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ヒドロ虫綱  Hydrozoa


羅臼 9月

夏のオホーツク海を彩るセンナリウミヒドラの群落です。

しかしヒドロ虫とは、なんか怪獣みたいな名前。ガヤとかカツオノエボシとか、毒も強力です。



センナリウミヒド ラ Solanderia misakiensis

羅臼 9月

やや小型で、非常に密な枝を発生させるウミヒドラです。
浅海性で、ダイビング中は普通に見かけることができるのですが、羅臼や積丹などの北方海域では特に目立って、独特の海中景観を作り出しています。
羅臼では水温が低下すると見かけなくなるのですが、死滅しているのではなく、藻類を被って目立たなくなってしまうのだとか。


羅臼 9月

夏場にはこんな風に目立ちます。
ちなみに触ると結構痛いとか。


オウギウミヒド ラ Solanderia secunda
オウギウミヒドラ
(左)山形 飛島 8月
(右)伊豆大島 3月

ドロップオフとか潮通しのいい場所によくいるような気がします。
上の写真は両方とも外洋に面した沖合いのボートポイントで撮ったものです。


ハナヤギウミヒド ラ Nemopsis dofleini Maas

(左、右とも)三保 11月

ウミトサカなどの刺胞動物の体表に、群体を成してくっ付いているヒドラです。
先っちょが丸くて花のようで、結構綺麗です。
しかし宿主のウミトサカのポリプとは、大きさ的にどっこいどっこい。
そもそも共生して何のメリットがあるのでしょうか? 不思議です。


ヒメクダウミヒド ラ Tubularia venusta

石浜 5月

内と外の二重のヒドロ花を持つ、小型のヒドラ。
石浜では所々に群棲しています。
伊豆にもそっくりな種類がいますが、こちらはベニクダウミヒドラだとか。

しかしこの、ヒドロ花の中にある粒粒、最初は卵なのかと思ってました。


志津川 7月

この時期、なぜかこのヒドラにはヨコエビの仲間が張り付いています。
よく見ると、触手に非常に小さなヨコエビが付いています。


志津川 7月

ヨコエビがポリプの中に入ってしまっています。
でも別に食べられてしまっているわけではなく、普通に動き回っています。
何やってんでしょう?


カイウミヒドラ Hydractinia epichoncha
カイウミヒドラ  
大瀬崎 3月

一応カイウミヒドラと書いてはみたが、なんかちょっと違うような雰囲気。
やつはシワホラダマシの殻に生えると図鑑に書いてあるが、これキヌボラのような?
でもIOPではそのへんの岩から生えてたりするそうです。
こいつを専食するウミウシもいるそうで、春の伊豆では要チェック。

シロガヤ  Aglaophenia whiteleggei
シロガヤ  
(左)神津島 9月
(右)石浜 9月

こいつに刺されると結構痛いらしいです。だけどスーパーで売ってる殻付き牡蠣の表面にも結構付いてたりします。
この時は枝に白い塊が点々と付いてたが繁殖期でしょうか? ちなみに白い塊は生殖のために変形したポリプで、コルビュラと呼ばれるそうです。


コップガヤの一種

志津川 7月

先端が逆さにしたコップのような形をした、ヒドロ中の一種。
石の下などに群棲しています。
もうちょっと倍率上げて撮りたいところ。


アミコケムシの一種  Phidolopora elongata

羅臼 7月

本当は違う動物門(苔虫動物門)です。
でも生態はちょっと似ていて、群体を作って岩の上などにへばりつき、海中の養分を濾しとって生活しています。
上の写真は北海道のもので、オニカジカなどの産卵床としてよく使われています。

コケムシの一種

羅臼 7月

カイメンかホヤの仲間か? と思いきや、どこにも穴が無い。ということは、ヒドラとかコケムシの群体か?
このオレンジのにょきにょきを拡大すると、きっと表面には微小な個虫が見えるに違いない。。。かな?
今度行ったときに確かめてきます。(何時だよww)


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