卵持ってます。


(左、右とも) 雲見 11月

よく分かりませんが…ウミウシの触手の間にはまってる?

ニセアカホシカクレエビ  Periclimenes vwnustus

沖縄本島 10月

すごく透明でわかりにくいエビ。サンゴの触手上によく見られます。
アカホシカクレエビよりも色の付いている部分がかなり少ないです。
ちなみに同じような模様でも、体が赤っぽいのは別な種類だとか。


オドリカクレエビ  Periclimenes magnificus

八重山諸島 10月

サンゴ礁域の砂泥地で、イソギンチャクなどに隠れているエビ。
クリーナーシュリンプで、近くに来た魚をクリーニングします。
常に宿主の周りをふらふらと泳ぎ回っていていて、しかも透明だから分かりにくい。
でもこの泳ぐ姿が、はさみをそろえて左右に振ったりしてまるで踊っているかのよう。

ちなみに上の写真は水深36m。ちょっとあせりながらの撮影でした。


カザリイソギンチャクエビ  Periclimenes ornatus
カザリイソギンチャクエビ
(左、右とも)田子 11月

身体が透明で非常に撮りにくいエビ。
ちなみにこの種類は、目ん玉つながりの顔をしているのが多いようです。


ウミウシカクレエビ  Periclimenes imperator

(左、右とも)柏島 5月

体色のコントラストがはっきりしていて、大変にフォトジェニックな小エビ。
大型のウミウシやナマコに寄り添って生きています。
上の個体は、私がエキジットした後に見つかったもので、わざわざガイドさんが呼びに来てくれました。もちろん超速攻で再セッティングしてエントリー、こい つだけを撮ってまたエキジットです。


伊豆海洋公園 9月

あまりにもナマコの上でばかり見つかるので、「ナマコカクレエビ」に改名したらどうか、などと冗談で言われてますが、ついにウミウシの上で見ることができ ました。
とは言ってもミヤコウミウシとかのキレイ系ではなくて、よりによって超デカくて超グロいゾウアメフラシ(Aplysia gigantea)。
それでも珍しいせいか、IOPという場所柄のせいか、たくさんのダイバーに囲まれておりました。


(左、右とも)雲見 11月

またまたウミウシの上です。今度はイシガキウミウシ(Dendrodoris tuberculosa)です。
ナマコによく付いていることから、要するにデコボコした体表が好きなのかも知れません。
ちなみに上の個体ですが、このたった1時間後のダイビング時には、宿主のウミウシごといずこかに消え去っていました。
ダイバーに蹴り飛ばされたとか拉致されたとかで無ければよいのですが。


(左、右とも)雲見 9月

ヒトデに付いているからヒトデヤドリエビかと思いきや、ウミウシカクレエビでした。
雲見のグンカン付近になぜか常駐。


アヤトリカクレエビ  Izucaris masudai
アヤトリカクレエビ
熱海 1月

ヤギに寄生?するナシジイソギンチャクにさらに擬態するエビ。ヤギが倒れたら全てが崩壊する、もろくもささやかな彼らの日常なんちゃって。

キサンゴカクレエビ  Pontonides sp.1

三保 3月

まっ黄色でよくわからないエビ。写真に撮ってもやっぱりまっ黄色。
どうやって撮れば絵になるんでしょう?

ムチカラマツエビ  Pontonides sp.2

雲見 11月

ムチカラマツに棲んでいるエビ。なかなか見つからないのですが、見つけると複数着いていることも多いです。
生息条件が整っている所に集まってるのかもしれません。
上の写真の個体の近くにも、もう少し小型の個体がいました。


雲見 4月

ポリプを伸ばしたムチカラマツ上の個体です。
ライティングをちょっと変えたらなんだか赤っぽくなってしまいました。


ガンガゼカクレエビ  Tuleariocaris zanzibarica

柏島 5月

ガンガゼの棘の間に隠れているエビ。体色も似ているので大変見つけにくく、見つけても写真に撮るのがまた大変。
コンパクトデジカメだと至難の業です。必ずどこか別の棘にピントが合ってしまいます。
上の写真は一眼レフのマニュアルなので、比較的楽でした。


三保 7月

2009年はなぜか三保にガンガゼが大発生。大瀬崎みたいになってました。
斜面の所々にガンガゼのたまり場みたいなところがあるのですが、そこで見たのがこれ。
柏島のときは撮りやすいと思ったのですが、三保では大量のガンガゼの棘から棘へ飛び回られて大変でした。


ビシャモンエビ  Miropandalus hardingi
ビシャモンエビ
小笠原 1月

小さいからオスかな?
しかし伊豆半島と小笠原って住んでる生物がちょっと似てます。

ヒトデヤドリエビ  Periclimenes soror
ヒトデヤドリエビ
大瀬崎 2月

偶然写ってたので切り取ってみました。(しかも人に言われるまで気付かなかった。実はそんなのばっかなのですが)
オオアカヒトデ注意!


真鶴 10月

アカヒトデに付いているのは別種、という話もありましたが、詳細は未確認です。
形は同じですが、色彩が微妙に違ってます。

ヒメセミエビ  Scyllarus cultrifer
ヒメセミエビ
伊豆山 7月

文字通り二人の愛の巣。しかしペアで生活するエビって珍しくなかったりします。


伊豆海洋公園 10月

岩穴の中にちらちらと見えていました。
基本的に夜行性のようです。


三保 7月

夜間に砂地をうろうろしてました。lやっぱり基本的に夜行性みたいです。
でも隠れる場所全く無いのに大丈夫?


セミエビ  Scyllarides squamosus
セミエビ
串本 8月

岩礁の亀裂などに隠れているちょっと大型のエビ。食えそうな外見をしていますが果たして。

オトヒメエビ  Stenopus hispidus
オトヒメエビ
(左)安良里 7月
(右)小笠原 1月

長い足と触角を持つエビ。ペアで隠れていることが多い。
熱帯魚屋さんで普通に売ってます。


八重山諸島 10月

よくわかわりませんが、穴から出てきてうろうろしてました。
なんかの理由で追い出されたのか、それともペアの相手と夫婦喧嘩中?


スベスベオトヒメエビの一種  Odontozona sp.

三保 12月

普通のエビっぽいのですが、言われてみるとたしかに姿勢やシルエットがオトヒメエビみたいです。
しかも本家のようにトゲトゲしさがなく、スベスベです(笑)
割と珍しいとか。


ニシキテッポウエビ  Alpheus bellulus

初島 9月

ダテハゼやオニハゼなど、いわゆる共生ハゼの巣穴を掘るテッポウエビの中の一つです。
白地の身体に様々な模様があり、結構見分けやすい。
ハゼの写真は結構撮れるのですが、こいつの写真は難しい。上の写真を撮った時も、最初は逃げられたと思ってあきらめたのですが、その後もう一度現れまし た。
全くラッキーです。
両方のハサミの間に砂を溜めて出てきます。ダテハゼやハナハゼなどの共生者がすぐ壁を崩してしまうのでしょうか、結構忙しそうです。

ジュズヒゲアナエビ  Clocarides soyol

積丹半島 5月

石の下などに潜んでいるエビで、積丹半島では普通種とか。
でも赤くて毛が生えててまるでザリガニ。


石浜 8月

北海道では普通種ですが、石浜では非常にレアです。
積丹の海底って石浜と雰囲気が似てるんですけどね。


アメリカザリガニ  Procambarus clarkii

(左、右とも)宮城県石巻市 8月

日本各地の淡水域で非常にポピュラーな中型のエビ。
原産地は北米のミシシッピ川流域で、現地では食用にされているらしいです。
確かにちょっと肉厚で美味しそうです。実際にはそんなに身は多くなく、美味しくもないそうですが。

田んぼやドブなどで異常繁殖しているのをたまに見かけます。
ただ、小川や大きめの池などでは、そんなに繁殖してるのは見かけません。おそらく幼生を捕食する魚類やイモリなどが多いからなのでしょう。
山間部の湧き水などでも見かけません。

私も子供の頃はこいつでさんざん遊びました。色々勉強させてもらったような気もします。
何気に重要なエビなのかもしれません。


テナガエビ  Macrobrachium nipponense

静岡県 静岡市 興津川 11月

関東以南の川や湖沼にとっても普通にいるエビです。
首都圏の川にもいます。東北地方ではあんまりみたことありません。
手が長いのはオスの方で、写真はメスになります。
写真を撮ったのはかなり水流が強い場所でしたが、汽水域でも生息できるようなので、流されて下流に行っても平気みたいです。


ウチワエビの一種

(左、右とも)青海島 5月

青海島では以前からよく知られている、大きなクラゲライダー。
ウチワエビの一種のフィロゾーマ幼生と言われています。
なかなか見る機会が無かったのですが、2017年のGWにようやく出会えました。
というかたくさんいて拍子抜け。でも浮遊系生物ってそんなものですね。



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